河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

763- 後宮からの誘拐 アライサ、ブレゲン、ルデール MET1984.4.4

2009-02-04 00:10:00 | 音楽

Scan10007

1983-1984シーズン観たオペラから。

198444()8:00pm

メトロポリタン・オペラハウス

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モーツァルト/後宮からの誘拐

 (MET通算29回目の公演)

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演出ジョン・デクスター

指揮ジュリアス・ルデール

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ベルモンテ/フランシスコ・アライサ

オスミン/アルトゥール・コーン

ペドリッロ/フィリップ・クリーチ

セリム/ニコ・カステル

コンスタンツェ/フランコ・ガーナー

ブロンデ/ジュディス・ブレゲン

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このオペラは、もちろん初めて聴くし、はじめてみるものです。

比較や、生半可な感想を述べる、わけにはいかない。

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クラシック音楽を聴きはじめた頃、レコードを買い初めて聴く曲がステレオから流れ出てくるときの一瞬の興奮。そして、ただひたすら聴きに聴きまくった。

今にして思うと中学、高校、大学と学生の時に一番時間があり、繰り返し繰り返しその音楽を飽きることなく聴いた。その時の感覚がこうして初めて聴く曲の前で今でもよみがえる。今は、ステレオから出てくる音ではなく実際ステージを観ながら生の音を聴いているわけであるが。。

学生の頃はレコードのせいもあるが、曲はよく覚えた。あの頃聴いた曲はほとんどくまなく覚えているし、またあの時間がなかったら今こうして頻繁に演奏会に通ってはいなかったはずだ。今になってもこうして一度も聴いたことがないような曲を純粋に楽しめるのはやはりその頃の癖、習慣なのだろうか。

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ステージは明るくトルコ風音楽もルデールのもと、ひたすら明るく流れ続け、モーツァルトの音楽は停滞することを知らない。

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762- メータの代振りMTT nyp 1984.3.29

2009-02-03 00:10:00 | 音楽

割り込みモードで1983-1984シーズンの聴いた演奏会、観たオペラのことを点々と書いてますがまだなかなか終わりません。半端な回数ではありませんでしたので。。

この前は、音楽監督のズービン・メータがひじのアクシデントでこのシーズンの最後6週間をキャンセルしたことを書きました。全部1983-1984シーズンのリンクに書いてありますので興味ある方はご覧くださいませ。

それで、キャンセルに伴う代替指揮者一人目はマイケル・ティルソン・トーマスです。プログラムを製本しなおしている時間もない急なキャンセルであったため、もとのプログラムの中にMTTのプログラムがはさまれてます。曲目の変更がありました。

↓もとのプログラム

1

↓変更後のプログラム

2

それでどんな演奏会だったのでしょうか。

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1984329()8:00pm

エイヴリー・フィッシャー・ホール

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バーンスタイン/

オーケストラのためのディヴェルティメント

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ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4

 ピアノ、アレクシス・ワイセンベルク

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チャイコフスキー/交響曲第5

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マイケル・ティルソン・トーマス指揮

ニューヨーク・フィルハーモニック

後半のドヴォルザークの7番がチャイコフスキーの5番に変更になっている。

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最近売り出し中のマイケル・ティルソン・トーマスの登場である。フィルハーモニック登場は1977年以来。

メータがひじの故障のため、今晩以降の今シーズンの演奏をキャンセルした為、彼の登場となった。

しかし、個人的にはこの頃あまり元気のないメータよりは彼を聴けたということは、思わぬ儲けもの以上である。今聴きたくてしょうがない指揮者のうちの一人だ。偶然以上の幸せでもある。

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マイケルは背が高く、足が長く、やせていて、‘指揮をしていない限り’、かっこいいの一語に尽きる。

それが、ひとたび指揮を始めるとなんとなくぎくしゃくしていてお世辞にもあまりかっこいいとは言えなくなるから不思議である。

原因はあまりにも手足が長すぎるため、もちあましているからなのではないかと思う。ただ、変な過剰意識がなく全く子供みたいな気持ちで音楽に向かっていくその姿が好ましい。

音楽もうわさ通り全く現代風、さらりとしたさわやかさ。悲しみが存在する必要性を感じさせないでくれる。

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最初の曲、これはバーンスタインが1980年にボストン交響楽団のために作った曲です。本当にアメリカ的な曲で、派手なウィットにとんだ曲。これは日本で聴いても共感はそんなに得られず、アメリカで聴いてこそその雰囲気にのめり込めるというものだろう。ここにはバーンスタインのクラシカルな姿勢からジャジーなものまで全てのものがある。

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バーンスタイン本人が聴きにきていて、この曲が終わった後、ステージにあがってきた。

なにやら表彰され挨拶していた。彼はあいも変わらず絶大な人気である。

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そして、次にアレクシス・ワイセンベルクの登場である。彼の精悍な顔つきはかわらずであるが、なにかこころもち元気がないような気がしないでもない。

そしてなにより彼の音楽はこのように柔らかで弱々しかったかなぁと思わざるをえない。全くソフトでもやもやしていたように思う。

静かで柔らかなものが深い思考やベートーヴェン的強靭なものを全く感じさせてくれない。

彼は自分がどちらに行くべきか、迷っているのではないだろうか。

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最後のチャイコフスキー。マイケルのいわゆるMTT流さわやかさにもってこいの曲とは言いかねるが、それでも彼の純真無垢とでもいうべき指揮姿、それに音楽。

彼の作り出す音楽はチャイコフスキーの力強い音楽を乗り越えて、さわやかさが吹き抜けた。一度も停滞することなく、かろやかに流れ出てくる音楽はなぜかこれからのニューヨーク・フィルハーモニックにふさわしいような気がした。

彼はきっとニューヨーク・フィルハーモニックの指揮者になるに違いない。

おわり

といった当時の感想だったが、MTTは今のところフィルハーモニックの音楽監督になる雰囲気はない。次期はアラン・ギルバートに決まっているし。

MTTのぎくしゃくした棒はおもしろく左に右にちょんちょんとまとまって動く感じが目に残る。今はもっと滑らか。

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761- そろそろワーグナーが鳴りはじめた2

2009-02-02 00:10:00 | 音楽

昨日書きましたが、3月のオペラパレス、東京リングの再演。初日のラインゴールドまであと一カ月余り。

頭がワンワンとワーグナーモードになりつつあります。

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それで一番最初にとり出したのがこのCD

Scan10006

Scan10012

ストコフスキー編曲のワーグナー物を、ストコフスキーの弟子とでもいうべきセレブリエールが振っている。

オーケストラはボーンマスSO.。

録音は200661011日。

NAXOSの廉価盤ながら最新録音である。

NAXOSは見ようによっては宝の山。

このCDにラインゴールドが少しだけ収録されている。

4場最終局面、神々の入城。

完全にストコフスキー調だ。

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ドンナーは言う。

なんだこのむさくるしくて、うっとしい空気は!一気にワイプ・アウトしよう。

すると、ありとあらゆる弦がグリッサンド風に低音から高音へ移動を行いその頂点で、ハンマー(鉄床)が打撃音を一発かまし、そのまま一気に急降下でティンパニ、バスドラによる連打。見事に光輝くサウンドはワーグナーの素晴らしさを後押ししてあまりある。

あとはたゆたう音楽に身をまかせるだけの8分でいい。

ウーン。イイッ。。

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このCDはサウンドの素晴らしさとオーケストラの頑張りが目立つ。ストコフスキーは鳴るような編曲をしているわけだが、指揮のセレブリエールの見事な手さばきも忘れてはいけない。

ラインゴールドはご覧の通り約8分のみだが、トリスタンが36分あまり。パルジファルが16分弱。ワルキューレが14分弱。

といった具合で、ストコフスキーの編曲の妙、というか、鳴りきるワーグナーを聴くことができる。

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来週は別の指揮者のCDで全曲聴いてみるか。久し振りに。

おわり

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760‐ そろそろワーグナーが鳴りはじめた。

2009-02-01 10:50:56 | 音楽

今、初台のオペラパレスの出し物はフレダーマウス。1月2月になってから12月の日めくりカレンダーが32日になって笑いをとっているかどうかは知らないが、ボエームと同じで、シチュエーションを考えると12月に観たい出し物ではある。
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3月にはいよいよ東京リングの再演がある。
3月はランゴールド。
4月はワルキューレ。
残り二つは持ち越しになるが、まずはラインゴールド。

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Photo
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プロダクションは再演なのでキース・ウォーナー。
あとは問題のキャストであるが、観てから。
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ラインゴールドの初日は3月7日(土)で計5回公演。
あと一カ月余りで開幕ですが、この時期、ようやく頭の中にワーグナーが鳴りはじめた。
昔だと、年末恒例NHK-FMから流れ出るバイロイト音楽祭の放送録音でワンワンいっていたものだが、もう聴かなくなって久しい。
聴かなくなったのは、明らかに、FMファンが廃刊になったときと重なる。
あの廃刊でエアチェックもやめた。一部高額料金を払うと番組表を買えるということもあったようだが、この時代、もうそんな熱意もない。
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それで年末年始に頭の中にワーグナーがワンワンいうこともなくなってしまったが、3月いよいよラインゴールドということで、ようやくそのモードになってきた。
ライン川の川底をイメージしながらおもむろにCDを取り出し、テキストを見ながら、ゆっくりと週末に聴いてみますね。

棒は、新国立常連に近い、あのエッティンガーです。

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オペラパレス

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