平成18年に60歳を迎える。六十と縦に書くと傘に鍋蓋(亠)を載せた形である。で、「かさぶた(六十)日録」
かさぶた日録
夏休み子供科学電話相談
NHKのラジオ第一放送で、夏休み恒例の子供科学電話相談が連日放送されている。子供たちの素朴な疑問と、それに答える先生方の悪戦苦闘振りが面白く、ついつい聞き入ってしまう。昨日も歯医者の行き帰りに車の中で聞いていた。
今年から新しいテーマとして、「心と体」というテーマが増えた。このテーマの質問がいくつか出たが、子供たちの疑問質問は、そんなの当たり前じゃないかと考えない分、大人よりも鋭い。思い出すままに質問を書いてみる。
① 人にくすぐられるとくすぐったいのに、自分でくすぐってもくすぐったくないのはどうしてか。
② 目薬を入れるため上を向き、目を開けると口も自然に開いてしまうのはなぜか。
③ 大人は歳を取るほど涙もろくなるのはなぜか。
これに対して先生方の答えは次のようなものであった。
① 2年ほど前に同じ課題を研究者が研究した結果、現在までの答えは、人間の脳の中ではくすぐる行為をつかさどる部分と、くすぐったいと感じる部分が隣同士にある。自分でくすぐるときは、くすぐる強弱やくすぐり方を手加減してしまう。感じる方もくすぐられることが判っているから、くすぐったいと感じないのだと説明していた。つまり八百長になってしまうということなのであろう。
② 筋肉の動きとして上を向くと自然に口が開く。もう一つ、目をしっかり開けようとすると隣り合った筋肉の口も開いてしまうという習性があるからだという。その例としてウィンクしようとすると反対の目も閉じてしまうという例を挙げていた。
③ 涙を出す脳の部分が、長年の間に習慣づいてしまい、こういう状況があれば涙を流すというパターンが出来てしまう。歳を取るとともに、条件が整うと条件反射のように涙が出るようになるのだと説明していた。
専門用語を駆使して説明するのは楽なのだが、専門用語を使わず、子供にも判るようにやさしく説明するのは大変に難しいことである。先生方の苦闘振りが面白いわけである。
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