河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

PC版に一覧等リンクあり。
OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1833- トリスタンとイゾルデ、シルヴァン・カンブルラン、読響、2015.9.13

2015-09-13 23:47:23 | オペラ

2015年9月13日(日) 3:00-8:15pm サントリー

ワーグナー  トリスタンとイゾルデ (コンサートスタイル)

キャスト (in order of voice’s appearance)
与儀巧、テノール         若い水夫、舵手、牧童
レイチェル・ニコルズ、ソプラノ  イゾルデ
クラウディア・マーンケ、アルト  ブランゲーネ
石野繁生、バリトン        クルヴェナール
エリン・ケイヴス、テノール    トリスタン
アンドレ・モルシュ、バリトン   メロート
アッティラ・ユン、バス      マルケ王

合唱、新国立劇場合唱団男声合唱

シルヴァン・カンブルラン 指揮 読売日本交響楽団

(タイミング)
前奏曲  10′
第1幕  69′
Int 30′
第2幕  75′
Int 30′
第3幕  76′
拍手9′

(ポジション)
メインキャストはオーケストラの前で歌唱、都度出入り。
状況に応じて他キャスト含めオルガンの位置で歌う。
第1幕終結のファンファーレのバンダはLA席奥付近で、バンドマスター付きの吹奏。
第1幕のみの合唱はステージ奥、ティンパニを中央に挟んで横並び。
第2幕の角笛ファンファールはP席両扉開けて通路で吹奏。
第3幕のイングリッシュホルン、トランペットのソロはオルガン位置。

キャストに動きのあるオペラ風のものではなく、純粋なコンサートスタイル。歌の役目が終わればイゾルデの絶唱に関係なく最後は早めに退場のトリスタンといった出入りはあるが。椅子は無い。ブランゲーネのマーンケのみ譜面あり。

先週の1回目の公演はこちら 2015.9.6


先週と概ね同じ感触です。
先週ひどいフラブラがあってみんな痛い目にあったせいかどうか、この日は、愛の死のエンディングのところで照明を落とし、少し経ってから明かりを戻すという策でフライングを阻止。涙ぐましい努力と成果があったわけです。先週は本当にひどいものでしたからね。

歌い手ではこれから声がさらに黒光りするであろうテノールのケイヴス、その四角四面度の高さもタイプです。
ソプラノのニコルズは裏表がなく、あわせて濃淡も同じ感じ。スキル的な乱れは無く、一瞬ドールみたいな現代的感覚を感じさせてくれる。
脇役のラインナップも充実した歌でした。
特に第3幕での石野クルヴェナールの感情の入れ込みが凄い。あの細身のどこからあれだけの声が出てくるのか、既に深手の傷を負っているトリスタンにはこたえる声だろうね。

カンブルランの歌い手への指示は動きの小さいものですけれど完璧ですね、オーケストラル・コンサートと同じく神経がゆきとどいた棒です。
それから、響きへのこだわりはかなりのもので、自分のイメージしているサウンドを完全に持っていて特にトリスタンの寂寥感はお見事。また各幕、爆発への熱狂に対するコントロール、これも冷静にして英知に優れている。それでも、手前から先のほうに腕をグワグワ伸ばすようにして振りまくってるときのカンブルランは、だいぶエキサイトしているところもありました、汗まみれで。

カンブルランの言では今回のトリスタンの2幕300小節越えのカットを全て復元。
せっかく字幕があるのですから、「ここからは慣例の300小節カット部分です」の目印表示は無理としてもなにかテロップ入れるとか(わがままが過ぎるか)
でも、これで2幕75分ですから、結構な猛速ですね、いくらコンサートスタイルとはいえ。

先週は2階センターで全部見回し、今日はLBにすわったのでオルガンポジションよく見えました。
第3幕、船が来た信号のホルツトランペットよく見えました。それからイングリッシュホルンも。両プレイヤーがうまい。

読響のやるオペラってやっぱりワーグナー。三角錐のオケ音場は安定感とド迫力ですね。

あと、
惚れ薬はペットボトルにストローで飲むという新時代が到来したのかもしれない。

2週連続で楽しみました。ありがとうございました。
おわり


1832- マーラー3番、ジョナサン・ノット、東響、2015.9.12

2015-09-13 13:43:51 | コンサート

2015年9月12日(土) 6:00pm サントリー

マーラー  交響曲第3番ニ短調  32′10′17′、10′+5′+27′

メッゾ、藤村実穂子
児童合唱、東京少年少女合唱隊
女声合唱、東響コーラス

ジョナサン・ノット 指揮 東京交響楽団


児童合唱はRD席通路の奥側、女声合唱はP席。
合唱とソロは第2楽章のあとに入場。

締まった演奏でした。天地に音が流れていく感じではなくストレートでドライな響きの強調。グワーンと音の流れがホールに見えるような演奏ではない。
コントロールが少し見えましたね。

フライング・ブラボーをするような曲ではないと思いますが、ブラッ、で止めたフラブラ屋は多少の情けを持っていたという話か。ぶち壊し屋も少しだけ抑制心を持っていたわけです。
おわり


1831- ラフマニノフpfcon3、ルガンスキー、ドヴォルザーク8番、広上淳一、N響、2015.9.12

2015-09-13 13:31:55 | コンサート

2015年9月12日(土) 3:00pm NHKホール

ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調 18′11′15′
  ピアノ、ニコライ・ルガンスキー
(encore) ラフマニノフ プレリュード嬰ト短調op32 第12曲  2′

Int

ドヴォルザーク  交響曲第8番ト長調  11′11′7′10′


広上淳一 指揮 NHK交響楽団


ルガンスキーの弾くラフマニノフ3番コンチェルト。両手の縦の振幅がポーンポーンとかなり上のほうまであがる。ダメ押し的な鍵盤への深押しは無いと思われます。ポーンポーン、スーッスーッと気持ちよく弾いていく。広上の圧倒的なインテンポともども幾何学模様の峻烈な演奏でした。ビューティフル!

ひところ多くの指揮者に見られた耽溺ずぶずぶテンポ演奏、最近あまり聴かれなくなってこの日の広上のような演奏が増えてきたのかしら。いいことのような気がする。
おわり