Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

フォアグラ日記

2014年06月29日 | フォアグラ日記
唐沢そば(長野県松本市)
長野県松本市の南西位置にある山形村、これまた美味しい蕎麦を想像させるに十分足る、あまりにマッチし過ぎた村名だが、そこには「唐沢そば集落」なるものがあると聞き、早速に訪問。ほとんどランドマークのない農村風景の中、アルプスサラダ街道と命名された道を暴走。500メートル程度の集落に9件(一部では1キロに7軒との情報も)の蕎麦屋が軒を連ねるというが、まさにその通り。どこに入ろうかと悩むも、逆にこれだけあればどこもほぼ同水準ではないか、と割り切り、駐車場の大きな2軒をピックアップ。入店してみて判るが、どこも基本的に構造としては普通の民家であって、その座敷で蕎麦を食するという、これまた山形の大石田等で見られるスタイル。着席するとお茶と漬け物が供されるというのも共通で、なんだが全く山形に来た気分。ここでは通常の蕎麦もあるのだが、”やまっちそば”なるブッカケ=スタイルの蕎麦が特徴かつウリな模様で、これをオーダー。2軒でともに”やまっちそば”をオーダーしたが、シンプルなるそれと具材で多彩なるそれがあり、各店の特徴が出ているものの、共通しているのは素麺状となった山芋。基本的には蕎麦とこの素麺状山芋に麺つゆをかけて同時に食するが、非常にさっぱりとシャキシャキした山芋の食感と意外に歯応えのある田舎蕎麦のマッチングは美味。とろろそばに近いものがあるが、とろろは蕎麦対比で主張が強すぎ、蕎麦の味が減じてしまう一方、こちらの方が食感と蕎麦の風味で優れているものと思料。

<別の唐沢そば店にて...>

玉肌日記

2014年06月21日 | 玉肌日記
【白骨温泉(長野県松本市)】
温泉感のある白濁した湯を求めて、再訪。前回の訪問から7年も経っているが、この地の雰囲気や景色は変わらず、そのため地図も見ずに記憶だけを頼りに到着。上高地に特別の思い入れがあるわけではないが、新島々以降のアプローチは、いつここを通っても期待感が膨らむというもの。当地にも露天風呂はあり、泡の湯なるその巨大な露天風呂で有名なる温泉宿も存在するが、当方が好むのは圧倒的に内湯であって、春先から夏にかけての露天風呂は木の葉や虫等の混入物が多いのが(やむを得ないことではあるものの)不味。白濁ともなれば水中の状況は判らないものの、水中に漂う木の葉がお尻にヒタと流れて当たろうものなら、小心なる当方は”ヒッ!”ともなり、まったく湯に集中できない、もしくは精神をまったく弛緩できないのがその訳であり、内湯はその点で心配無用。ここの内湯の素晴らしいところは浴槽の2面が全面ガラス戸になっており、それを開放すると半露天になるという仕組みで、内湯のクオリティをキープしたままの開放感。入浴温も初夏に合わせてか温めながらも、引き続き入浴後には強烈なる保温感、そして硫黄臭。温泉成分表を見るに、ほぼ中性だが、入浴時にもかなりの粉粉感があり、これも浴後に残る。そして硫黄系温泉にある強烈な睡魔。前回訪問時より、浴槽枠に付着した温泉析出物の堆積がより一層成長したようにも見えたが、これだけ析出物があり、温泉感充分なのにどうして過去には温泉偽装?というのは毎回思う疑問。入浴剤では表現しえない、この写真のようなエメラルドに輝く湯を見よ。

玉肌日記

2014年06月15日 | 玉肌日記
【下諏訪温泉(長野県諏訪郡下諏訪町)】
久々に地獄をみる。訪問当日、前夜からの大雨のため、朝から中央道が八王子-相模湖間で通行止めになっているのは知っていたが、同区間は下道(したみち:国道20号)を越えていけばよいだろうと甘い予測のもとに出発するも、下道は橋本付近から大渋滞。見れば、20号も峠が不通になっており、津久井湖を抜けていく道しか存在せず、ここにすべてが集中したことから、渋滞はロック状態。同区間は20数キロだったが、ここを進むのに5時間以上!ランチは渋滞途中の吉野家だったが、渋滞中の車列から外れずに同乗者に購入してきてもらうも、買って帰ってくるまで車が進んだのは10メートル程度。さらに”走り出したらどうしよう”と焦りながら車中で食するも、食事中は全く進まず、サラダまで完食という状態。まあ、20数キロを5時間以上ともなれば完全に徒歩の時速と同じであり、渋滞中に何度も反芻して思い出して脅えるのはインドネシア。過去に読んだ経済レポートによれば、インドネシアでは国民が保有する自動車の車長総計が同国の総道路距離数より長く、自動車が一斉に道路に出れば完全なデッドロックになる(ので、道路インフラの整備が求められる)とのことで、この付近も完全にインドネシア状態になっているのでは、と...。閑話休題、苦労してなんとかたどり着いた下諏訪温泉は過去にも訪問歴があるも、甲州街道と中山道のちょうど分岐点にあるこの町は昔ながらの宿場町の雰囲気も残っており、これがすばらしい上に温泉や食事も最上。泉質は無色透明のナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物温泉(弱アルカリ性単純泉)。宿場町というだけに、世論迎合的なる露天風呂等を敢て造らない潔さも良し。温泉成分表にphの記載はなかったが、アルカリに特徴的なヌルヌル感はない一方、甘めのアルカリ温泉臭あり。名湯と言われる湯でアル単は多いが、その肌への優しさや浴後の温泉臭をも考慮すれば納得の内容。