Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

散財日記

2005年05月31日 | CD批評
新宿タワーでの発狂買い、その2。なぜ、こうも買ってしまうのか、という点については毎回思うのだが、今回については、新作レコーディング期間中には新作の製作状況を聴くことが多く、これが一般リスナーのようには楽しめない鑑識的行為であるということ、さらには毎月のCD代について、心理的要因でいうところの「心の財布」が常態化してしまっていることに因るものと思われる。まあ、このように第三者的に分析することで、この麻薬的行為を納得していること事態が、事態が改善しない最大要因なのではありますが(笑)。
●OZ NOY「HA!」
寡聞にして全く知らなかったが、NYKでは最も注目されているイスラエル出身のギタリストとのこと(→これ自体がレコード会社/販売店の知謀であることは充分認識している筈なのに...)。バックのメンツもNYK系で有名ばかり、ウィル=リー、ジェームス=ジナス(ともにBass)、ギターではマイク=スターンも参加しているのですが、「ジョンスコのような、ジェフ=ベックのような...」(記憶が曖昧)という評には全く正体不明感充分ながらも、「矢野顕子が聴いてブッ飛んだ...」という記述も「オマエ(矢野顕子が聴いてブッ飛んだところを)見たんか!」と突っ込みたいところだが、最終的には無力にも買わされてしまう。
●チック=コリア「SECRET AGENT」
チック=コリアの作品について、何が良いかというと、品質がそれなりに一定でいて、しかも1曲は「これは!...」という曲が含まれていることだ、と今回痛感。メチャクチャ良い1枚という感じではないけれども、購入する立場にとっては、非常にエコノミー(経済的)なのであります。まあ、音楽CDという”芸術”の場合、それで(つまりエコノミーで)良いのか?という素朴な疑問もありますが。

レコーディング日記(12)

2005年05月30日 | SideSteps
各自キューボックスでモニターバランスを調整するが、5系統のうち、ステレオchには全体の2ミックス。残りにはベース、ギター、キーボード、クリック(ガイド)とアサインされているが、各自のバランス設定は個性が出る。
ちなみに、ある程度レコーディングが進んだ17時30分現在の証拠写真を参考にすれば、
     St  B  G  K  C   (合計)   V (すべて10段階表示)
田村   10  6  6  4  0    26    5
府川   6  6  3  4  7    26    7
伊東   7  7  6  7  ?   27+?    7
岩井   3  9  5  6  5    28    2
(?部はツマミ破損により、写真判定不可による)
これによりパーソナリティを分析するに、トータルのボリュームでも大音量派(代表は伊東さん)と小音量派(代表は岩井)に分かれる。府川さんはドラムという立場もあり、自身の音量が大きいことから、ある程度ボリュームが大きくなってしまうのはやむを得ないとしても、伊東さんの爆音志向は凄まじいものと想像(なお、ボックスの構造上、5chでバランスを調整し、最後にボリュームで音量を調整するため、正確な分析を期すために5chの合計を示した)。バランスでもみんなを等分に聴きたいジェネラリスト派(田村さん・伊東さん)と、「俺の音しか聴こえなくて良し」(岩井)とするスペシャリスト派まで様々。各人毎では、
田村   バランスよく聴く派(ジェネラリスト派)の巨頭。ややリズム重視志向。しかしクリックはゼロ!。聴かない。
府川   圧倒的なリズム志向。クリック命。ギター、キーボードは鳴っていればどーでも良い。
伊東   バランス派ながら圧倒的な大音量派。
岩井   孤高。信じられるのは自分と機械(クリック)のみ。(←これは嘘で、長時間の録音なので指に過度の負担をかけたくなかった為)
ともなりましょうか(当方による独断的な分析)。
※なお、証拠写真はクリックすることで、拡大できます(上から表記順)。

レコーディング日記(11)

2005年05月27日 | SideSteps
ちなみに、今回はこれまでのレコーディングと違って、ベース、そしてギターはスタジオにて録音することで、(前回"Points of View"はダラダラとやってしまい、半年程度かかってしまったという反省より)レコーディング期間の短縮とともに、リズム的な一体感を出そうという目論見もあり、ドラムだけではなくベースとギターも”本番”であるという緊張な様子。リズム的な一体感については、同時に演奏した時に発生すると思われるパルス(気)が重要で、メンバー相互間の”異床同夢”のような現象であり、科学的には不可解ながらも”あるのではないか”と思われるが、これは(当然至極のことながら)お互いの音を聴き合い、落ち着きどころを探り合うことに因るのかも知れない(これについては、前回POVのレコーディング時に書いた覚え書きにも明記されており、今回はそれを実現する格好となった)。ベースの使用機材については、普段メインに使用している(とはいってもこれしか持っていないが...)InnerWoodの6弦(IW6B)とサドウスキー'88ジャズベースの4弦を使用。弦については、IW6Bが025-40-60-70-90-105という超ライトゲージ(こんなゲージの組み合わせで弾いているのは僕だけだろう→これはこのゲージを調達するのが非常に困難であることを意味する)、サドウスキーは045-060-085-105という通常のレギュラーゲージ。ちなみに、IW6Bはブビンガ・バック/タイガーメイプル・トップでスルーネック。PUが今やなくなってしまったレインポーのパッシブ・シングルコイル、この後にアギュラーの内蔵プリアンプ(18V仕様)を通る。サドウスキー'88ジャズベースはスワンプアッシュのセットネック、PUはディマジオのUltraJazz、初期型と思しきサドウスキーのプリアンプ(バルトリーニへの特注と思われ、TCTとは違う特性)。録音段階ではエフェクト等の機材は一切使用せず、DIはこのところにわかに注目が高まっているAVARONデザインのU5を使用(写真)。このDIはオールディクリートで、サウンドキャラクターを6種類決定するノブがついているが、それはスルーし、単なるDIとしての使用とする。

散財日記

2005年05月26日 | CD批評
CD屋をハシゴして、新宿駅前のタワーレコード。結局ここでも4枚購入。帰りの鞄はCDで結構な重さ、加えて常に殺人的混雑の埼京線に乗り込んで帰宅。最後の方は本当にイヤになってくる...。今回はその1。
●ANNA MARIA POJEK「SECRET」
どっかで見た名前だなー、とCD棚の前で思い出すこと数秒、以前このプログでも書いたことのある女性ボーカルの新譜。前回はパット=メセニーと組んでいて中々の内容だったが、メセニーと組んでいない今回の作品は「見事にコケているだろう」と意地悪な気持ちも少しありながら購入。結果としては、前回メセニーと組んだのは、この人のオリジナリティとメセニーの音楽とが親和性が高かったためであり、メセニーを引いても、メセニーに近めなこの人のオリジナルが残るといった具合。前回は全曲メセニーが参加していて、「もうメセニー節はいいよ...」という具合のテンコ盛りだったのだが、それが無い分、曲にバラエティ感があるように思える。何語なのか、相変わらず、何を唄っているのかは全く不明...と思っていたら結構英語だった(笑)。
●チック=コリア「THE MAD HATTER」
チックコリア=エレキバンが来日するということで、来日記念と銘打った復刻版で初CD化とのこと(本当かどうか不明)。77年の録音だが、メンツは皆有名。1曲ハービー=ハンコックがローズを弾いているのもあり。『不思議の国のアリス』をテーマにドリーミーな世界を...(オビ)とのことだが、ドリーミー=チックコリアというのがどうしても結びつかないのはイイとしても、”英語の音(トーン)”の解釈が重要な作品(よって日本語訳で読んでも充分ではないと言われる)である『不思議の国のアリス』(ルイス=キャロル)を違う”音楽の音”で表現しようとしたことはなかなか良いコンセプトかも。

レコーディング日記(10)

2005年05月25日 | SideSteps
マイキングがざっと定まるとドラム全体のチューニングをなるが、オフマイクの状態で聴くに、タムに音程が明瞭についていたことから、これを外す作業となる。しかも(正確な音程は失念したが)ドミソのような明確なピッチ(これはベース用のチューニングメーターを当てて測定)になっており、まるでティンパニのよう。この過程で、他タム比で鳴りの悪くなってしまうタムもあり、チューニングキー片手に試行錯誤。ある程度解決した段階で、次にオンマイクの音を確認する作業へと移るが、ここではタムの打音後のリリースにスネアが共鳴してしまうという問題に直面。タムとスネアの音程が近かったことに加えて、タムのヘッドがコーティング・タイプのものだったことが原因のようだが、タムにガムテ(ープ)で軽くミュートをすることで問題を緩和。引き続き、ドラムを演奏しては録音し、それを聴いてサウンドをチェックするが、最後なる問題はバスドラの音質。当初の音は非常なるオフマイク気味の音で、タイト感のない音だったが、これはバスドラ内にあるミュート(毛布)の量によるものではないか、と思慮。早速バスドラのヘッドを外して、デフォルトで入っていた小さい毛布を大きいものに変えようとするが、伊東さんの車に搭載されていた機材(車?)保護用のそれでは大きすぎるということから、上月さん所有の毛布(使用目的は伊東さんと同様:為念)を拝借して使用し、一件落着。と、ここまでで時計を見ると14時。予想以上に音決めに時間を要し、ビハインド気味(当初の概算では2時間程度と予想)。
14時。一曲目のレコーディング開始。ちょっとこれまでの準備で間延びしていたこともあり、突然の緊張感が走る(笑)。曲順は、一番の心理的影響が大きいと想像される府川さんによって決定されたが、今回の収録曲の中では練習歴の一番短い「Courage of wind」。1回演奏しては、コントロールルームで演奏を聴き、もう一度やり直すという作業の繰り返しだが、あまり多くのテイクを録っても逆に選択に苦慮するということに加え、6分間の曲であれば、演奏に6分、プレイバック(試聴)に6分必要となり(当たり前の話だが...)、かなりの時間を食うことになるため、「1曲3テイク制」を提唱し、実行することに。

散財日記

2005年05月24日 | CD批評
結局は新宿DUでは4枚購入。この下旬という時期はCD新譜発売時期なので、散財具合にも火が付くというものだが、他のお客さんが5枚以上を手にしているのを見ると、自分が非常なる節約をしているようで、まったく金銭消費意識が湧かないのが、この手のマニア店で陥りやすい罠である。
●VIKTORIA TOLSTOY「MY SWEDISH HEART」
まったく見ず知らずながら、この人の名前(英語)を読み飛ばしてしまった方、もう一度上記の名前を読み返していただきたいのですが、片仮名にすれば”ヴィクトリア=トルストイ”。そう、『戦争と平和』とか『アンナ=カレーニナ』等の作品で知られる、あの有名なロシア文学の巨頭トルストイの曾孫かなにか、なのです(と評に書いてあった記憶)。それなのに、なんで「MY SWEDISH HEART」なの?と思われる方もいるでしょうが、曾孫とかになればロシアよりスウェーデンの方を好むこともあるでしょう、そりゃ。しかもトルストイは60歳で13人目の子供を持ったぐらいだから、その子供、さらにその子供ともなればネズミ算的に存在しようものです。スウェーデンに関してはスウェーデン=ジャズなるジャンルが確立されてきているかのようにも見受けられ、その独特のトーン(北欧について一般ピーポーが漠然と持っているイメージそのもの)もあって、癒しの現代にそれなりに受け入れられているようですが、ソフトな感じの女性ボーカルでなかなか曲もよし。
●PETE ZIMMER QUINTET 「COMMON MAN」
”ハード=バップ”との評で購入ながら、なかなかハード感。メンツを見るに、ピアノはTORU=DODOとなにか日本人な模様。Webで調べるに百々徹(百々=どど→PCの変換ではきちんと出てくる)というようで、HPをみるに72年生まれ→明大ジャズ研→バークリーという経歴(どーだってイイのですがね...)。録音は2003年NYCで若手っぽい演奏ながら、ドラマー(PETE ZIMMER)のバンドらしい内容で、なかなかゴキゲン(死語)であります。

散財日記

2005年05月24日 | CD批評
出社時から「今日は早く帰る」と宣言するが、不幸にも非常にアクディブなマーケットで絶叫しながら一日終了、老体に鞭打って新宿にお買い物。服を見るも伊勢丹は閉店間際により、諦めてCD屋。まずは閉店の早い新宿DUジャズ館から。今回はその1。
●デニス=チェンバース「PLANET EARTH」
入店直後に目に飛び込んだのがコレ。買わずには行くまいと迷わず購入。ジム=ベアードがプロデュースしている等メンツも基本的にはあまり変化ないが、ホーンセクション(Borneo Hornsとクレジットには記載)を多用した展開。相変わらずリズム的にはかなり楽しめる内容ながら、ドラマーの作品だけあってドラムの音が良く録れている。ドラムとバトるケニー=ギャレットもトーンが変わった印象を持ったが、ストレート・アヘッドなジャズを吹いている時とは違った感じで、フリー感が出ていて中々よろしい。頭の中を掻きむしられる感じが、カ・イ・カ・ン(書いていて恥ずかしくなるが)→ちなみに8曲目、”Overtones of China”、10:13分あります。
●WALT WEISKOPF - ANDY FUSCO「TEA FOR TWO」
まったく見ず知らずの作品(ちなみに、私がアーティスト名を英語で表記しているものについては、まったく素性の知らない人であることが殆どであります)。店頭CDに張ってある評を見ての直感的選択ながら、評にあったと記憶する”ハード=バップ”(今風にいえばマイ=ブームなのであります)とはちょっと違った印象で、当方には”セミ・ハード=バップ”(そんなのあるのか)と聴こえる。ただ、上記アーティスト名WALT WEISKOPF - ANDY FUSCOはフロントマンのサックス奏者2名の名前を並べただけなのだが、テナー(前者)とアルト(後者)という2管のサウンドはなかなか面白く、良くありがちなペットとサックスという2管に比較して、結構新鮮。サックス2管のハモは平行ではなく交錯することで、どっちがどっちか良く分からなくなる効果もあり、音を追うのもそれなりに楽しめます。スタンダードとオリジナルの半々構成。

レコーディング日記(9)

2005年05月23日 | SideSteps
10時。まずはコントロールルームに行ってエンジニアの方に挨拶、エンジニアは上月(こうづき)さんで、年齢は田村さんと同年代か。早速、購入してあったHDを渡すが、これは1)PCで認識できるか、2)HDのフォーマットに対処してもらうため。FireWireでMacに接続すると容易に認識。ちなみにMacはOS9.2でこの上でProToolsが起動している。フォーマットしなくても使用できる(と説明書にもかいてあった)とのことでHDに関する問題はなし(が、これが後で問題を引き起こすことに...)。これから5日間も嫌でも密室で顔をつき合わさなくてはならない我々に対して非常に気を遣ってくれ、いきなりMacの話で談笑。その間にもドラムが粗い状態ながら組み上がり、府川さんの手によって細かくセッティングがなされる。2日間のドラム録音の明暗を分けるだけに、慎重かつ丁寧にセットするが、ポイントは前回のレコーディングでも問題となったチューニング。LEVOでドラムをレンタルするとヘッド(打面の革)が新品となってくるが、これを”慣れ”させるとともに、念入りにチューニングを行う。伊藤氏(当バンドの伊東さんと混同しやすいので以降このように表記)も参加して、その脇ではドラムのマイキング。マイキングの位置がおおよそ決定してから、他の楽器3人が"スタジオに空いた隙間"にてセッティングを行うこととするが、レンタルしたドラムはYAMAHA Maple Custom (Maple/Turquoise Maple) [10" 12" 13" 16" 22"] & PAISTE Cymbalsというもの。使用マイクは定番ながらも
●バスドラ2本(オンとオフの2本=AudioTechnica ATM25とShure SM57)
●スネア2本(表/裏1つずつ=AudioTechnica ATM25とAKG C391B)
●タム4本(各タムに表1本ずつ=Shure SM57、フロアはSennheiserMD421mk2
●ハイハット1本(=AKG C391B)
●オーバートップ2本(=AKG C391B) 以上のマイクは全て曖昧記憶ベース(すみません...)
を使用して、合計11チャンネルを使用。なお、バスドラとスネアにはマイク=プリとしてチューブテックのMP1を通していた模様。これらをレコーダーにいれ、後のミックス時におけるバランス等を考慮して全てを各トラックに録音、よってドラムにて11トラックを使用することとなった。
※写真は使用マイク、左よりAMT25、SM57、MD421mk?、AKG C391B

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2005年05月21日 | 時事批評
ザ・ガーベージ・コレクション  VHF2chはPC音量を注意すべし

レコーディング日記(8)

2005年05月20日 | SideSteps
5月4日(水曜/祝)
本番第一日目。ちなみに、今回のレコーディングの形式は、ドラム+ベースのレコーディングで2日間(スタジオJ)、その後、この音をレコーダーに入れて持ち帰り、ギター/キーボードがそれぞれ自宅で録音して再びスタジオに持参。後日、これを併せてミックスダウンを行うがこれが2日間(同じくスタジオJ)。その後にこの音源を各自が持ち帰って聞いてみて、その印象/意見をもとにしてマスタリングを行う。これが1日であり、今日からのスタジオでの作業は不連続ながら5日間にも及ぶ。しかもスタジオは1日ロックアウトということで出費も相当に嵩(かさ)むであろうと思われるが、そこはリーダー田村さんの幼なじみ、かつ旧バンド仲間で現在はプロのベーシストとして活躍されている伊藤寛康氏(元オルケスタ・デ・ラ・ルスのベーシスト!)の紹介で格安に使用させてもらうことが出来た(素晴らしい!)。ちなみに、このスタジオ条件を一般のスタジオに求めるなら60万円(5日間)は下らない(当方の試算ベース)ところだが、その何分の一かのコストになっている。朝10時に東十条スタジオJに集合の予定で準備。準備といっても基本的にはスタジオの機材を使用する(その方が音質も良い)ことから、楽器とメンテ器具一式のみを車に積んで9時には出発。GWの中日(なかび)であることもあり、車は少なく、17号→環七と順調に進んで、9時30分には早くも到着。スタジオは下町風の町並みの中の民家にあるといった感じで、この日は非常なる行楽日和。気温も28度程度になるというが、我々は陽の当らないスタジオで専ら作業のため、気分はちょっと陰鬱。しかもGW突入で仕事の緊張感から解放されて気が緩んだせいか、前日より風邪気味で、薬を服用、意識がボーとしている(録音中に鼻汁が垂れる等の事態は是非避けたい)。スタジオ前に車を停めると、既に業者(LEVO)の方がドラムを搬入中。10時から搬入がなされるものと聞いていたのだが、前倒しで作業されている模様。当方もまずは楽器を降ろしてスタジオ内に置き、車を駐車場に停めに行く。駐車場はコインパーキングが周囲に点在しているが、値段がまちまち。この後12時間以上駐車するので、一定料金以上は打ち止めとなる場所を探すも、当方の車ではちょっと入りきらない狭い所で1000円/日を発見するが、そこをパスし、その付近の1800円/日に停車。しかし、この付近は住宅街のせいか、細い道の一方通行だらけで駐車場探しの思考錯誤にも結構なる時間を要する。スタジオまで歩いて戻ると、スタジオ前には伊東さんの車が停車しており、機材を搬入中。その後ろからは府川さんが歩いてきており、時計を見遣ると9時55分。レアケースながら定時に集合。

レコーディング日記(7)

2005年05月19日 | SideSteps
5月1日(日曜)
最後の練習。場所は向ケ丘遊園Studioクラウドナイン。小田急線に乗るが、たぶんこれで5回目くらい。思えば1・2作目は狛江のスタジオで録音したのだったが、当時(大学2年生)は急行とか特急とかの乗り方がよく分からず、JRと同様に急行=急行料金が必要、という感覚だったため、各駅停車で行って死にそうになった記憶あり。今回は迷わず急行に乗り、自らの成長を感ずる。乗ってみれば、景色が珍しく、外を眺める。会社ではかなりこの沿線に住んでいる人が多く、どんなところに住んでいるのか、ちょっと気になるところ(と言っても車内からでは相当見聞に限界があるが)。朝10時~15時の5時間ながら皆定刻前には集合、セッティングをして早速練習を開始。順に通し練習を行った後に、怪しい箇所を再点検するという具合で、収録曲を全て一巡すると、もう二巡目へと突入。このスタジオはスタジオ内で飲食可能であることから、昼休みは録音したものを聴きながら簡単なランチ、今までにない新鮮なパターン。しかし自分の演奏がBGMでの食事はあまり食欲が湧かないもの。消化も悪そう。レコーディング・ライブ共に最後の練習にはいつも「このままで大丈夫か」という焦燥感があるものの、そうではない状況で本番に臨んだ試しが無いことから、このような状況は一生続くのであろうと皆で妙に達観。今日の練習内容は皆がレコーダーに収める。本番は3日後からスタートするが、練習最後の残り時間5分で府川さんが是非やっておきたいと指定したのは「Courage of Wind」の通し練習。練習が終わると口々に本番への不安を語りながら後片付け。スタジオのロビーで簡単な打ち合わせをするが、問題となったのはProToolsとクリック(ドラムマシン)との同期。両者はMIDIでつながれるが、今回の収録曲の中には変拍子は勿論のこと、テンポチェンジやリタルダンド(rit.)が相当細かく入っており、この情報を(録音時の頭出しや編集等を考慮して)マスターたるProToolsへいかに移植するかという点についてだが、結論としては構成譜を作成して、これをもとに曲の小節線、テンポ等をProToolsに打ち込む必要があることになり、その早見表を作成することとなる。当日の集合時間等を一通り確認すると解散。僕はその後に下北沢で小田急線を乗り換えて渋谷へ弦を買いに行く事こととする。楽器持参の渋谷は混雑していて発狂、かつ好みのゲージも存在せず、非常に焦って、やや太めのゲージの弦をとりあえず5セット買い、疲労と絶望により、うなだれて帰宅。

散財日記

2005年05月18日 | CD批評
雨の中を押して(というか丸ノ内線を出たら雨だったが、やむを得ず)お茶の水のDU。その前には楽器店(イシバシ/クロサワ等)とオーディオ店(AU=オーディオユニオン)をみるが、特に前者の店にはエレベータがなく、怠惰な生活をしている身にとっては往復4階×3店分の階段昇降の後にくるDU3階はキツい。情けない。
●STONE ALLIANCE「HEADS UP」
ブレッカー兄弟系。再発だが、面子はドン=アライアス(Dr)/ジェン=ペーラ(B)を中心に、ケニー=カークランド(Key)、ボブ=ミンツァー(Sax)他、ブレッカー兄弟、ヤン=ハマー、アレックス=アクーニャとなかなかのモノ。これまでに聞いたことはないものの、このジャケットにはなぜか見覚えがあり、どこで身覚えたかは定かでないものの、購入。しかしDUはポイント=カード等が存在しないが、結構実額ベースで換算するに”安いCD屋”のような気が...。
●MASSIMO MANZI「quasi sera」
全く見知らぬバンドだが、宣伝文にあったハード=バップ系であることに加え、多管なので購入。かなり現代っぽい音で、幅広いジャンル/トーンの演奏。
●GWYNETH HERBERT「Bittersweet and Blue」
最近ちょっとご無沙汰の女性ボーカル。全く知らないがDUイチオシの位置に配置されており、騙されたつもりで購入するが、一聴するにナカナカな内容と推察。なるほどに結構オススメかも知れません

レコーディング日記(6)

2005年05月17日 | SideSteps
4月27日(水曜)
HD(ハードディスクドライブ)を購入。今回の録音ではレコーディングスタジオにあるPCにあるHDは使用せず、FireWireで接続したHDに録音ファイルを全て置く事を前提としていることから(USBだと転送速度で問題があるのだと想像)、HDを購入せねばならない。よって目標はFireWireの外部HDだが、Mac界では定評のあるLacie製のものが良かろうとのこと(なかなかデザインが良いのだがちょっと値段が高めなイメージ)。通常より大幅に早く仕事を切り上げて、丸の内のオフィスから有楽町ビックカメラまで5分ほど徒歩。他のフロアで燃え上がるに違いない物欲を必死に抑制しつつ、努めて冷静にPC売り場を物色するに、Mac売り場にあるHDはLacie製なるも、FireWireだけでなくUSBもついた豪華版で25000円程度(160GB)であったことから、フロアを変えてHD売り場へ向かう。と、そこでFireWireのみだが18980円(160GB)のHDを発見し、これを購入することにする(6000円程度セーブ)。160GBも要らないよな、と思いながらも、最小容量のものが160GBしかない。前回の”Points of View”が40GB程度で完結したことを考えると、HD価格の低下曲線には驚くばかり。なお、田村さん所有のVS880→これは1作目のアウアウ録音で使用、はナント1GB×2台で録音したことが後日判明し、かなり驚く。今回はその80倍(2作目対比では4倍)の容量を持ってレコーディングに臨むこととなる。関係はないが、HDはポルシェ・デザインのケースでなかなかクー(cool!)。ポータブルなHDだが、箱は結構大きく、通勤の手提鞄とHDの袋で両手を塞がれた状態で満員電車の山手線、発狂す。2日前にJR福知山線の脱線事故があり、100名以上が亡くなった事故の救出活動の様子を会社のテレビでずっと見ていたことから、この状態で脱線したら...という考えも頭をよぎる。しかし杞憂に終わり、帰宅後に購入/会計報告をメンバーに行う。

レコーディング日記(5)

2005年05月16日 | SideSteps
4月24日(日曜)
前回と同様のTAMAスタジオで練習。こういう”引き籠(こも)りの日”を敢えて狙ったように本日も春満開の陽気。TAMAスタジオまでには河川敷の土手の上を歩くが、日差しを浴びた草の匂いで咽(むせ)ぶ。朝10時~15時まで5時間という前回と同様の練習スタイルながら、皆が演奏内容を録音して、自宅へと持ってかえり、検証しつつ、次回に備えることとする。休憩時間もそこそこにして、みっちりと練習。練習のし過ぎか、それにストレスが加わってか、皆、一様に耳の調子が悪くなる(当方は耳栓をしていてもちょっと違和感を感じる状況)。ちなみに、当方の職場では結構ストレス性難聴なる事例を聞くことがあるが、本当に聴こえなくなるらしい。受話器を取っても”無音”で、自分が聴こえていないのに「やけに今日は無言電話が多いよ~」と思うと、実は...という話を聞いた(悲惨...)。閑話休題。レコーディングではスタジオにおける録音をまる2日として、そこでドラムを最優先に出来る限りを録音。それをレコーダーに移植して、他の楽器については自宅で録音を重ねるという、これまでの手法であるが、どうあがいても2日で録音を完了しなくてはいけないドラムの完成がまず第一であるため、ドラムのフレーズを中心に練習。ちなみに、先週中、会社のメールに府川さんよりメールがあり、当方の使用しているMP3プレイヤー/レコーダーについて型番等を知りたいとのことで、回答するに、早速購入した模様。当方の赤色に対してシルバーなるも同じ容量1MBながら、発売直後に購入した当方に対して、6ヶ月余経過した現在に購入した府川さんとの購入価格差はおよそ1万円(価格の3割程度に相当)、このようなモノの価格低下や陳腐化に愕然とするが、同じ機種であれば使い方等を教え合うことが出来て便利。これを使用して、本日の演奏を数テイク録音していた模様で、これを今後検証して演奏を練り上げるのであろうと思慮。なお、今回のTAMAスタジオはこれで最後。次回、レコーディング最後の練習は向ヶ丘遊園とのことで、ホームベースを一時的に失った今は、スタジオ放浪状態が続くものの、毎回、それなりに新鮮でこれもまた良しか。なお、練習ではアンプが2台あるも、最近、歪み音が好みであることからスタジオにあるAmpegを歪ませて演奏。これも他の人の耳を破壊した原因かもしれないと、今更ながらも後日ふと思う。

散財日記

2005年05月15日 | CD批評
もの凄く久々に目白ワールドディスク。お客さんは誰もおらず。なお、ここから発売されているSSの作品は全て在庫がありました。素晴らしい。
●「PROGFEST2000」(DVD)
本日の目玉はコレ。2000年にロスで開催されたジャズフェスならぬ、プログフェスト("ト"まで読まないと語呂が悪いからか?)。日本からKENSOが出ているのだが、メンバーは昔の面子でドラムは村石雅行。ちなみに5曲収録されていて、1.空に光る 2.願いかなえる子供 3.氷島 4.インスマウスの影、5.地中海とアーリア人。勿論”フェスト”なので、他にも4バンドほど出ているが、これらは(当方にとっては)オマケか。NTSCなので、プログレ物ではありますが、普通のDVDプレイヤーで見ることが出来ます。早速一聴するに、1曲目からモニターが悪いのか、外国での演奏で緊張しているのか、清水氏がヤバい位(テンポ的に)走って演奏していますが、次第に落ち着いてくるのが異常にスリリング!村石氏の演奏はさすがで、その他のバンドのドラムが本当に貧弱に見えます。
●ARTI&MESTIERI「ESTRAZIONI」
イタリアの超有名プログレ=バンド、アルティの新作。今後来日するようで、それに合わせて新譜が出ている感も否めないが、メンバーが変わって現代的な音になった一方で、前回再発された2枚が完全なる駄作だったので、今回には強い期待。
○K2「Book of the Dead」
買おうと思って行ったが、品切れでなく、断念したのだが、将来の購入を考えて記録として残すもの。聴いた事の無いバンド(プロジェクト?)だが、何と言ってもアラン=ホールズワースが全編に渡ってソロを弾いているとのことで、是非、と思ったが、無念だ...(”白い巨塔”における財前教授風に)。