Side Steps' Today

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散財日記

2010年05月05日 | CD批評
Hanjin(陳奐仁=チン ハンジン)「Raw Jazz」
完全なジャケ買い。しかし、「ジャケ買いは相応に当たる」とのジンクスを裏付けるような内容。香港のプロデューサーのようながら、ボーカルが半端なく巧く、表現力抜群。まさにジャケ通りながら、当方が期待した「ゴキゲンなJazz」を地でいく内容。ギター、ピアノ、ベース(エレキ)という面子でドラムレスだが、充分なるリズムの躍動感。脅威なのはジャケをみるに、「ライブレコーディングで1テイクで全曲収録」とのことで、ここまでコントロールされたボーカルはなかなか聞けず、恐ろしいほどのテクニックかつ表現力。口(くち)トランペット、口(くち)フリューゲルホーン、口(くち)コルネットもあり、こちらもピッチ完璧。管鳴り等を含め、そこらのサンプラーを凌駕。しかしそれを「なんちゃって」的に気軽、かつ楽勝にやっている雰囲気充分。あまりに予見無く聞けば、クレジットにホーンの名前がないことに気がつかないとホーンがいると思ってしまっても不思議ではないが、なんだか、江戸家猫八的なユーモラス感もあって、マジでないのが微笑ましい。曲も最後の「スペイン」はお約束的ながら、選曲も捨て曲なく、素晴らしい。香港、恐るべし。
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