駒子の備忘録

観劇記と乱読日記、愛蔵コミック・コラムなどなど

『INSPIRE陰陽師』

2021年01月05日 | 観劇記/タイトルあ行
 日生劇場、2021年1月4日12時。

 平安時代、謎の日食が続く京の都。陰陽師・安倍晴明(大沢たかお)は盟友の藤原兼家(この日は古川雄大)と一緒に盃を交わしていた。月姫(長澤樹)との婚礼を明日に控えた兼家に、当代きっての歌人・蝉丸(山本耕史)の琵琶が祝いの場に花を添える。しかし、望まない政略結婚を前に、兼家の表情はどこか暗い。宴の最中に日食が訪れ、晴明は御霊会を開き、物の怪と戦うが…
 脚本/ブラジリィー・アン・山田、岡本貴也、寺西南都、演出/山田淳也、美術/鈴木賢太、イリュージョンデザイナー/HARA、振付/辻本知彦、映像プランニング/西田淳。年末年始にかけてのお祓いイベントとして企画された、イリュージョン始めさまざまなサプライズを織り込んだ90分の公演。

 大晦日が初日の6日間のみの公演で、予想どおり初日やライブ配信の感想は「トンチキwww」みたいなものが多かったですが、トンチキというより中二かな…と思いました。晴明やその盟友が千年の時を経た現代に転生して…とかのアイディアもそうだし、コロナを模した不可解な日食によるブラックデイズ、琵琶法師が27代目にはロックスターになっているなどなど、いかにも安易に考えついたストーリーラインだと感じたんですよね。でもそうしたものを実力派の役者たちが大真面目に歌い踊り演じ、映像もマジックも音響効果も駆使して魔を祓い福を呼ぶ、その壮大なパワーは浴びられましたし、まあまあ楽しく観ました。上演時間も短かったしね! 赤いとっくりの古川くんがラブリーだし超絶スタイルだし、メガネの大沢たかおに跪く山本耕史にもキュンとしましたし、山本耕史のサービス・ライブ場面?もありましたしね! そして山本千尋のアクションには本当にワクワクしました。素敵な女優さんですね。
 しかし陰陽なら男女だろう、何故BL風味なんだ…(笑)月姫の横恋慕が災いの元だった、みたいにも見えるストーリー展開だったことには不満があるぞ! 女性を安易に悪者にする構造には異議を申し立てたいです。むしろ今度は兼樹が景子と結ばれればよかったのではないでしょうか…
 まあでも、いい外部始めになりました。今年もたくさんいろいろな演目が観られますように…!


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