河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

1810- バッハOb協、古部賢一、変容、エロイカ、飯守泰次郎、新日フィル、2015.6.14

2015-06-15 00:03:34 | コンサート・オペラ

2015年6月14日(日) 2:00pm サントリー

J.S.バッハ オーボエ協奏曲ヘ長調 BWV1053 8′5′7′
 オーボエ、古部賢一
(encore)
テレマン ファンタジー第2番から アダージョ 2′

シュトラウス メタモルフォーゼン 27′

Int

ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調 15′16′6′12′

飯守泰次郎 指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団


つながりとしてはいいプログラム。
バッハはオーボエがほとんど吹きっぱなしで大変そうです。ヴァイオリンやチェンバロで弾かれたり、どれがオリジナルかわかりませんけれど、そのような楽器と同じ具合で演奏を強いられるのでかなりの難物ですね。ディテールのあや、ニュアンスがよくわかるいい演奏でした。定席が割と前方側ですのでこのような曲の場合、より理解が進みます。

2曲目のメタモルフォーゼンのエンディングからプログラム後半エロイカの葬送につながる含みのあるプログラム・ビルディング。
飯守さんの棒はオペラでたくさん接していますが、たまにこうやってコンサート指揮を見ることも。いつも思うことですが、わかりづらい指揮で、そんなこと関係ないでしょといわれればそれまでですが、オペラでの魔術も同じ具合なわけですね。

シュトラウスは徐々に熱し、大変にスピード感のあるものでその激しさにびっくり。終わってみればだいたい着地ポイントのタイミングです。全体フレームは、緩-急-緩、出し入れが極端で、中間部から後半への急の勢いに圧倒されました。最後は葬送のフレーズを強調しながら、休憩後のエロイカに残像をつなぐ意図が。

エロイカ第1楽章提示部はリピート無し。このような趣きはなんだか懐古風に昔を思い起こすような時代になってしまった。最近はほとんどリピートありですからね。
まぁ、それでも、共存して聴けるのが、過去の色々な時代の流行から遠くなりにけりの今の時代の良さでもあるわけです。
このエロイカの演奏はエネルギーが充満していると言いますか、カロリー満点、アドレナリンふつふつ、そしてフォルムがしっかりと出来ている。形が出来ていて潮の満ち引きも躍動感あるもので、音楽の呼吸を感じる。
骨太の葬送を経て、ダイナミックなスケルツォ、トリオ、そして変奏曲へと、迫力満点のエロイカでした。素晴らしい。
ありがとうございました。


この日、新日フィルのバッハの最初の音が出たのが2時2分。都響はオケの入場がこれに例えると2時5分で、音が出るのはそのもっとあと。
オケごとにタイムチャートのようなものがあると思いますが、それぞれの会社毎にこのような芸風も異なるということで。
おわり