大阪四季劇場、2023年7月2日13時。
この回はオペラ座の怪人/佐野正幸、クリスティーヌ/藤原遥香、ラウル/岸佳宏。
前回の観劇記はこちら。
宝塚歌劇星組『1789』大劇場千秋楽のお取り次ぎがお断りだったため、さくっとこちらを観てきました。宿と新幹線がパックの安いツアーを取っちゃっていたし、キャンセルして日帰りにするにはお友達との夜ごはんの予定も入れちゃっていたので…行ったことのないハコに行くのも楽しいので、席はもっと安いところでもよかったんだけど、まあこのあたりで手を打つか、というところが2日前でも買えたのでよかったです。
JR大阪駅の桜橋口からはわりとすぐで、微妙に角度がついて正しく進めているのかやや不安になる地下道には閉口しましたが、まあまあスムーズに当該ビルに到着できて、エレベーターで7階へ。赤を基調にした、コンパクトながらもグッズ売り場や飲食スペースがきっちり取られた、良き劇場に見えました。ロビーは円形っぽくて階段も螺旋というほどではないけどカーブしていて、ちょっと銀河劇場とか博多座みたい…? 珍しくトイレも使いましたが(私は本当にトイレが遠いので、何度も通っていても一度もトイレを使ったことがない劇場がけっこうあるのです…)、数も十分ありそうでした。
大きな仮面のフォトスポットが設えてあって大人気のようで、週末ということもあるのでしょうが、特に観劇ファンということでもなさげなカップルや家族連れが多そうな様子だったのも微笑ましかったです。ロングランで、あちこちの都市を回って、何度でも何度でも上演する…ということで掘り起こせるファン層というものもあるのでしょうね。大事なことです。
さて、映画版のDVDも持っていますし、歌はもう聞き慣れているのですが、『ファントム』との相違はどんなだったっけ…などと思いつつ、楽しく観ました。
クリスティーヌは歌い出せば納得の、まろやかで深く響く綺麗な歌声。でも遠目に観ているのに言うのもなんですが、そんなに美人美人していなかった気がしました…このあたりは宝塚基準でつい観てしまって、申し訳ない。私はメグ(石橋杏実)も大好きで、こちらは軽やかなソプラノという感じでこれも素敵でした。しかしやはりバレリーナ仕草が甘かった気がする…作品にもよるでしょうが、『オペラ座~』なんてもう古典かつぶっちゃけファンタジーなので、舞台に美しく出る努力はもっとしてくれてもいいんじゃないのかなー、と思ったりはしましたね。それはラウルとかの王子さま役男優に対しても思うことだけれど…こういうのはルッキズム問題とかとはちょっと違うだろうと思うのです。先日これまた久々に観た『クレイジー~』とかは、現代の田舎のまあまあフツーの男女の恋物語なんだろうから格別美男美女である必要はなく、ナチュラルでいいのかもしれませんが。あとはクリスティーヌがわかりやすく美人な方が、カルロッタ(河村彩)との差が出て良くありませんか? 今回も、わざとキンキンさせたりガラガラさせたりすることがない、上々のプリマドンナっぷりで、怪人が何故彼女を主役から降ろそうとするのか正直わからん…とか思ってしまったので。まあもちろん弟子贔屓がしたかったのでしょうけれどね。のちに恋、そして執着…となるわけです。
そういう意味では誰も聖人君子ではない話で、ラウルも幼馴染みでボンボンだからとはいえまあまあ強引で、あまり相手を尊重しての恋愛に見えない気もするし、クリスティーヌもちょいちょい身勝手だし先生/天使をいいように利用しているように見えるね?という気がしました。『ファントム』ってのはかなりロマンチック変換した作品なんだなあ…
まあクリスティーヌが好きなのはあくまでラウルで、というのはいいと思うんですよ。怪人のことは歌唱指導に関しては感謝してるけどあとは怖いしウザい、というのもわかります。でも「醜いのは顔ではなく心だ」とかまで言っておきながら、あのキスと抱擁は何? 同情というよりはラウルと逃げる隙を作るための計略に見えたけれど…それでいいの? 仮にもヒロインが? ただこの怪人も観客がかわいそうと同情し共感するには傲慢すぎるし数々の犯罪をやらかしてきた罪人なので、絶望のうちにドロン、という顛末には、死んだかどうかはわからないとはいえまあ仕方ないかな、みたいにしか思えず終わるので、どうにも不思議な余韻を残す作品ではありますね…クリスティーヌはラウルと逃げ延びたのでハッピーエンドなのかもしれませんが、冒頭のオークションからすると老境のラウルはひとりで、となるとふたりはのちに結婚して「末永く幸せに暮らしました」となってもクリスティーヌは意外に亡くなったのかもしれず、老人となるまで長生きできたのはラウルだけだった、ということなのかもしれないので、ハッピー…か?となりますしね。といってこのあとどこかでひっそりのたれ死んだのかもしれない怪人とクリスティーヌが天国でラブラブ、とも思えないわけで、はたして残された仮面を抱いたメグは、そしてマダム・ジリー(秋本みな子)は何を想うのだろう…と考えると、本当に不思議な物語のような気がするのです。
しかし楽曲の良さがあれば、解釈に自由度があるような作品の方が生き残っていけてしまうのが、ミュージカルというものの強みなのかもしれませんしね。私もまた忘れたころに観てみて、また違う感想を抱いたりするのかもしれません。そういうことが可能だと思えるロングラン公演って、やはり貴重だと思いました。
***
ところで謎の仕様変更?による混乱が続いているツイッターですが、私はこの幕間につぶやいたのを最後にツイートできないでいます…(トモヌナ @tomonuna)リツイートといいねはできるのですが。タイムラインも見られていますし、閲覧制限がかかってもリストや他のアプリで見られるのでそれはいいのですが、つぶやけないのはつらいです…今日明日は観劇がないからいいにしても…
え、てかコレなんか申請とか報告とかしないと直らないんですかね…??? くわしい方、ご教示ください。
ええ加減にせーよイーロン・マスクめ…!!!
私はインスタは宝塚OGのフォローにしか使っていなくて自分では投稿しておらず、FBもアカウントを作っただけで活用していないので、最後はここを頼りにしているのでみなさまどうぞよろしくお願いいたします…Blueskyは申請してみたけどまだ招待コードが届かないし…てかツイッターを普通に使わせてくれ…頼む……(ToT)
この回はオペラ座の怪人/佐野正幸、クリスティーヌ/藤原遥香、ラウル/岸佳宏。
前回の観劇記はこちら。
宝塚歌劇星組『1789』大劇場千秋楽のお取り次ぎがお断りだったため、さくっとこちらを観てきました。宿と新幹線がパックの安いツアーを取っちゃっていたし、キャンセルして日帰りにするにはお友達との夜ごはんの予定も入れちゃっていたので…行ったことのないハコに行くのも楽しいので、席はもっと安いところでもよかったんだけど、まあこのあたりで手を打つか、というところが2日前でも買えたのでよかったです。
JR大阪駅の桜橋口からはわりとすぐで、微妙に角度がついて正しく進めているのかやや不安になる地下道には閉口しましたが、まあまあスムーズに当該ビルに到着できて、エレベーターで7階へ。赤を基調にした、コンパクトながらもグッズ売り場や飲食スペースがきっちり取られた、良き劇場に見えました。ロビーは円形っぽくて階段も螺旋というほどではないけどカーブしていて、ちょっと銀河劇場とか博多座みたい…? 珍しくトイレも使いましたが(私は本当にトイレが遠いので、何度も通っていても一度もトイレを使ったことがない劇場がけっこうあるのです…)、数も十分ありそうでした。
大きな仮面のフォトスポットが設えてあって大人気のようで、週末ということもあるのでしょうが、特に観劇ファンということでもなさげなカップルや家族連れが多そうな様子だったのも微笑ましかったです。ロングランで、あちこちの都市を回って、何度でも何度でも上演する…ということで掘り起こせるファン層というものもあるのでしょうね。大事なことです。
さて、映画版のDVDも持っていますし、歌はもう聞き慣れているのですが、『ファントム』との相違はどんなだったっけ…などと思いつつ、楽しく観ました。
クリスティーヌは歌い出せば納得の、まろやかで深く響く綺麗な歌声。でも遠目に観ているのに言うのもなんですが、そんなに美人美人していなかった気がしました…このあたりは宝塚基準でつい観てしまって、申し訳ない。私はメグ(石橋杏実)も大好きで、こちらは軽やかなソプラノという感じでこれも素敵でした。しかしやはりバレリーナ仕草が甘かった気がする…作品にもよるでしょうが、『オペラ座~』なんてもう古典かつぶっちゃけファンタジーなので、舞台に美しく出る努力はもっとしてくれてもいいんじゃないのかなー、と思ったりはしましたね。それはラウルとかの王子さま役男優に対しても思うことだけれど…こういうのはルッキズム問題とかとはちょっと違うだろうと思うのです。先日これまた久々に観た『クレイジー~』とかは、現代の田舎のまあまあフツーの男女の恋物語なんだろうから格別美男美女である必要はなく、ナチュラルでいいのかもしれませんが。あとはクリスティーヌがわかりやすく美人な方が、カルロッタ(河村彩)との差が出て良くありませんか? 今回も、わざとキンキンさせたりガラガラさせたりすることがない、上々のプリマドンナっぷりで、怪人が何故彼女を主役から降ろそうとするのか正直わからん…とか思ってしまったので。まあもちろん弟子贔屓がしたかったのでしょうけれどね。のちに恋、そして執着…となるわけです。
そういう意味では誰も聖人君子ではない話で、ラウルも幼馴染みでボンボンだからとはいえまあまあ強引で、あまり相手を尊重しての恋愛に見えない気もするし、クリスティーヌもちょいちょい身勝手だし先生/天使をいいように利用しているように見えるね?という気がしました。『ファントム』ってのはかなりロマンチック変換した作品なんだなあ…
まあクリスティーヌが好きなのはあくまでラウルで、というのはいいと思うんですよ。怪人のことは歌唱指導に関しては感謝してるけどあとは怖いしウザい、というのもわかります。でも「醜いのは顔ではなく心だ」とかまで言っておきながら、あのキスと抱擁は何? 同情というよりはラウルと逃げる隙を作るための計略に見えたけれど…それでいいの? 仮にもヒロインが? ただこの怪人も観客がかわいそうと同情し共感するには傲慢すぎるし数々の犯罪をやらかしてきた罪人なので、絶望のうちにドロン、という顛末には、死んだかどうかはわからないとはいえまあ仕方ないかな、みたいにしか思えず終わるので、どうにも不思議な余韻を残す作品ではありますね…クリスティーヌはラウルと逃げ延びたのでハッピーエンドなのかもしれませんが、冒頭のオークションからすると老境のラウルはひとりで、となるとふたりはのちに結婚して「末永く幸せに暮らしました」となってもクリスティーヌは意外に亡くなったのかもしれず、老人となるまで長生きできたのはラウルだけだった、ということなのかもしれないので、ハッピー…か?となりますしね。といってこのあとどこかでひっそりのたれ死んだのかもしれない怪人とクリスティーヌが天国でラブラブ、とも思えないわけで、はたして残された仮面を抱いたメグは、そしてマダム・ジリー(秋本みな子)は何を想うのだろう…と考えると、本当に不思議な物語のような気がするのです。
しかし楽曲の良さがあれば、解釈に自由度があるような作品の方が生き残っていけてしまうのが、ミュージカルというものの強みなのかもしれませんしね。私もまた忘れたころに観てみて、また違う感想を抱いたりするのかもしれません。そういうことが可能だと思えるロングラン公演って、やはり貴重だと思いました。
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ところで謎の仕様変更?による混乱が続いているツイッターですが、私はこの幕間につぶやいたのを最後にツイートできないでいます…(トモヌナ @tomonuna)リツイートといいねはできるのですが。タイムラインも見られていますし、閲覧制限がかかってもリストや他のアプリで見られるのでそれはいいのですが、つぶやけないのはつらいです…今日明日は観劇がないからいいにしても…
え、てかコレなんか申請とか報告とかしないと直らないんですかね…??? くわしい方、ご教示ください。
ええ加減にせーよイーロン・マスクめ…!!!
私はインスタは宝塚OGのフォローにしか使っていなくて自分では投稿しておらず、FBもアカウントを作っただけで活用していないので、最後はここを頼りにしているのでみなさまどうぞよろしくお願いいたします…Blueskyは申請してみたけどまだ招待コードが届かないし…てかツイッターを普通に使わせてくれ…頼む……(ToT)
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