魚又(うに月見丼・あわび丼/唐津市)
たまたま佐賀への訪問機会があり、ここぞとばかりに訪問。この店を発見した経緯はなんとも不思議なもので、大西巨人の妻・大西美智子著『大西巨人と六十五年』に、「新婚旅行は汐湯温泉」という記述を発見。九州にそんな温泉あったかな?と思ってGoogleマップで調査するに唐津にあることを発見。虹の松原の東端にあるのだが、そのマップ上になぜか飲食店たる同店がポップアップされており、温泉よりも「あわび丼」の方に目がいってしまったという具合。訪問を画策していたところ思わず予想だにせぬ早さで実現したが、佐賀は本当に素晴らしい。佐賀空港からも福岡空港からも唐津はほぼ当距離ながら、佐賀空港は予約、航空機、空港、レンタカーとすべてがまったく空いていて素晴らしい(チョット心配になるくらい…)。2021年に空港ターミナルが改築されており、エラくお洒落になっている! 佐賀についてまずは向かったのが同店。ちょうど到着=開店時間という素晴らしいマッチングだが、暖簾を出す店主から「ウニ・あわびしかないですけど…」と機先を制されるが「それを食べに来たんです…」と。奥のテーブルに案内されるが、店内はあまり広くなくなかなか年季が入っている。食事後に判明したが特にトイレが実にシブい。想像だが昭和中期の作とみた。店内には「海水温上昇といった自然要因や国外需要の高まりでとくにウニの価格が高騰しており、やむを得ず値上げしました」というディスクレーマー的な貼り紙があちこちに貼ってあるが、確かにメニューを見るとなかなかにお高い値段ながら、ここまで来て食せずにおめおめと帰れるかとオーダー。ウニ・あわび・イクラの三色ともすることができるが、個人的にイクラはあまりkeenでないため敢えて回避して、ウニとあわびの二色丼。この後のスケジュールで予想される飽食の可能性も考慮して小さめのサイズとしたのですぐ完食。このタレをかけよ、というのを聞き損じて食べ進むも、当然ながら圧倒的にタレをかけた方が美味。ウニは当然生だが、あわびは軽く煮てあって柔らかい。開店間も無く満席になったが、他の客が店主に「生のあわび丼はないか」と聞くも、店主曰く「生だと硬くて噛みきれない」とのこと。あわびの刺身を考えればそりゃそうだ、とこちとら納得。