Side Steps' Today

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玉肌日記

2014年09月27日 | 玉肌日記
【小木温泉(新潟県佐渡市)】
Hを傾斜させた形状をしている佐渡島で、H字の終筆点に位置する温泉。事前調査では佐渡はあまり温泉資産に恵まれておらず、その温泉自体も少なければ、温泉自体の泉質も目立った特徴もないようだが、その中では唯一といって良いほどに源泉掛け流したるのがココ。当方の相場観では、離島系でそもそも温泉に恵まれているのは稀であり、これまで過去に訪問したのは、(小豆島平戸島も行ったが)本格的な温泉があったのは壱岐の島程度か。温泉の前には小木港があり、ここから本土(直江津)への大型フェリーが出ているという環境で、湧いているのはナトリウム・カルシウムー硫酸塩・塩化物泉。立地条件的に「鹹味」があり、なかなかに出汁が効いている。無色透明で湯温は適温ながらも、意外に湯の華あり。浴槽中には源泉掛け流しというのに浴槽中央にジェットバスがあり、一瞬疑心暗鬼に陥るも、そのジェットバスは真水で、サウナ後に使用するものであって、飛び込むと危険。そもそも温泉施設があまり充実していないせいもあり、この温泉はなかなかに賑わっている。というのも、佐渡は外周が264キロあってアップダウンもあり、景観もよろしいことから、「佐渡一周線」なる県道45号線には結構な数のロードバイク。先日はトライアスロン大会もあったというから、その手の人が汗を流しに入浴する事情がある様子。

玉肌日記

2014年09月20日 | 玉肌日記
【塩河原温泉(群馬県利根郡川場村)】
関越道の沼田ICから至近の温泉。夏の豪雨の時期には山沿いの温泉には土砂崩れや土石流リスクもあることから、自然と方向性は平地の温泉に向かうも、やはり良泉は山裾に多いと実感。ここは平地にあるも、冷鉱泉であって源泉は22.5℃。それを沸かしているのだが、美人の湯と銘打たれる温泉だけにpHは高く、温泉成分表によれば9.66とかなりのアルカリ。一部循環としているようだが、低温の鉱泉を加温しながら、掛け流しにするのは温泉の無駄以上にエネルギーの無駄であって、このご時世にては已む無きことか。アルカリ系の湯は一般に「ヌルすべ」というが、まさにここがそれであり、なかなかのヌルヌル感。湯は無色透明だが、(汚い表現で恐縮ながら)ティッシュ滓(かす)のような湯の華はチラホラという状態(ティッシュ滓でないと確信するのは一部循環であることによる=循環では通常ゴミは濾過される)。掛け流しではないものの、なかなか鮮度が良いと思われるのは、その温泉の香り。アルカリによくある甘めの微芳香あり、浴後のタオルにもしっかりとその香りが残る。この付近でスゴいのは「田園プラザかわば」なる”道の駅”。広大かつ施設充実、そのため広大なのに発狂的な混雑。さらに川場村はその地図上の形状を見るに、沼田市に深く食い込んでいて、結果として沼田市はH形状となっている。上から食い込んでいるのが川場村であり、下から食い込んでいるのが昭和村。食い込みすぎて沼田市はH字の左右に分断されそうなほどだが、そのもっとも狭い部分は1kmほどしかない。なお、川場村は平成の市町村合併の際、(実現はしなかったが)東京の世田谷区との合併(!!)を推進していたようで、なかなかに反骨軒昂たる土地柄にて素晴らしい。

玉肌日記

2014年09月13日 | 玉肌日記
【野沢温泉(長野県長野県下高井郡野沢温泉村)】その2
野沢温泉と言えば共同湯、今回も是非に共同湯巡りを、と思うも、訪問時の発狂的酷暑により、断念して1カ所のみと全くにして堕落。前回訪問時には(1)中尾の湯、(2)新田の湯、(3)横落の湯、(4)大湯、(5)河原湯、(6)熊の手洗い湯と6カ所回った(改めて思うが、5年前ほどの所業とは言え、当時はエネルギーがあったと痛感する)が、今回は(7)滝の湯へ。共同湯は13カ所あるとのことで、やっと半分超過、先は長し...。今回の滝の湯だが、麻釜より高い位置にあることから源泉は他と異なっているだろう(少なくとも麻釜からの引泉ではない)ことは容易に想像つくも、入ってみれば、色は綺麗なるエメラルドグリーン。今回も幸運なことに前に入浴者が居り、すれ違いだったことから湯温は比較的人間的なものながらも、それでも熱い!(推定体感温度45℃)。緑の湯はあまり匂いはしないものの、その色に加え、なんといっても驚異的なのは湯の華。ツレが一瞬ティッシュと錯角したというほど、それは白だけでなく、黒い繊維質状のものも多く、入浴にて撹拌されると猛然と舞い上がる相当な量。一瞬はヨゴレ?と錯角するような内容だが、それに非ず、湯の華と分かると逆にそれを堪能。だが、堪能とは言っても高温の為、堪能するほどの入浴時間ももたず、早々に退散。入浴後涼みながら村内を散策するも、汗が引かず、逆に汗ダクになり、また入浴を要すという無限地獄(天国??)。含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩温泉。

フォアグラ日記

2014年09月06日 | フォアグラ日記
へぎそば(新潟県十日町市等)
新潟県魚沼地方に多い”へぎそば”、特に国道117号(長野-小千谷)の十日町付近には蕎麦屋が集中的に存在する場所があるが、昼時ともなればなかなかに活況。布海苔(ふのり)をつなぎに使った蕎麦だが、そのためにかなり強めのコシと滑らかなる食感が特徴だが、地域によっては珍しいことに蕎麦にワサビでなく、辛子がセットされている。へぎそばの”へぎ”とは蕎麦が盛られている板状のザルを指すが、ここに一箸ずつ取れるように丸くまとめられた姿は美麗なるも、へぎそば自体がかなり滑らかであるため、箸ではなかなかピックアップしづらく、このようにまとまっていれば輪に引っ掛けて汁へボシャというのが容易。小さい”へぎそば”は絵にならないためか、2人前以上の注文がデフォルトながら、さらに良心的にやや多めに盛りつけている店が多く、メニューにも「3.5人前です」といった半端な記載が目立つも、その1人前という量も東京の蕎麦屋対比ではかなり多めで、かなり十分な量。というのも体感的には、通常の蕎麦対比でへぎは相応に水分を多く含んでいると思われ、その水分で満腹になりやすいと想像。証左として蕎麦汁もすぐにその水分で薄まっていくという次第で、それを見越して多めの汁が徳利にて供される。難は通常の蕎麦対比で蕎麦の風味は失われがちだが、それに勝る食感。