Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

九州全線阿房列車(26)

2023年03月25日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(26)
1036長崎着なるも、長崎駅は22年秋に西九州新幹線(長崎~武雄温泉間とこれまた中途半端)が開業することから駅造成の真っ最中。駅は新築だが駅から駅ビルまで相当の距離を歩かされることに加え、駅にはレストランもなにも出来上がっていない。やむを得ず旧駅付近を散策し、前回きた記憶のある駅前商店街を探すも全く見当たらず。違う場所だったかと疑問に思いながらやむを得ず駅から離れた駅ビル(?)でランチ。長崎といえば、ちゃんぽんか皿うどんだが、従来ラーメン食があまりに多かったことから今回は皿うどんをオーダー。細麺と太麺があるとのことで太麺を選択するも、太麺は「あんかけではない」という。細麺は揚げ麺+あんかけというので頭が混乱するが、あえて太麺をオーダー。確かにあんかけではなく軽い焼きそば風であった…。1234発(鳥栖ゆき)二両編成に乗車するが、この大動脈たる長崎本線では特急列車が多く、普通列車の本数が少ないので乗り遅れは致命傷になる。鳥栖までの所要は3時間。1309諫早を越えると有明海とその向こうに雲仙が見えてくるが、干潮時刻なのか海岸線はかなり潮が引いており、いかにも有明海という感じ。諫早付近から学生が相応に乗ってきて車内は混雑するが、1344小長井までにその全員が下車する。小長井から肥前大浦の1駅区間は乗客がほとんどおらず、肥前大浦でまた多くの学生が乗車してくるのだが、これはこの駅間に県境(長崎県と佐賀県)があるためで、いずれも公立校なので県境を跨いだ通学がないということなのだろう。小長井の先にはかつて宿泊した旅館が海岸方向にチラと見える。
【写真】有明海の向こうに見える雲仙。なかなか素晴らしい景色。

九州全線阿房列車(25)

2023年03月18日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(25)
第5日目
今日は長崎を経由して大都会・福岡へと向かう。6時に起床すると早めにチェックアウトして佐世保駅向こうの佐世保港へ。景色をみようとするもビョーと寒風強く早々に退却。キチンと朝食を摂ろうと駅前のSeattle’s Best Coffeeへ行くが、東京では絶滅したに近いSeattle’s Best Coffeeも九州では主要駅に必ずある。カフェオレとクロワッサンの朝食をとりつつ、本日の行程を見直すにここにきて原田(はるだ)線を乗り逃していることを発見。この福岡付近の路線の混線具合に嫌気がさして計画の段階で明らかに集中力を欠いたのが原因だが、この原田線に乗るべく急遽プランを練り直し。結果、幸運なことにその後のプランを変えずに原田線に乗車できることがわかり一安心。原田線もかなりローカル(1日9便)であることから何度も時刻表を検算する。0827発(長崎ゆき)に乗車。乗客はそこそこあるが、早岐さらにはハウステンボス駅でほとんどが下車していき、佐世保から長崎まで完乗したのは他に1人のみ。まだ8時台なのでハウステンボスで下車するのは従業員の方らしく観光客は皆無。ハウステンボスを越えると車窓右側には曇天ながら素晴らしい大村湾の景色。0946諫早付近で異変に気づく。ここから長崎まで路線が2本あって長崎本線旧線(長与経由)と新線(市布経由)に分かれるのだが、この列車は旧線経由とのこと。予定ではこの後の長崎から旧線に乗ることを予定していたため、慌てて予定を変更。本来であれば諫早でランチの予定が急遽長崎でのランチとなる。
【図】第五目行程。黒線部分が本日のノルマ。次第に乗車が苦痛になると予想して次第に乗車距離は短めに。

九州全線阿房列車(24)

2023年03月11日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(24)
佐賀駅に戻ってふと思うに、あれだけ強烈な諭吉推しだった中津に対してこちら佐賀では(大隈)重信感が皆無。駅前に限ってはそれに類すること一切目にせず、あまりの愛校心の違いを痛感。その愛校心の無さが心地よいのであるが。クールな佐賀、素晴らしい。1840発(早岐ゆき)に乗車するもこちらも結構な女子学生満載だったが、そのほとんどが1928武雄温泉で下車。1959早岐(はいき)では2000発(佐世保ゆき)に連絡、1分の乗り換えなのでドキドキだったが、慌てるまでもなく乗り換えることができて2013佐世保着。佐世保は「日本最西端駅」との表示に加え、ゆるキャラなのか「佐世保バーガーボーイ」というド・ストレートな名称のキャラも。アンパンマンでおなじみのやなせたかし氏がデザインしたようだが、同氏は高知出身のようで佐世保出身ではない。まさにこちらもストレートにパン=あんぱんまんのやなせたかし氏へ依頼、という経緯なのだろうか。駅至近のホテルに向かうも入口には大きく「接種会場」との表示。長崎県のコロナワクチン接種の会場になっているようでなんだが不安感があるが、ホテルも相応に年季が入っていることからコロナ禍でホテルも相当経営が苦しいのだろう。明朝は相当ゆっくりで0827発(長崎ゆき)に乗車すればよいので、気分もラク。今日は13時間かけて320キロを踏破したが、待ち時間が長かった印象、しかし唐津で結構歩いたこともあってちょっと足が重い。
【写真】佐世保駅の「日本最西端駅」と「佐世保バーガーボーイ」。

玉肌日記

2023年03月04日 | 玉肌日記
【湯ノ岱温泉(北海道檜山郡上ノ国町)】
湯ノ岱(ゆのたい)温泉は木古内から江差方向に25kmほど入った山中にある温泉。ちょうど木古内と江差の中間地点にあるのだが、この(北海)道道5号線は立派な道ながら、ほとんど走る車なし。あまりの閑散さに不安になりながらも無事到着して温泉施設の建屋に入らんとするも、入口には大量のご老人! 非常なる混雑具合に一瞬たじろぐが、皆さん入浴後なる様子。その人並みをかき分けて券売機で入浴券を購入して入浴し、戻ってくると逆にあれほど居たのが人一人として全くおらず愕然、まるで幻想をみたかのようだが、どうやら皆さんバスを待っていた様子。ここにくる途中にコミュニティバスを追い抜いてきたのだが、このバスがここに停車して大量の湯浴み客を乗車させていったのだろうか。そうであれば湯浴み客は地元の上ノ国町民ということになる。こちらも施設は立派で町営。35℃、38℃、42℃の3つの浴槽があるが35℃はバブルバスで、入浴客は圧倒的に38℃に集中している。入浴客はいずれも地元と思しき高齢者で当方でさえ最弱輩者の水準。泉質は含二酸化炭素ーナトリウム・カルシウムー塩化物泉(旧泉質名:含炭酸・塩化土類ー食塩泉)なのだが、確かに結構な炭酸味があり体に気泡が付着する。九州の長湯のイメージが湧く…。pHは6.2で泉温は34.5℃とやはり温いため、一部で加温・加水あり。この地域にしては初遭遇だったが3本の打たせ湯も。訪問は休日の夕刻だったが、温(ぬる)湯でまったりと翳り行く陽を見ながら入浴するのは、なんともサウダージ(Saudade)な気分満点。この数時間後には東京に帰還しているのだと思うと、同じ日本とは言ってもなんだか妙な時空の隔たりを感ずる。

玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)

①北海道 ②東北 ③関東 ④中部 ⑤近畿 ⑥中国・四国 ⑦九州・その他