映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

男と女、モントーク岬で(2017年)

2019-05-19 | 【お】

作品情報⇒https://movie.walkerplus.com/mv64513/

 

 

以下、上記リンクよりあらすじのコピペです。

=====ここから。

 新作のプロモーションのため、ベルリンからニューヨークにやって来た作家のマックス(ステラン・スカルスガルド)。その小説は、実らなかった恋の思い出を綴ったものだった。

 かつての恋人レベッカ(ニーナ・ホス)と再会を果たすマックスだったが、別れてから何があったのか彼女は何ひとつ語ろうとしない。だが失意のマックスがニューヨークを発つ3日前、レベッカからロングアイランド、モントーク岬への旅の誘いが舞い込む。そこは、幸福だった頃の二人が訪れた場所であった……。

=====ここまで。

 監督は、『ブリキの太鼓』のフォルカー・シュレンドルフ。78歳にして「どうしても撮りたかった」んだとか。

 

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 『あの日のように抱きしめて』(2014)を見て以来、ニーナ・ホスのファンになってしまい、昨年公開時に見に行きたかったのだけど行きそびれ、このほどようやくDVDにて鑑賞。やっぱりニーナ・ホスは素敵だった……が、、、。

 

◆フォルカー・シュレンドルフよ、お前もか。

 フォルカー・シュレンドルフ監督作品では、『ブリキの太鼓』は何度か見ているが、数年前に『シャトーブリアンからの手紙』(2011)をDVDで見たけれども、正直言ってあんましピンとこなかった。『スワンの恋』(1984)も、ジェレミー・アイアンズが出ているので、BSでオンエアしていたのを大分前に録画してあるのだけどまだ見ていないし、、、。なので、どうしても『ブリキの太鼓』のイメージが、監督の名前を聞くと浮かんでしまう。

 けれども、この映画は、そんなイメージとは全然違う。ホントに同じ監督の作品??と思うくらいに違う。

 監督のインタビュー動画を見たら、本作は“ただのラブストーリーであって内容はない”みたいなことを言っていたが、内容がないというより、……まあ、言っちゃ悪いが男のエゴとロマンチシズム全開の鼻持ちならない映画、、、だと私は思った。しかも、監督が言うには、これは自身の体験でもあるとのことで、あんまり男だ女だと言い立てるのは好きじゃないが、やっぱり男性ってこういうのを人生の黄昏時になると振り返って遺したくなるものなのかねぇ、とちょっと鼻白む。

 ネット上で感想をいくつか見たんだけど、「女性なら共感できる映画」みたいなことを書いている人(いずれも恐らく女性)が複数いて、へぇ~~!? と思った。多分、レベッカに共感できる、という意味だと思うけど、私はゼンゼンだった。むしろ、こっちは別の人生を歩んでいるところへ、昔の(勝手に美化した)思い出引っさげてのこのこ訪ねて来た男と寝る女なんて、理解できない。私だったら、訪ねてきた時点で、どんなに好きだった男でも一気に軽蔑の対象になると思うわ。この程度の男だったのかと、自己嫌悪にも陥るだろうな。

 レベッカを演じるニーナ・ホスが、いきなり訪ねてきたマックスを見る表情には、驚きと嫌悪感みたいなものを私は見て取ったので、そらそーでしょうよ、と思ったんだけど、その後、レベッカがマックスを誘ってモントーク岬まで一緒に行くという展開になって、???となり、挙げ句、セックスまでしちゃうなんて、これは男の妄想世界の話でしょ~、、、うげげ、って感じだった。にべもなくあしらわれて終わり、っていう話にはできないんだろうね、たとえフィクションであっても。やっぱり“寝る”ところまでは既定路線なんだろうな、、、と思うと、つくづく男ってオメデタイ生き物だと呆れる。

 大抵の男は、寝て欲しいんだよね、過去の女に、今の自分と。そうやって、“今でもイケてるオレ”を確かめたいんだろうけど。特に、小説家とか映画監督みたいなクリエイターにはナル男が多いと思うので、こういう自己陶酔型の話を書いたり作ったりしちゃうんじゃないかしらん。

 ま、勝手な妄想してオ〇ニーするだけにしておいてください、としか言い様がない。

 

◆ニーナ・ホスは素敵だが、、、

 ニーナ・ホスが、やっぱり魅力的。年相応に皺もあるし、役柄ほとんど笑顔を見せないんだけど、すごく美しい。何か、やっぱりヨーロッパの人だよなぁ、、、と思っちゃう。ハリウッド女優には、こういう印象の人はいない。

 肝心のマックスを演じるステラン・スカルスガルドが、どうも私は苦手で、それもこの作品への良い印象を持てない理由の一つかも。若い頃はイケメンだったんだろうなぁ、、、と思わせる感じでもないし(実際若い頃の画像を見ても、まぁ、、、イケメンとは違う)、レベッカとのベッドシーンでは、彼の顔のアップが結構長いこと続くんだが、これはキツい。映画なんだから、やっぱり、ビジュアルも大切だと思うわけよ。ベッドシーンのアップに耐えられる初老の俳優なんてそうそういないと思うが、せめて、あのアップのシーンはやめて欲しかったなぁ。

 マックスは、そんなわけで、見た目も中身もかなり???な爺さんなのに、なぜか若い(と言っても彼の年齢から見てという意味)女性にモテモテなんである。これも監督の願望か? いや~~、妄想もここまで来ると天晴れだね。

 マックスが朗読するシーンで「行動してする後悔と、行動せずにする後悔が云々、、、」というような一節があるんだけど、まあ、そういうことを言いたいんだよね、本作は。それで、マックスは行動したと。

 ラストで、事実婚の妻に「モントークで誰と会っていたの?」と聞かれたマックスは「幽霊だ」と言っていたが、その程度には自覚もあったのかと、ほんの少しホッとした。

 

 

 

 

モントーク岬が美しい。ニーナ・ホスも美しい。

 

 

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