Side Steps' Today

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九州全線阿房列車(12)

2022年09月24日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(12)
1522延岡着だがこの先が難所。延岡といえば旭化成の企業城下町だが、延岡から大分に抜ける日豊本線は1日10便のみ。しかも「旅名人の九州満喫きっぷ」で乗れる普通列車は2本だけで0610と2007のみ…。残りの8便は全て特急になる。「旅名人の九州満喫きっぷ」では特急は乗れず、特急料金に加えて乗車券まで購入しないと大分まで抜けられない。ここは「宗太郎越え」と言われる鉄道の難所で宗太郎駅は秘境駅で有名。宗太郎越えのために切符(乗車券2530円+特急自由席1250円)を別途購入して延岡駅周辺を見るが、駅舎は異様に立派かつ近代的ながら周囲にはなにもなし。駅が街より後にできた場合には駅は土地の安い郊外にある場合も多い。1543特急にちりん(大分ゆき)に乗るが、静かで非常に快適にてブルジョア感十分。北海道では特急に乗ったが九州ではここだけ、疲れ具合が圧倒的に違うようにも。確かに宗太郎付近は秘境であって人の営みを全く感じない。携帯の電波も相当に怪しい。快適に2時間乗って1741大分着。大分の手前では新日鐵や昭和電工の工場群が右手に見え、煙突からは猛烈な白煙。これまでの食事がラーメンと甘味と冴えない状況が続いていたこともあり、大分で下車すると海鮮丼を目当てに予め見当をつけた店に行くも廃業?という状態にて止むを得ず駅ビルにて大分名物の鳥天とだんご汁の定食。なかなか生モノを食することができない。ここから豊肥本線に乗って熊本に向かうが直行はできず、まずは1905発(豊後竹田ゆき)に乗車。乗者数は多いが大分大学前で結構が降車。大分大は略すと分大(ぶんだい)になる模様。その次の中判田、三重町でほとんどが下車して残るは2名だけで2022豊後竹田着。
【写真】宗太郎駅ホーム。秘境駅を高速で通過するため辛うじて撮影に成功したが駅名表示板は判読できず。

九州全線阿房列車(11)

2022年09月17日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(11)
日南線の往路は志布志までの直通運行だったが、帰路は油津と南宮崎で乗り換える必要がある。途中からは意外な乗車客があり、北海道のローカル線のようなインフラながら、こちらは圧倒的に顧客ポテンシャルが違う。途中では河津桜満開の駅、さらに宮崎が近づくにつれて綺麗な海岸線に沿って走るが、1137青島手前では「鬼の洗濯板」も良く見える。宮崎まで一駅手前の1201南宮崎で乗換えるが、乗るのは1207特急きりしま(宮崎ゆき)。こちとら特急は乗れない切符なのだが、ここは特例区間のため乗車可能。日南線の乗客もかなりが乗換えて1210宮崎着。ここでは意外に待ち時間があって次に乗るのは1346発(延岡ゆき)だが、朝のラーメンがまだ効いているため、駅ビルの喫茶店にてコーヒーフロート。モカベースのアイスが乗っているというのが決め手。明日は小倉宿泊なのだが、駅前で格安2500円ほどのホテルがセールされており仮予約。結果、今回の九州は6泊したがホテルの質・価格で優秀なのは宮崎・小倉・福岡といった大都会の一方、パフォーマンスが悪いのは鹿児島・熊本・佐世保で競合他社数に依存している様子。1346発(延岡ゆき)二両編成に乗るが、延岡までは恒常的に乗降がある。しばらく走ると右側に鉄道高架があり、その上にソーラーパネルが並んでいるのがなんとも異様だが、これはリニア実験線(1977~96)跡を活用したメガソーラー設備とのこと。九州南部の鉄道はここに限らずワンマン運転が多く、車内放送も自動音声なのだが「定期券はハッキリとお見せください」という内容多く、音声でも「ハッキリと」がやけに強調されている。確かに無人駅がほとんど、という環境でキセル(不正乗車)が多いのは分かる気も。
【写真】上述「鬼の洗濯板」、地学的には「隆起海床と奇形波蝕痕(きけいはしょくこん)」

飛行機受難劇(6)

2022年09月10日 | 畸観綺譚
飛行機受難劇(6)
コロナ禍で航空機需要が一気に低下したのはマーケットだけでなく当方も然り。かなり久々の搭乗機会となったが、そんな時にまたもトラブル!出発の25分前に「機材トラブルのために遅延」とのアナウンス。今回は比較的時間に余裕のあるスケジュールのために余裕をかましていたが、出発15分前には「使用機材変更のためにゲート移動しろ」との仰せ。機体不良で墜落するよりは全くマシ。移動したゲートはバスラウンジであり、航空機までバスで移動するのも見慣れぬ景色を堪能できることから決して悪くはないが、「使用機材」等で使われる機材というアナウンスが気に食わない。それは業界用語であり、客前ではあくまで「機体」でいいんじゃないか…? 今回もクレーム等で平謝りなのは地上職員で、相変わらず謝罪隔離的で可哀想なお立場だが出発は25分遅れとのこと。バス移動後に乗ってみれば各席にディスプレイのついた新造機。25分遅れでゲートを離れたが、D滑走路へのタクシングもいつもより速い印象。最近は燃料節約のため片側エンジンのみ稼働でタクシングする機もあると聞くが、しっかり両エンジンが稼働。減便影響で空いている中、D滑走路への連結部も爆進。滑走路上へ曲がるなりノンストップでエンジンがフルスロットルへ。いつもより強めのGを感じながら離陸、10分程で水平飛行へ。Flightradarデータをみれば水平飛行状態でも緩やかに加速して、目的地には定刻の5分前に到着! 25分遅延して5分早く着くという素晴らしさで、今回は受難劇というより「なんだ、やればできるじゃないか…」ということが判明。最近はコロナ禍のためか、それとも今回はラッシュ気味だったせいか機長アナウンスは一切なし。眼前のモニターで進行方向のカメラ映像(操縦席目線と真下の2種類から選べる)が見えるのだが、空港着陸時にそれを凝視するだに横風影響から、かなり機体が左右にスウィング。映像を見ている当方もゲロりそうだったが、機体は上下だけなく左右にもかなり傾いた状態(いわゆるクラブ=crab)でランディング。2回目にタイヤが接地した時の激しい右回転Gは経験したことのないものだったが、機長の気概に感じ入った空の旅を満喫。
※写真はモニター上の着陸前映像。激しい機体のスイングのため手ブレご容赦ながら、そもそも滑走路から左方向に機首がズレている…。

九州全線阿房列車(10)

2022年09月03日 | 畸観綺譚
九州全線阿房列車(10)
第2日目
本日は宮崎から大盲腸線たる日南線を乗った後、大分まで北上した上でさらに熊本まで西進する。行程上最もハードな予定で0524宮崎発→2329熊本着の予定にて、九州を「あみだくじ」のように北上していく。4時に起床して0450にホテルをチェックアウト、駅に向かう。駅への大通りには人通り皆無だが、超早朝の散歩する老夫婦も。乗るのは0524発(志布志ゆき)一両編成だが、乗客数は早朝だが意外にある。沿線には工場(王子製紙日南工場か)もあり0722油津や0734南郷では意外なる降車数。後者はどこぞのプロ野球球団がキャンプをおこなっている模様でそれ目当てのファンと思しき女性も2~3人いる。プロ野球もかなり禁欲的な場所で練習しているものだ。0836志布志着。志布志はフェリー発着港の印象だが、国家石油備蓄基地があるためか街のインフラが整備されている印象。南国感のある駅(当然無人駅)を降りると朝ラー目的で徒歩数分のマルチョンらーめん店。朝8時台なのに常に結構な客の出入りがあって人気店の模様だが、通常のラーメンをオーダー。付け合わせが沢庵なのが異色だが、とんこつ醤油系でネギが効いていて美味。こんなところに(失礼)こんなラーメン店があるのかと驚嘆。食したのちは付近のコンビニでコーヒー牛乳を購入して駅へ。0930志布志発に乗るのでやや余裕はあるが、こちらも枕崎と同様にこれを逃すと1320まで次がない。1日8便である。乗ってきたディーゼル車に折り返して再び乗るが、明るい日中に改めて見てみれば車両も相当年季が入っている。
【図】第二日目行程。黒線部分が本日のノルマ。始発にのって最後は熊本行きの終電と激ハード…。