Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

フォアグラ日記

2006年07月31日 | フォアグラ日記
山さん(寿司/金沢近江市場)
金沢行における朝食。東京を夜に出ると、当地には朝には到着するわけで、その日の朝食がココ。金沢の中心部にある近江市場というマーケットがあるが、平日しかオープンしていないというまさに実用本位の市場。しかし、街の中心部というに、この市場の前には倒産して廃墟のようになった旧ダイエーと思しき建物等もあり、地方経済の空洞化現象を目の当たりにする。ここにあるこの寿司屋は朝8時からオープンしており、朝食にはスコブル好都合。というわけで、朝から寿司というのもバチ当たりな感じもしながらも、已む無く同店(なお、市場は6時程度よりオープンしている模様ながら、実際に物が並ぶのは8時程度のよう)、というより、観光産業育成のために、お金を落とそうという気にもなろうもので、その意味ではこの廃墟もそういう同情喚起に一役買っているか。当然のことながら、暖簾は出ているものの、お客は誰もおらず、店内も電気の節約なのか、一部のみ照明点灯という状況ながら、同店お勧めはこの海鮮丼な模様。盛りによって器が全く見えないが、これは寿司ネタが意図的に縁(ふち)から垂れる格好で盛り付けられているためであり、なんだか下品な感もあるが、これが金沢人一流のもてなし方であるのだろうと勝手に解釈。夜通し走行してきたことによる空腹感もあり、美味しく頂戴す。なお、食事中にもお客が入ってきており、それなりに有名か、とも思うが、朝8時から営業している寿司屋という存在自体が希少であり、それが有名なる理由か。ホテルで朝食をとるなら是非同店へ。

フォアグラ日記

2006年07月27日 | フォアグラ日記
焼肉問屋 牛蔵(焼肉/富士見台)
環八を一駅程度入ったところにある同店にて焼肉。某ランキングでかなり上位に存在すると聞いたが、訪問するに、20時過ぎであるのにかなりな混雑。30組待ちと聞いて愕然とするが、すでに”焼肉モード入り”した気分は容易には転換できず、そのまま店軒先にて待機(周囲は完全なる住宅街であり、待機できるような施設はない)。名前と電話を伝えれば呼び出してくれる等の態勢も充分ではあるが、異常なる待ち時間にて、結局1時間半程度待って(もうここまでくれば後は根性)、入店は22時。確かに活況であり、その原因は第一義的には値段か。肉質はすべてA5ということで、かなりステーキに近い部類だが、それでも値段はかなり安く、その名を「焼肉問屋」としていることからも窺われる通り、恐らく通常価格の半値程度。並のカルビやロースといったものが500円台、特選で1000円台になんとか突入するという値段であり、これが集客の第一要因と思われるが、このことから家族連れが非常に多い。「小学校にも上がらないうちからA5クラスしか食べ慣れていなかったりすると、将来苦労するぞ...」とも思うが、完全なる嫉妬か。牛一頭(ちなみに同日は常陸牛)を仕入れて提供しているようで、”ざぶとん”(背部か?)とか”マキ”(?)、”げた”(あばら骨の間)等があり、それら特殊系をオーダー。メニュをみるに、ジョッキにて供されるウーロン茶やコーラといった類いはすべて100円と格安であり、値段がこれであれば味は少々悪くても...とも思うが、焼肉の内容は一言”よろしい”。やや特殊系のみをオーダーしたことで脂感が強かった気がするも、充分に堪能。また、サイドオーダーも充実しており、オーダーはしなかったものの、隣席が食していた「モヤシ=ナムル」なる、一皿にモヤシが暴力的に盛られてその上に黄身が乗せてある一品が非常に気になる。また、これだけ繁盛しているお店に有り勝ちな店員による勘違い行為も全くなく、逆に接客もよろしく、総じてこれであれば繁盛するだろうと納得感充分

散財日記

2006年07月26日 | CD批評
Lu7「Efflorescence」
栗原務(g)、梅垣留奈(kbd)のユニット。それまで寡聞にも全く知らなかったが、シルエレにおけるSSライブ時にこのユニットのCDがかかっており、「あらあら、やけにアランっぽいな~」と思って控え室で聞いていた(=本番前の緊張等が全くないことがうかがえる)のだが、完全に”棚部陽一”(Paradox)と錯覚していたが、このユニット(Lu7)と聞いて、愕然。それの1stが再発された、とのことで購入。栗原務(g)については、これまでギタマガ(ギター=マガジン)等で以前たまに見かけてはいたものの、「ちょっとマズいんではないの」というくらいのアラン=ホールズワース・フォロワーな内容にやや意外感。プロ・ミュージシャンとしては、そのサウンドやプレイに個性があって然るべきと思われるが、ここまで似ていては、これが個性であったとしてもコピーとしか受け止められないのであり、1)趣味ではこんな感じの弾き方だが、他の弾き方も勿論出来るという二刀流、か、2)”好きなんだからこれでもいいじゃん”的な非常に純粋な考え方なのか、のどちらか、と想像。キーボードについては、完全に寡聞にして知らないが、特段の特徴なし(失礼)。全般的には、プログレ感が少なく、打ち込み中心のバックに、あまり躍動感もなく、さらに曲の連続感や統一感にも欠け、アルバムとしては残念。当初の期待度が高かっただけにその相対的落差があるとも言えるが...。恐らく、2ndの方がバンド的内容であり、こちらの方が良いのだろうと想像して、これの入手を検討中。

フォアグラ日記

2006年07月25日 | フォアグラ日記
板蕎麦 山灯香(蕎麦/三宿)
246沿いにある、深夜でも目立つ、なにか匂う店として前々から気になっていたが、ついに初訪問。板蕎麦スタイルは山形が有名ながら、どうやらココもその流れを汲むようで、純粋な蕎麦屋というよりは、完全に蕎麦居酒屋スタイルながら、そのスタイルはなかなか面白い。蕎麦屋といえば早仕舞いが一般的で20時以降営業しているのは珍しいながらも、同店は朝4:30までと、完全なる居酒屋スタイル。しかし供するのは蕎麦屋メニューということで、焼き味噌だったり、卵焼きだったり、かなりオヤジ感のあるメニュー。独特のスタイルを持つせいか、かなりな混雑で、しかも純粋蕎麦屋スタイルであれば、或る程度は回転率も望めそうなものだが、居酒屋スタイルでは居座り組が多く、なかなか商売的には微妙な模様。席数もそれほどではなく、確かに、パーティションで区切られたような空間で大人数で蕎麦を啜るというのもなかなか想像し難く、或る意味、このスタイルでの限界を示しているものの、こんな感じの飲み屋があれば、居酒屋の100倍はマシというもの(とはいえ、最近は居酒屋に行かなくなって久しいが)。で、注目の蕎麦について、だが、ここで職人が打っているという絵もなかなかに想像しがたいものの、決して悪くはない内容。地の利に加えて、このレベルがこの営業時間で常に供給できるのであれば、というもの。蕎麦の盛り(食い意地の張った卑しい観点にて恐縮ながら)に関しても良心的であり、これも山形系田舎蕎麦の流れを汲む。単価がそれなりで、お酒を飲まなくとも、酒肴をそれなりにオーダーすればそれなりの金額になるが、リスクヘッジ的有効性、つまり、どのお店もNGで、といった場合の回避策として常に有用感のあるお店か。なお、写真の蕎麦、「下の板が透けてる!(=量が少ない!)」と言う勿れ。一本一本がかなり”ぶっとい(=ブチ太い?)”ので、油断すると満腹で割腹します。

散財日記

2006年07月24日 | CD批評
佐藤竹善「Okra」
久々の佐藤竹善のアルバム。佐藤竹善と言えば、ここ数年あまり遠ざかっていた印象が強い(というか他を聞き過ぎか)が、個人的にはその間にupdateされた知識としては、報道2001(日曜の朝にやっているフジTV政局番組、以前はマーケットを動かす発言も出ていたが、最近は全く...この番組をみるとまた日曜か、と早くもサザエさん症候群ならぬ、”報道2001”症候群に襲われる)の司会;島田彩夏との不倫騒動(前にテレビ東京のアナウンサーともあったと記憶)と、県立青森高校(=名門!)82年卒という程度だが、Okraというタイトル、かつジャケットがまた何ともナメている感があることに加え、2曲目にはラップっていうんですか、あのなんだかダラダラした詩吟?とのコラボ(→これもダサいキーワードではあるが)があり、かなり気分が萎えるが、最低でも一曲は輝く曲が入っていて、なかなか救われる。ちなみに、オクラって日本語かと思っていたが、英語Okraであり、オクラってlady's fingerとも言われる模様で、その辺にかけたタイトルかとも勝手に想像(事前/予備知識なし)。今回はかなり様々なスタイルのギターが全面に出ており、最近ギターにハマっている?(と想像)趣向ながら、ギターは他人に弾かせて、本人はキーボードという内容。バックが日系であることもあり、比較的アクの少ないプレーンな演奏でその分、歌に注目が行くのは良いものの、逆にラップとのコラボとかアイ=キャッチングな趣向を盛り込まずに淡々と歌うだけでも充分堪能できるのではないかと思料。やや手を入れたサービス精神が裏目に出ている感がないながらも、楽曲的には好感。

フォアグラ日記

2006年07月20日 | フォアグラ日記
正嗣(餃子/氏家)
宇都宮といえば餃子。宇都宮の餃子においては、本稿でもご紹介した「みんみん」とこの「正嗣」が双璧という理解(そうではない!という方、是非ご一報を)なるも、今回はその「正嗣」。当初はまったく餃子を想定していなかったが、偶々街道沿いでこれを発見して、目的地からの帰りに立ち寄り。同店ではメニューが「焼餃子」と「水餃子」しか存在せず、他にごはんやビールといった類のものを一切供さないという「餃子一本勝負」であるのだが、一皿6コ盛りにて(”焼”も”水”も)170円というのは破格であり、午後3時程度という非常に中途半端な時間(おやつの時間?)にあっても結構なお客。ちなみに、行きにおいて同店を発見したのは、その看板もさることながら、その店前に出来ていた行列がキッカケ。店に入ると、チャキチャキのオバさんが仕切りまくっており、前回の「みんみん」における大量誤発注の反省から今回は焼と水をそれぞれ1という最小注文単位に止めるが、このオバさんの「追加注文は出来ませんからね」という念押しに危うく誤発注しそうになるが、押し留まる(なお、このオバさんは他の客全てにこの念押しをしていたが、それはそんなに重要なことなのだろうか)。前回「みんみん」においては「餃子の神髄は”焼”にあり」とも思っていたが、今回はその”焼”もさることながら、意外に”水”がイケており、意外なる発見。双方ともにニンニク等のアタック成分が効いているというよりは白菜等の甘みが出ているといった印象で、意外に繊細な味。一つ一つが小振りであり、周囲を見回すにみな2~3皿程度は軽く食しており、当方ももっと量をこなせるかとも思うが、「おやつ」ということでこの程度に止め、340円を支払うも、非常なる安さで好感。前回「みんみん」にて出店後に気になった”異常なる胡麻油臭”はせず、それが上記「意外に繊細な味」を体現する要因であったか?

散財日記

2006年07月19日 | CD批評
アラン=ホールズワース at 六本木スイートベイジル139
雨の中を六本木スイートベイジル(以下STB)へ。前回のジョンスコ時といい、なぜかギタリストを見に行く時には大雨が降るというマイ・ジンクスを強く感じる展開の中、会社を18時には脱走して六本木。STBでのこの公演は本日を入れて2日で、その初日に訪問するも、そもそもSTB自体が初体験であり、どのようなシステム・音響等の勝手の分からないままに行くが、18時30分程度に到着すると、なかには結構な人。さっそくチケットを購入して入るも、席はやや柱があって見難いものの、ステージ左の高台にあって、ドラムがよく見える。というのも、今日は、実をいうとアランを見に来たのではなく、チャド(=ワッカーマン)を見に来たのであった...。開演は19時30分からなるも、以前の6P(=六本木PitInn)を思わせるような2ステージで、都合1時間30分程度の演奏時間ながらBN比では価格も良心的。事前予想では、客は”ギターを抱えたギター少年”ばかりか、とも思っていたが、実際はかなりギャルズ(死語)が多く、かなりな意外感。なかにはカップルのような人々もおり、”ホールズワースをBGMに、愛しあう二人のムードは最高潮を迎える...”とも考えると、なかなか笑えるものがあるが、食べ物等もとらず、水だけでステージを見切ろうとするオタク系もおり、玉石混淆。さっそくステージが始まるも、曲は本人も言っていたが昔の曲、特に『Road Games』とか『I.O.U』とかからの選曲で、なかなか良し。アランのプレイはいつものとおりだが、途中でエフェクトに起因するトラブルがあり、決して絶好調ではなく、このトラブルを仕切りに気にしている様子。どうやら、クリーントーン時のディレイ付近でトラブっているようで、お得意のボリュームペダルによるコードプレイ中に急に音が大きくなったりするというものだが、情けないのはステージ端にいるモニターPAの面子。明らかにサウンドにトラブルが出ているのに、ボーっとしている様子が客席からも丸見えで、少々の音楽的知識・機材的知識があればわかるはずのトラブルにも対処せず、複数名がボーっとプレイを見ているだけ。まあその程度のPAが所属するので音響的にも最上とはいえなかったが、注目はやはりチャド。かなり強力なプレイで生音も大きく、しかもあまりブレず。ハイハットの打点が異様に高いのが気になったが、要所は抑えたプレイ、さらには、途中で拍を完全に見失っているかのようなスリップ・プレイ等は素晴らしく、本日一番の収穫。ベーシストとしては、ジミー・ジョンソンを見るべきで、しかも当方席からは一番良く見えるも、なんだか大げさなアクションで引くその姿が”武田鉄也”風であり、やや食傷。ロー・フレットからハイ・フレットまでを十分に使ったプレイは健在で参考にはなるものの、もっと地味~(=ジミー、オヤジギャグ失礼)に弾いて欲しかった。

Side Steps in 仙台2days!! ’06

2006年07月18日 | SideSteps
今年も定禅寺ストリートジャズフェスティバルが近づいてまいりましたが、昨年に引き続いて、また!仙台で2daysライブを行います。
9月09日(土) 仙台FusionNight(仮) at 仙台フライングスタジオ 18:00~(予定)
9月10日(日) 錦町公園噴水前 16:00~
前者につきましては、詳細が決定次第、このベージでご報告します。
東北地方を始め、周辺の方々(周辺でなくとも)のご来場を一同お待ちしております。
※写真は、昨年仙台でのライブ後に宿泊した温泉でくつろぐメンバーの図

フォアグラ日記

2006年07月13日 | フォアグラ日記
そば処いせや(蕎麦/馬頭)
栃木県馬頭に用事があり、ついでに...ということで付近のグルメを探索するも、このような場所に有り勝ちといえば有り勝ちであろう「蕎麦」が有名であると聞いて訪問。蕎麦マニアとしてはまったく問題なく、逆に嬉しいほどでもあるが、付近でも数店ある蕎麦店のなかでも同店は自家製粉、しかも”なんとかコンクール最上位”とかいう宣伝文句(こういう権威には情けないほど”弱い”のであった)に乗せられて同店をチョイスしたが、第二駐車場を持つほどに繁盛していると思われるのだが、店内は気取った蕎麦屋感はまったくなく、非常に庶民的。そこでお腹具合にあわせる格好で、普段はあまりオーダーしない”天ざる”。しばらく待って供されるが、かなり品数の多い天婦羅にくわえて、手打ちの蕎麦。やや汁において味が濃い(塩分が強い)ものの、手打ちの蕎麦は粗挽きのザラっとした感触ながら、適度にコシがあり、全く侮れず(もともと侮っていたわけではないが...)。それ以上に意外・予想外であったのは天婦羅であり、”この山中に来て海老はないだろう”とも思うが、それを相殺して余あるのが”舞茸”による天婦羅で、「香り舞茸、味シメジ」を地で行く内容で非常に美味、本当なる香りが充分。蕎麦以上にこれを食しにくる価値はありと思料。

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2006年07月12日 | フォアグラ日記
リストランテSPASSO(イタリア料理/伊豆高原)
伊豆高原にてパスタ。なぜかこのパスタについては、猛烈に体がそれを要求するときがあり、このような現象は他人においては「吉野家の牛丼」とか「ラーメン」で発生することが多いと聞くが、当方においてはその現象がパスタにおいて多く発生。パスタといえば「パスタ=カーボローディング」が有名であり、炭水化物→グリコーゲン(筋肉内)→持久力アップ、という図式を狙うものながら、老齢により、体が「持久力」を求めているのか?とも思いながら、同店へ入店。このお店、少なくとも10年以上前から存在しており、SSが「Against the Wave」を製作終了した後に、伊豆にて慰労でメンバーと戯れたことがあったと記憶するが、その時も訪問しており、時間の経過を痛感するものの、その時から存続しているということ自体が、時間の選別にあっていることを示している。2種類のコースをメインに打ち出しているものの、天の邪鬼的にそれはオーダーせず、目的のパスタ等を中心としたアラカルトをオーダーし、パスタはシンプルなトマトベースに辛みのみを付けたのもの(アラビアータ)。パスタは勿論ながら、前菜としたいろいろな野菜のマリネが非常に秀逸で記憶に残る。値段についても、都内の勘違い店において良く見受けられるような、明らかなるコース料理(事前のセットアップにより、供給面/材料費等全てにおいてお店へ都合がよい)への誘導を目的とした、コース料理<アラカルトという価格偏在もなく、その意味では非常に良心的。最後のデザートで食したパンナコッタが暴力的に甘く、震えたが、全般的に良し

フォアグラ日記

2006年07月11日 | フォアグラ日記
桃李(中国料理/軽井沢)
たまたま所用でオークラの”桃花林”で中華を食する時があり、その時に食した五目焼きそばと春巻きがなかなかに美味だったことから、これを再現しようと、なぜかそれを思いついた軽井沢にて中華を探すも、このような観光地では存在していたとしても行列は必至、それならば、と斜陽の趣き深い(失礼)プリンスホテル内にある当店を訪問。さすがにホテル内にあることもあり、行列もなく、店内は閑散。行列回避代として、少々高めのプライスを想定しているも、意外にもそうではなく、非常なるお得感。それでは味がNGか、とも思うが、豈図らんや、なかなかのもの。オーダーは五目焼きそばと春巻きと点心ながら、写真の五目焼きそばは具沢山で、それに埋もれて麺が一見ないようにも見えるが、その餡の下には(揚げも選択可能なる)麺があり、良心的な量(まあ、あまり中華料理にて”お上品”な盛りなっているものはこれまで経験がなく、中華人民の食への広角さには脱帽)。また、黒酢を所望するも、一般にあまり調味料として客前に出すことはなかった模様(料理では必須と思われ、かならず厨房には存在するはずと想像)にて、おそらくコックさんに言って用意してもらったのであろう、器に入れて持って来てくれる等対応も素晴らしく、それをかけて食する五目焼きそばは案外にさっぱりしていて美味。以前、TVにて某タレントが「なににでもお酢をかけて食べるんです」「弁当の上からもジャーっと」と言っていたが、それを見た当時は「味覚破壊か、お気の毒に...」と思っていたが、かける酢次第ではそれもなかなかのものではないか、とやや意識改革。

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2006年07月10日 | フォアグラ日記
せきざわ(蕎麦/小布施)
小布施のリンゴ畑の中にある同店で蕎麦。たまたま雑誌で拝見して訪問。「こだわりの職人が作る蕎麦」的な特集であり、各人のお顔を拝見するにも一言家ありそうなことが容易に推察される内容。当店は自家製粉とのことながら、店内にながれる空気にそのような気負いは全くなく、一家で営業しているという非常にプレーンな雰囲気がこれまたよろしく、名店に有り勝ちな敷居の高さは全くなし。自家製粉、それであれば、と、そばがきをオーダー。最後には三昧(ざんまい)蕎麦という3種類の蕎麦が供されるものをオーダー。まずは”そばがき”ながらお餅のような食感。味はまったくプレーンでやや塩分が欲しいを感ずる程度ながら、その食感と蕎麦の甘さだけで充分。ちなみに、そばがきのマズいものだけはどんなに我慢しても喉を通らない。初体験時において、このマズいそれにヒットしてしまい、それ以降にトラウマともなっていたが、このようにして美味しい物に食わず嫌いになるのは如何に損失であるかと痛感。次に三昧蕎麦だが、普通の更科、そして変わり蕎麦、最後に粗挽きの蕎麦が出てくるが、どれも結構良心的な内容で、都内老舗ではこれ1枚=1人前という程度ながら、ここではこれが3種類=3人前程度出てくることとなり、やや驚愕。今回の変わり蕎麦は葛(くず)を練り込んだ透明感とツヤやハリのある食感な一品。蕎麦の香りの中々で汁を付けるのも勿体ないと思われる程だが、やはり汁を絡ませて食した方が美味しく、かなり正統派な蕎麦。なにしろそれを客に気負わせない雰囲気が素晴らしく、そのようなプロ感を持ちたいものだ、と痛感。お客の中には「関沢さん、美味しかったよ」とか声を掛けて帰る客も複数名おり、かなりアットホームな雰囲気。再度訪問しても悪くなし。

フォアグラ日記

2006年07月06日 | フォアグラ日記
うずら家(蕎麦/戸隠)
次なるは、恐怖の行列店”うずら家”。行列が店の前と道を隔てた側にも流れており、しかも警備員まで出ているという物々しさで、かなり腰が引けるも、そのような群衆心理にはとても感応度の高い(=いわゆる”自己”なるものが確立されていない)当方としては、是非ということで、鼓舞して行列に突入!と思うも、単に紙に名前を書き、順番を待つという具合ながら、この行列を逆手にとって宣伝効果を打ち出してやろうという魂胆も見えるが、そこは駐車場からの回走他のことをして時間を潰すこと20分程度、回転がよいのか、すぐに案内される。案内係の店員はなかなかに丁寧で、有名店の奢りを逆に意識的にまったく見せないようにしているか、と思われるほど。オーダーは蕎麦の他に、天婦羅も有名とのことで、それもオーダー。というか、外で待機時に強烈なる胡麻油スメルを強制的に嗅がされると、注文せざるを得ない状況に追い込まれるのは必至であり、全てにおいて計算され尽くした戦略に乗せられた格好となる。メニュ等を見るに、なかなか観光地ナイズされており、メニュ等もなかなかオシャレかつグルメ案内的に記述されており、ここら辺が一本気なる岩戸屋との違いか。土日ということあり、地元のバイト等を総動員している模様ながら、背後では店員→バイトの「”大変お待たせして申し訳有りません”って言った?」とかの叱責等もあり、なかなか混乱の模様。そのような混乱の背景もあってか、やや待つに蕎麦が配膳(写真)。ここでも角髪(かずら)盛りは、前店の岩戸屋と同様であり、ここでも5個(こういう風習なのか、それとも闇カルテルの結果なのか)ながら盛りは岩戸屋対比軽いものの、すでに岩戸屋で一食食していることから”暴動”には発展せず、平穏な心持ちで頂戴するに、味は基本的には岩戸屋と似たタイプ。やや岩戸屋対比では(実際に入っているとは思わないが)寒天や葛(くず)が入っているように歯ごたえがあり、やや固め。総じてお味はよろしく、簡単に完食。並ぶ時間的/空腹的余裕があれば是非。

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2006年07月05日 | フォアグラ日記
岩戸屋(蕎麦/戸隠)
戸隠といえば蕎麦、いや、蕎麦といえば戸隠、ということで世にも有名な戸隠蕎麦を食しに戸隠まで弾丸蕎麦紀行。事前に有名店を洗い出すも、その結果スクリーニングされたのが、岩戸屋とうずら家。ともに戸隠神社参道にあるが、うずら家はかなり発狂的な混雑を呈していたことから、まずは岩戸屋へ入店。店内はテーブル席とお座敷とがあるも、テーブル席には数名のお客、お座敷にはまったくお客がおらず、1)店を間違えたか、2)事前のリサーチがNGであったか、のどちらかを強く意識する展開となったが、入った以上は退くわけにもいかず、誰もいない座敷に上がって早速オーダー。その後のハシゴを考えるに、もっとも最小オーダー単位であろう「せいろ(並)」をオーダー。以前に山形で食した時には、蕎麦がくるまで大量の漬け物が出て来て面食らったことがあったが、ここではなぜかキムチ的な漬け物が登場。お茶で漬け物を頂戴するうちに蕎麦が来るが、当地の盛り方スタイル(写真参照)は角髪(みずら)=聖徳太子時代の少年の髪柄、のようであり、この角髪の数をカウントするに5個程度であり、”おいおい、5口かよ”と思うも、食すれば、1個=1口では食べきれず、結局は10~15口程度あり、しかも盛りはかなり良心的。味はなかなかであり、強烈なコシがあるわけではないが、しっかりとした食べ応えに加え、風味も充分。汁も塩辛いわけでもなく(信州=味付けが塩辛いというイメージがどうしても...)、はっきり言って美味。このようなお店に、単純なる時刻的な問題なのか、それとも行列=味に間違いないだろう、という単純群衆心理的行動の結果なのだろうか、お客が入っていない理由が理解できず、入店=すぐ食べられるという利点を考慮すればなかなかの店であると直観。なお、同店の看板には、元祖戸隠手打ち蕎麦とあり、当地では最も歴史の古いお店であるとの記録。

フォアグラ日記

2006年07月04日 | フォアグラ日記
kenbokke(ケンボッケ)(カレー/西麻布)
なぜか西麻布。東京でも勤務地によっては滅多に行かない死角の様な場所が出来るものの、当方にとっては正に当地がそうであり、所謂「地下鉄でないと行けない場所、もしくはまわりに地下鉄もない場所」がそれに該当するのであるが、ここのカレーが美味しいと聞いて参上。一般にいうカレーというと、どうしてもカレーライスを思い浮かべてしまう平均的日本人の当方は、この店が北インド料理であり、ナンにて食するというのをメニュを見て知るまでは、完全に2流グルメ的カレーショップと勝手に勘違いしていた次第。ちょっと垣間みた厨房にはいかにもそのような人物がおり、人は良さそうながらも相当に商売魂逞しいインド人シェフと、人当たりは非常に良いものの、気の弱そうな日本人ウエイターのコンビが非常に良い味を醸し出していたが、そこでチーズ入りホウレンソウのカレーとチキンのカレー(緊張のあまり詳細失念)をオーダー。またインディアンサラダというのも注文し、かなり想像逞しく配膳と待ったが、フツーのサラダでやや唖然。早速本命のカレーを食するに、ホウレンソウに関しては、非常にマイルドで野菜汁のような印象にて辛みは非常に少ない。一方のチキンはこれぞカレーという味で、その中に含まれるザラザラ感が非常にスパイシーな想像を高めるも、味は”暴力的辛さ”では全くなく、非常に上品な味。聞けば、シェフはインド一流ホテルシェフだったとのことで、この味もそこら辺に由来するか。価格は土地/場所代もあるのだろうが、カレーライス比では高価であるものの、そもそもカレーを食べに...と考えていたからそうであって。”カレー料理を”と考えれば妥当な価格とも思われ、最後にお約束のラッシーを飲むも、それは市販のブルガリアヨーグルト(液体)に何かを混ぜたような味に近く、自宅再現性の高い一品。