Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

台北楽器屋事情(3)

2024年08月31日 | 機材マニアック
奇想楽器にガックリきて、無理やりもう1店舗トライ。今度は忠誠敦化駅から徒歩10分ほどの育典楽器UD MUSIC CENTERへ。駅間として1駅程度あるが、歩いた方が早いと判断して炎天下のなか徒歩。こちらは地下に店舗があり、地上には一見すると見落としそうな看板があるのみ。周囲はオシャレな店と寂れた店が混在する微妙な地域だが、店内はなかなか面白い。ベースはフェンダー等のトラッド系が多いが、ここで「折りたたみ式エレキギター」を発見して衝撃!このベース版があったら欲しい…(下写真)。15f付近でポッキリとネックがボディ裏側に折れてコンパクトになる仕組みになっている、しかも弦を張ったまま!こっちの方がよっぽどオレが渇望していた「奇想楽器」そのものなのだが…。値段も書いておらず、プロトタイプなのかもしれないが、周囲にはアイバニーズのEHBやStrandberg (アイバニーズQシリーズかも)のようなコンパクトタイプが並んでいたので、店主の好みなのかもしれない。なお、こちらはエフェクトペダルも結構あるが、やはり日本製(BOSS)は少なくて全体の5%程度。店内では明らかに外国人と思われる方が弦を購入していたが、写真を撮っていいかと店主に聞くと快諾。皆、なかなか心が広い。ちなみに育典楽器とは「教育の模範となる楽器」という意味ながら、ちょうど奇想楽器と店名を交換すればマッチするのだが。

【折りたたみ式エレキギター】


Tell Me a Bedtime Story

2024年08月25日 | Band
まにゅ~先輩の作品に参加。その話をご連絡いただいたのは新宿駅で特急あずさに乗り込む前にて、それは印象深いのですが、さらに「曲名はPillow Talkの意味じゃないから誤解しないように!」という趣旨のご注意も…実はちょっと誤解してました(笑。その後の宿営地で夜あらためていろいろなバージョンやアレンジを聞き直しましたが、原曲・作詞はハービー・ハンコック。歌詞の内容は子供がパパに「寝る前のお話をして」とお願いするものですが、今どきの世間では「パパ」といってもいろいろなスタイルがありますからね…(苦笑。曲解はさておき、個人的にハンコックって音楽的に雑食なのかイマイチ像を結びにくいボワとした、そうあの「処女航海」ジャケのイメージ。曲構成的には①お話のおねだり→②お話で盛り上がり→③眠りに落ちる(パパの戦略通り!)というもの。ワタクシの場合、寝かしつける愚息より早く寝入るのがいつもでしたが…。その表現をダイナミクスだけでなくリズムがイーブン→時たま漏れるようにスウィング→ついスウィングしてしまう感じになっています(ワタクシの解釈です)が、毎回先輩との作品ではリズムが毎回サラッとムズカシイ。DAWでは自分のリズムのクセやタイム感が思い切りディスプレイに出ますが、毎回悩むのは10~20ms(100分の1~2秒)のズレ。ヒューマン・フィールってこのようなズレの積み重ねで聴く人をグルーブさせると痛感するに加え、あまりこれを意識しすぎると却ってグチャグチャになるという難しさ。ピッタリ合わせるとマスキングしたりもするので、結局あまり考えずに「おりゃ~」とばかりそのまま弾くのがイチバンだったりするのですが。ちなみに後半の映像左に出るのはボーカル(人工)の打ち込みロール。どのような設定や具合になっているのかテクニカル的に大変興味津々です。そこら辺の裏話はさておいて、皆さまには実際どのように聴こえ届くのでしょうか…お楽しみいただければ幸いです。

【これまでの宅録シリーズ】
1. 春望                

[Synthv Cover]Tell me a bedtime story / Sheena

玉肌日記

2024年08月24日 | 玉肌日記
古遠部温泉(青森県平川市)
ついに来た。思い起こせば、最初のトライは日景温泉の帰路。当時は硬派たる地図派でカーナビなんて…という具合だったが、縮尺の粗い紙の地図ではどうしても到達できず今回トライ。碇ヶ関IC付近のため、東京から碇ヶ関まで東北自動車道を夜通し爆走してオープンと同時に飛び込む算段にて、途中のSAで仮眠をしつつ順調にきたのだが、思わぬ事態に遭遇!碇ヶ関ICを降りて旧道に入る(紙の地図では到達できないわけだ)のだが、最後の林道に入る直前に立て看板あり「本日臨時休業」。膝から崩れ落ちるというのはこういうことをいうのだろう、しばらく呆然とするがサクっと損切りをして他の候補の温泉へ。今回は青森に数日滞在予定なのでまた来れば良い、市内から往復で2時間かかるけど…。そしてその2日後に再再訪。また臨時休業を喰らうのは御免なので前夜に電話を入れて営業を確認するも、明日は営業。翌朝もオープン同時のエントリーとすべく市内から向かうが、前々日にあった臨時休業の看板はナシ。そのまま林道を進も林道は車1台がやっとの狭路で1kmほど進んでようやく到着。当日は小雨混じりの寒い日だったが、すでにロビーに地元民と思しき先客2名あり。恐るべし。しかし、給湯に問題ある模様で準備中とのことでしばし待て、と寒いロビーで30分待機。ようやく温泉に入れたのだが、意外に浴室は狭く5人程度で満員に。湯はドバドバ供給、無色透明だが微妙な炭酸味あり。泉温43.6℃でpH 6.28、ナトリウム・カルシウムー塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉が泉質名。東北の温泉は強烈に熱いものが多いが、こちらは準備に余念がなかったこともあり適温で非常に快適。これはトド寝でもしたくもなろうがこの人数と狭さでは無理。気になるのは浴室窓から見える光景、そこにはこの温泉の湧出物たる黄土色の物質が恐ろしく堆積している…。こちらでは宿泊も可能なのでトライしたいが、あまりにシブく、またうら悲しい雰囲気満点でこれまた失禁しそうなほど。

玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)

①北海道 ②東北 ③関東 ④中部 ⑤近畿 ⑥中国・四国 ⑦九州・その他



小室哲哉ビル(台北)

2024年08月18日 | 畸観綺譚
続けて、台北市内を歩いていて偶然発見した小室哲哉ビル…。正確な場所は記憶にないが、雙連から中山國小まで歩く途中にそれは確かに存在した。台湾らしい金文字が一層映えるが、これが小室哲哉所有のビル?である筈がない。日本さえどこに住んでいるかわからない有名人がここ台湾・台北に自分の名を正面に配したビルを建造するはずもない。調べるに日本の有名人の名を冠した店や建物はここ台湾では多い模様で、信頼・高品質の証としているらしい。ますます台湾が好きになる話だが、一階は駐車場となっており、ここからフェラーリに乗ったTKが出てきてもおかしくない雰囲気(笑。TKといえばワタクシ的には早実(早稲田実業)。今は国分寺に移転して早稲田にないが、移転先には「小室哲哉記念ホール」があると知った。創立100周年記念らしいが、名称を聞くと「当時は儲かっていたTK本人が全額出資・寄付したのか?」とも思うが、その記述はみあたらず事実関係は不明。さすがに台湾のTKビルとは違って名前の使用許諾は得ている筈だが。また100周年記念歌として「ワセダ輝く」も作曲。YouTubeで聴くことができるが、作詞はこれまた奥島早大総長(当時)…。その後のTKは紆余曲折があったが、その結果として現在「ビミョー」と見られるのは有名税とはいえ、常に品行方正・人生順調をキープするのを求めるのは、ちとキビシイ。だって人間なんだもの(by M.A.)。

台北楽器屋事情(2)

2024年08月17日 | 機材マニアック
毎度の海鮮中華でのランチ+杏仁豆腐専門店でデザート摂取後、つぎは「奇想楽器 台北吉他専門店」へ。場所は忠孝復興駅から徒歩5分程度。忠孝復興駅には日本ではすでにデフォルトしたSOGOがある。この楽器屋、「奇想楽器」というネーミングで完全にノックアウトなのだが、日本語感覚的にはかなり奇想奇抜な楽器店のように見えて勢いこんで訪問するも、こちらも客は一人もなし。店員がチョー暇そうにしているが、店の看板には英語で「FANTASY MUSIC」とある…。FANTASY (空想)=奇想と、かなりニュアンスが違うので嫌な予感しかなかったが、看板自体はなかなか洒落ていてセンス良さげでもある。しかし!なんと中を見てみればそこにあるのはアコギ(アコースティックギター)のみ…。地下とかあるのでは?という淡い期待から、店員氏に「ここはアコギのみ?エレキベースとかないんですか?」(英語)と聞くに「ない。アコギのみ」と返事。店内の写真を撮っていいかと聞く気さえ起きず、脱力。肩を落としたまま店を出るが、店名を改めてよくみれば「奇想楽器 台北吉他専門店」とある。「吉他」って、もしかして「きった」=ギターのこと?ギターって後ろにアクセントくるんじゃなかったか?とも思いながら、店員にしてみれば「ギター専門店にきながら、”ベースはないのか”はねーだろ」と思われたに違いない。ベースだってベース「ギター」だろ!とも思うが。店構え的にはなかなかオシャレで金螞蟻楽器とは全然違う(失礼)が、台湾では感覚的にエレキというよりアコースティックの方がオシャレでオーガニックな印象なのかもしれない。かつての日本の「エレキは不良がやるもの」というほどではないけれど。

フォアグラ日記

2024年08月11日 | フォアグラ日記
ノング・インレイ(ミャンマー・シャン料理/高田馬場)
所用のため懐かしの高田馬場でランチ。リトル・ヤンゴン化していると専ら噂の馬場(そういえば我々は”馬場”という)で駅から超至近の同店へ。ミャンマー料理はパパ友(ミャンマー出身)のお店でかつて食したが、意外に日本的だった記憶あり。訪問時は休日ランチ時だったが、怪しい雰囲気十分(失礼)な雑居ビル内で営業しているか不明な同店の前で一瞬躊躇するも、中から「いらっしゃーい」と女性の呼び込みもあって入店。機微をみた声掛け、なかなかな商売上手と直観。周囲は全員がミャンマーな方の様子で日本人は我々家族と、後から入ってきた女性1名のみという圧倒的アウェイな状況だが、日本語OK。メニューは当然日本語表記だが併記のミャンマー語が象形文字的でなんだか可愛らしい。見ながらベストな選択をじっくりと探るが、こちらが狼狽していると心配した店員が「2ページ目がお勧め」と強烈プッシュするのは「孤独のグルメ」で井之頭五郎が食したメニュー。内容的にはプレーンなもの多く、こちとらもっとエギゾチックを求めたが、結果、代表的な一品に行きつく。モヒンガー(麺)、シャン風納豆チャーハンそしてお茶葉サラダ。いずれも結構「盛り」が良い。ちなみにさらにエギゾになると「セミの炒め」「竹蟲(たけむし)」「乾燥カエルの炒め」といったなかなか強烈なものもあるが今回はパス。特に「カエルのもも肉スパイス炒め」というのが気になったが、カエルのもも肉ってそんなに分量採れるのか?店内は節電なのかアジア風なのか妙に薄暗い雰囲気かつスパイス臭充満にてアジア食堂感が半端ないが、人生経験の少ない愚息は圧倒されて終始無言(あとで採点させたら50点と…)。一気にオーダーしたが、お茶葉サラダ→シャン風納豆チャーハン→モヒンガーと素晴らしいタイミングで供され、サービス満点。お茶葉サラダは以前パパ友店で食したことあるも、チャーハン、モヒンガーともに美味。特にモヒンガーは濃厚な魚出汁のスープにレモングラスが効いていて秀逸。シャン風納豆チャーハンを食しながら、高野秀行(探検部)の著作を思い出す。最後にミャンマーティー(アイス)にて終了だが、同時に会社同期で4年目でヤンゴン駐在だった同窓のI君を思い出す。I君は毎日こんな食事だったのか。同店が馬場にあるのも偶然とは決して思えない。

飛行機受難劇(8)

2024年08月10日 | 畸観綺譚
予期せぬ受難もあれば、予想とおりに受難が直撃することもある。いまだに良く分からないのがコードシェア便(共同運行便)の意義。これが起因のトラブルも多くあるようで、Webで「共同運行便」と検索すると国民生活センター「身近な消費者トラブルQ&A」がトップヒット! その状況が容易に推測される。そのQ&Aには「チケットを買って空港にいったがLCCのチケットであり、荷物の追加料金を請求された」というトラブルが記載されている。回答は「それはコードシェア便(共同運行便)というもので、事前に契約条件を確認してチケットを買いましょう」(=契約条件を良く読めよ)と全くにべも無く回答されている。さらに「メリットとしては、共同運航することで一つの航空会社で直接就航していない都市までの航空券が購入できるため、利用区間、航空会社ごとに別の航空券を探して購入する必要がないことが挙げられます」とあるが、航空会社側のメリット、つまり「その航空会社単体では航空券を販売する力が不足しているため、大手航空会社に販売を委託することで、消費者には割高に販売しているのです」というのが本音か? 消費者がこのメリットらしきものを享受しない国内線の場合、ガックリ感の要因は「LCCなのに割高な運賃を払っているかも…」ということに起因すると思われるが、スターフライヤー等の良い航空会社も実際には存在する一方で、予想とおりにガックリ感が残る会社も…。よい印象がないのは南方に行く際によくヒットしてしまうソ●シドエア(本社宮崎)。今回も定刻に出発、順調に飛行して予定時刻の15分前に着陸する素晴らしさだったが、その後に誘導路上で15分以上待機…。説明では「スポットが空かない」とのことだが、どうしても「LCCはそこで待っとけ!」(管制官)という待遇差を感じてしまう(ソラ●ドは恐らく正式にはLCCではない)。これがフルサービスの航空会社に乗っていれば、同じ状態に陥ってもそんな被虐的な気分にもならないのだろうとも思えば、この微妙な立ち位置(LCCほど激安ではない価格設定)の航空会社での共同運行は乗客に被虐感、損した感しか残らない非常に中途半端な設定。さらに、この航空会社が損しているのはコーポレートカラー。キレイで印象に残る色だが、ヨゴレが目立ちやすい色にてメンテが露骨に出てしまう。

RIMOWAスーツケース 内部加水分解

2024年08月04日 | 畸観綺譚
「衣類がザラついている!(怒」と家人からお叱りを受け、その衣類が入っていたスーツケースを確認するに、また出た…加水分解。加水分解にはこれまでベースケース(ギグバック)、そしてエフェクター(MXR)と煮え湯を飲まされてきただけあって相当免疫もできてきた。が、RIMOWAオマエもか…(嘆息)。とはいえ、かれこれ20年以上国内外への移動で酷使したRIMOWAのアルミ仕様Topas (トパーズ)なので、ここら辺でメンテも必要。数年前に京都の旅館からクロネコ宅急便で自宅まで送った際、相当手荒く扱われてカドが大きくベコと凹んだ(おそらく投げられてカドから落下した)ものをクロネコさんに修理いただいたのが最後のメンテだが、今度は自分でメンテするしかない。まず、両面テープで固定された内側のシートを全てバリバリと外す。すると、想定通りに加水分解の粉ワラワラと湧いてる…。外したシートは何回も洗って粉を落とす。また、アルミに貼りついた粉も落とす。一面にビッシリついた粉をどうやって落とすか悩むが、そもそもこの粉はどこから来たか。記憶はないがクッション性のある極薄ウレタンが敷き詰められていたのか? クッション効果の記憶がない程度なら、加水分解を見越してこんな構造にして欲しくない。が、すべてを取りきらないと、いずれ時間とともにワラワラと湧いてくるのは必至。剥離剤等の薬品も考えたが、目に留まったのはキッチンにある液体クレンザー。これを思い切り蓋内にダイレクトにブチ込み、ブラシで擦るとオモシロイように取れる!自ら天才と確信した瞬間…。白いクレンザー液が加水分解粉を剥がしてグレーになっていくのもまたカ・イ・カ・ン(快感)…完全なる加水分解への征服感!! キレイに取り切ってシャワーで洗い、陰干しで乾燥させたら内側シートを再び両面テープでシワなく貼ってみごと完成。完全な達成感だが、気力を使い果たしてその後はなにもヤル気が起きず。次はどんな加水分解に襲われるのか…。

台北楽器屋事情(1)

2024年08月03日 | 機材マニアック
ニューヨークの楽器屋事情に続いて台湾・台北編。ニューヨークでは東京のお茶の水とは規模こそ違えど、それとなく楽器屋街があったが台北ではみごとに分散。最初の訪問は金螞蟻楽器、日本語訳は「金のアリ楽器店」。「金のアリ」が店名になるほどバリューがあるのか日本的には全くわからないが、台湾のアキバたる忠孝新生駅から徒歩10分程度。外見は田舎の楽器屋(失礼)だが、中のベースコーナーを見て驚愕。かなりのベースが在庫されており、しかも多弦が多い。メーカーは韓国メーカーCort (コルト)が多いが、19,000(9.5万円)~36,000元(18万円)と結構なお値段。圧倒的な在庫はCortだが、衝撃なのはSadowskyとFodera。前者SadowskyはMertolineの5弦で115,300元(57.6万円)、Fodera(美国製=米国製)に至ってはなんと6弦と5弦が常備。6弦が23.1万元(116万円)、5弦で21万元(105万円)でともに「超低特価」とあるが、確かにちょっと安いかもしれない。6弦と5弦の価格スプレッドが11万円しかないのも意外だが、全般的に購買力を失っている円換算ではお安いという感覚は総じて全くなし。他にはWarwickやSpector、MusicManあたりが舶来品ベースで並んでいるが、エフェクタ関連は品数が少ない。BOSSとか日本製のペダルが多いと想像したが、なんと日本製は一つもなし。日本製を買うのなら日本に飛んで買うのかもしれない。小さい、かつなんでも置いてある楽器店のわりには内容が充実している。入店時に他の客はおらず、帳場台にいる店主と目が合うと「你好」と挨拶あり、こちらも返すと同胞と思った(思いの外、你好の発音がよかった?)のか、ベースを見ていると「ベースをお探しなんですね、こちらでよければ試奏してください」(想像での意訳)と中国語で言われ、風呂場によくある高さ20cmほどの小椅子を差し出される。これに座って弾くのか…?と衝撃を受けるも、その後に「店内の写真を撮っていいですか?」と英語で確認すると「あ、コイツ同胞やないんや」という目で「OK」と快諾。

↓店内のベースコーナーはこんな感じ。さらに奥にCort大量陳列コーナーも。