らーめん香月(ラーメン/池尻大橋)
恵比寿の香月がいつの間にか無くなっていたことに気づいてから数年経つが、思いもよらない場所で発見し、後日訪問。その思いもよらない場所というのは、官権による車線変更違反取り締まりのメッカたる菅刈陸橋の側道。国道246号と山手通り、そして山手通りと246を直接結ぶ道路という3つの大通りに遮蔽された三角地帯に存在している。「らーめん香月」という名称のラーメン店には複数系列があるようだが、こちらは恵比寿にあったのと同じ「背脂チャッチャ系」(この「チャッチャ」という背脂を切る擬音語センスがよろしい)。このところ恵比寿もシャレオツな街として有名だが、昔通っていたころはそれほどシャレオツでもなく、店は駅近の良い立地だった。立地の良さが裏目に出て建物が接収された様子だが、ここは日比谷線が直通しているため六本木PITINNでライブを見た後にこちらでラーメンを食して帰るということが多かったと記憶。というわけでふとしたキッカケで発見(しかしここに出店している戦略がイマイチ不明…)し、訪問タイミングを伺っていたがついに訪問。入口の発券機でチケットを求めるが、醤油ラーメンをオーダー。900円と高めの価格設定だが「ライスもしくは麺大盛のサービス中」ということで、思わず麺大盛とする。カウンターとテーブルという構成で従来の恵比寿より広い印象だが、床が背脂でヌルヌルで思わず滑走リスクに晒される。ビブラムソールのグリップ力を喪失させる背脂コーティングの床に、他の「背脂チャッチャ系」ラーメン店を思い出して思わず期待に笑みが溢れる。供されたのを見ると、従来の香月独特の大きい器、さらにタプタプのスープ、そしてチャッチャされた背脂が浮くという構成だが一口啜るにちょっと味が薄めに思えたが、あの恵比寿の味。海苔が素晴らしく、脂成分を多めに吸い込む海苔は非常に美味で、ラーメンに海苔をのせることを最初に思いついた創始者はまさに鬼才である。ニンニクをもらって大量投入後に食すると一層に美味。硬茹での大盛麺だったが3分程度で完食。大量に残るスープもどこまで飲もうかと思案するも、健康そしてこの後に訪れるであろう渇水を想定して少量に止める。少量に留めたつもりながら、その後1時間後には想像とおり喉が焼けつくような渇水危機に襲われる。