作品情報⇒https://movie.walkerplus.com/mv67230/
以下、公式HPよりあらすじのコピペです。
=====ここから。
7月、オランダからフランスへと車で小旅行に出掛けていたレックスとサスキア。立ち寄ったドライブインで、サスキアは忽然と姿を消してしまう。
必死に彼女を捜すも手掛かりは得られず、3年の歳月が経過。
依然として捜索を続けるレックスの元へ、犯人らしき人物からの手紙が何通も届き始め…。
=====ここまで。
本邦劇場初公開。1993年に監督自身の手により、ハリウッドでジェフ・ブリッジズ、キーファー・サザーランド、サンドラ・ブロックの顔ぶれでリメイクされ、こちらは日本で公開された模様。
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何かの映画の予告編で見て、そそられたので見に行って参りました。久しぶりに、ゾッとする映画を見た、、、という感じ。
◆おぞましい、、、
いわゆる“失踪モノ”は結構好きで、まあ、大抵は何らかのオチが最後までに明かされる。自発的であったり、誘拐であったり、イロイロだが、導入の思わせぶりなのに比べてオチは尻すぼみ、、、ってのが多いのがこのジャンルの特徴でもある。
けれども本作は、最後の最後に、ドッカーーンと打ちのめされる。……というか、正確に言うと、オチはある程度想像はつくのだが、その遙か斜め上を行く展開なのである。想像通りの結末なのに、打ちのめされる、、、、こんな映画、そうそうないんじゃないか??
サスキアを連れ去った犯人の男レイモンが、その風貌といい、行動といい、おぞましいの一言。まさにエドワード・ゴーリーの絵本『おぞましい二人』から出て来たみたいなんである。ちょっと、ウィリアム・ワイラーの『コレクター』をも彷彿とさせる。つまり、女性を拉致するために別荘を借り、車に乗せるために予行演習を何度も行い、自分の脈を測り、クロロホルムを自分で吸って気を失っている時間を測り、、、、という具合に、レイモンの異常ぶりがこれでもかと描写される。一方で、レイモンは妻と娘が2人いる家庭持ちであり、高校(or大学?)で化学の教師をしていて、リアルでは極々マトモで社会的信用のある人間でもあるのだ。この二重人格っぷりに、ゾッとなる。
しかも、さらにゾッとなるのは、レイモン自身、自分が反社会的であることに自覚的であるところ。自身のことを「境界性人格障害」とハッキリ言っている。分かっていてやっているのだ。それも、反社会的でパーソナリティ障害である自分が“正しい人間”であることを証明するために、、、という気の狂った彼自身の論理に基づき、一連の行動を起こしている。
こんな人間に目を付けられたら、もう、ただただ不運としか言い様がない。おぞましい。
◆好奇心に負けて、、、
以下、ネタバレになります。
本作のもう一つのキーワードは、好奇心。本当のことが知りたい、真実を見極めたい、という探究心。レイモンは、レックスのこの好奇心につけ込んでくるのである。
「サスキアに何があったか、知りたければ私の言うとおりにしろ」とレイモンは言う。そして、「睡眠薬が入っているコーヒーだ」とハッキリ言ってレックスに飲ませる。レックスも最初は躊躇するが、結局、好奇心に負けてコーヒーを飲んでしまうのだ。
私だったら、あそこでコーヒーは絶対飲まないと思う。ちょうど、レックスがコーヒーを飲むシーンは、雨が降っている外でのシーンだから、私だったら、どうせ頭から雨でずぶ濡れなんだし、コーヒーを飲んだように見せかけて口には入れずに胸にこぼし、眠った振りをして、真相に迫ろうとすると思うなぁ、、、などと考えながら見ていたんだけど、……まぁ、それじゃあこの映画の面白味も半減しちゃうよね。
オカシイのは、レイモンがさんざん予行演習したやり方では、誰一人として女性を自分の車に誘い込むことが出来なかったこと。全て失敗だったのだ。ようやく上手く行きそうになったケースも、くしゃみが出そうになって、思わずクロロを染みこませたハンカチで自分の口元を押さえてしまったばかりに、、、という具合でマヌケそのもの。レイモン自身も、自分のマヌケぶりに呆れて諦めた直後に、サスキアとの会話の流れで、思いがけずチャンスが転がり込んできたのである。
……と言う具合に、異常な人間を描いていながら、やたらリアルなシーンが続き、いかにも有りそうな現実的な話に終始していて、それがまたゾッとさせられる要素でもある。
現実世界でも、ある日、忽然と姿を消してしまう人はいる。それを思うと、こういうことがあっても不思議じゃないと思わせる強烈な説得力が、この映画にはあるように思う。
ラスト、レックスも行方不明になったことを伝える新聞記事がスクリーン一杯に出るが、そこに載っている、サスキアとレックスの顔写真が丸くトリミングされている。この丸の形が、本作で度々サスキアの夢として語られる“卵”の形。序盤で、サスキアは、レックスと「金の卵に閉じ込められて永遠に彷徨う夢を見た」と話すのだけど、まさに暗示的な夢だったというわけだ。
ストーリーもさることながら、演出や細かい伏線などもよく考えられており、地味ながら秀作だと思う。集中力が一瞬たりとも途切れず最後まで見てしまった。強いて難点を上げるとすれば、2度目以降の鑑賞は、ちょっと厳しいかな、というところか。
まあ、でも良く出来た面白くて怖い映画です。
知らない方が良い真相もある、、、。
お、ご覧になりましたか!
イマイチお気に召さなかったご様子。まぁ、だから何なんだ…、て感じでもありますよねぇ、、、。オチを知った上での再見にはちと耐えられないかな、と私も感じました。
私は、失踪モノが好きなんですが、オチも含めて珍しくガッカリしない失踪映画でした〜(^^) やっぱし、あの犯人の異常っぷりと、それをしつこく描写していたのが、まあまあツボでした。
マイセン幻影、私も検索したんですよ。DVDになってないみたいですよね。評判良さそうで、私も興味津々なんですけど、、、。
本作は、日本では一部マニアの間で密かに話題になっていたとかで、この度ようやくスクリーンで見られるとかって触れ込みでしたが、キューブリックがどーのこーのという宣伝文句はいただけない…。
版権とかの絡みですかね、今更の公開は。マイセン幻影もソフト化して欲しいですよね。
結構楽しみにしてたんです。
評価は私は期待値を超えませんでした。
まあ、それでも楽しんだと思いますが。笑
今更、上映ってなんなんでしょうかね??
古い映画って感じは否めなかった…
この監督の「マイセン幻影」ってのご覧になりました??
私、未見なのですが・・・・
超気になります。
でも、DVDでてないんです・・・。