Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

Lady Day and John Coltrane

2023年01月21日 | CD批評
基本的にC7sus4 > Fm7 > B♭11 > Gm7という4コードで構成の名曲。曲名の意味だが、まず「Lady Day」が分からないとならないが正解はビリー・ホリディ(Billie Holiday)の愛称。ということは和訳?では「ビリー・ホリディとジョン・コルトレーン」。なんじゃそりゃ、という感じだが、曲の歌詞の意味も「悩みや不安があったら、ビリー・ホリディやコルトーレンを聴いてみな、そんなのスッキリさ」という裏表のないイージーな内容。そもそもビリー・ホリディの代表曲は「Straneg Fruit(奇妙な果実)」だが、その内容はアメリカ南部での黒人リンチがテーマで、奇妙な果実=木に吊るされた黒人の死体、というもの。YouTubeには「閲覧注意の歌」と事前注意の出る実写映像の中で歌が流れる(閲覧は自己責任にてお願いします)ものも出回っているが、悩みや不安の中で聴いたらそれが助長されそうな感じもする。コルトレーンはさらに意味不明。後期のスピリチュアルな作品を聴くとスッキリというより精神世界に埋没しそうな気も。オリジナルはGil Scott-Heron(150)だが、カバーするミュージシャンも多く、優れた演奏がかなりある。そもそも初めて聴いたのはPenny Goodwin(156)だったが、Baker Brothers(154)、さらにDuprix(152)、Molly Johnson(148)ら辺のアレンジが良いが、最上はUrban Groove Unit(154)。アルバム中の他の楽曲はイマイチだがこの曲は良し。ド頭の一拍めからドラムがグルーヴしている(Urban Groove Unitだけに)。ちなみに曲名うしろの(数値)はBPM(Beats Per Minute)と言われるテンポ。大凡150近辺にテンポが集中しているが、リズムのアーティキュレーションやドラムのサウンドやミックスによってかなり体感的・聴感上のテンポが変わるのが面白い。
この記事についてブログを書く
« 九州全線阿房列車(21) | トップ | フォアグラ日記 »
最新の画像もっと見る

CD批評」カテゴリの最新記事