駒子の備忘録

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『陰陽師 安倍晴明』

2018年09月08日 | 観劇記/タイトルあ行
 新宿文化センター、2018年9月6日19時。

 時は平安の御代。花山邸(桂南光)は宮中に今話題の陰陽師、安倍晴明(野村萬斎)と葦屋道満(梅若実玄祥)を呼び出して術比べをさせる。その勝負に負けた道満は晴明を恨み、晴明の父・安倍保名の許嫁で時の勢力争いに巻き込まれ非業の死を遂げた榊の前(大空ゆうひ)の霊を蘇らせる。保名が榊の前の死後、狐の精・葛の葉(大空ゆうひの二役)と夫婦になり、晴明を産んだことを知ると、榊の前は嫉妬の念を息子・晴明に向け…
 監修/梅若実玄祥、原作/吉田喜重、脚本補綴/藤間勘十郎、演出/野村萬斎、振付/藤間勘十郎。
 2001年サントリーホール初演の新作現代能の再演。手妻やブロジェクションマッピングなども使用した新演出。全2幕。

 能や狂言、歌舞伎といった古典芸能を数えるほどしか観たことがない私ですが、大空さんご出演とあって出かけてきました。『新版 天守物語』でもお世話になった梅若玄祥先生の作品でもあり、晴明の式神役はさあやにせりちゃん、琴音和葉ちゃんにみくちゃんとOG揃い踏みにもなりましたしね。
 確かにかなり現代的な能で、でも能は能で、普段観ている舞台の感覚からしたら悠長すぎるところはあるのですが、それはそれとして楽しんできました。
 『グッド・バイ』でもすごい二役をやるものだなと思わせられた大空さんですが、今回の二役もなかなかすごいですよね。晴明に対して、産みの母として絡むかと思えば、その父に見立てて嫉妬の炎を燃やして絡む、激しい入れ替わりを難なくこなして色っぽくて情念の塊で声が良くて、見事でした。
 映像もなかなか効果的で綺麗に舞台を彩っていて、おもしろかったです。
 しかし毎度おもしろい仕事をする人ですよ…(^^;)


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