河童メソッド。極度の美化は滅亡をまねく。心にばい菌を。

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OCNから2014/12引越。タイトルや本文が途中で切れているものがあります。

710- ペトリ・サカリ アイスランド交響楽団 シベリウス聴きたかった。2008.11

2008-11-08 20:30:08 | 音楽

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楽しみにしていたペトリ・サカリ指揮アイスランド交響楽団の日本初来日公演が中止になりました。

理由は報道にあるとおりアメリカのサブプライム問題に端を発したもののようです。

どちらかというと実需なき繁栄で激しく潤っていたアイスランドは、同問題により一気に地に落ちました。

金融機関は国営化され、そうなると娯楽エンタメであるクラシック音楽なんてぇのは、真っ先に切られ楽団員に給料が払えるかどうかというところにあったのではないでしょうか。

スポンサー企業は娯楽どころではなく、存亡の危機なわけですからそれこそ生死をかけた戦いの真っ最中、出たとたんに消えてしまう音なんてぇのは、お金をける価値があるのか、ということになったのかもしれません。お金も同じようなものだと思うのですが。。

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初来日が実現していれば、シベリウスの交響曲全曲演奏を聴くことができたはずですが、残念です。

これはすみだトリフォニーホールで行われる予定でした。フライヤーにあるとおり、シベリウスは3夜あったわけですが、1回券が最高席で7,000円ということで国内オーケストラの演奏会チケットと同じレベル、もしくはそれ以下の価格設定であり、かなりお得なコンサートとなるはずでした。

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ペトリ・サカリ指揮アイスランド交響楽団の組み合わせによるCDはナクソスからでておりました。シベリウスの交響曲全部、管弦楽曲が単発で56年前に発売の都度購入しました。

録音はだいたい2000年前後です。

ナクソスは安価なレーベルですが、馬鹿にしてはいけません。素晴らしい演奏がたくさん出ております。ジャケットがいま一つチープな感がありますが、そんなものCDラックに並べてしまえば、わかりませんから問題ありません。

今回の来日に合わせて、シベリウスは全集という形でまとめてだすようですが、買うときは、やっぱり旬のときに単発買い、そしてすぐ聴く。これがその時代の空気も一緒に吸う感じでいいものです。

再発の全集ものというのは大体造りが軽く、内容まで軽くなったような気がして、そして、再発はずっと後の発売になるので、ずいぶんと昔の時代演奏を聴いているような趣きであり新鮮な感動は得にくいものです。

公演中止になりましたのでこの週末は、あらためてシベリウスのCDを聴きながら過ごしたいと思います。

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ところで、アイスランド交響楽団のCDですが結構出てます。一番のお気に入りCDは、ウラディミール・アシュケナージ指揮のカリニコフの交響曲第1番と第2番がカップリングされたCDです。

なんというか、透明で、氷のようなサラサラ感、むしろ水が零下で凍らず流れるような、素晴らしいオーケストラのサウンドです。このオーケストラの音を聴くにはこのCDの方がいいと思います。透徹な響き、派手でない抑制された音づくり。言うことなしです。

この録音は2003年レイキャビックで収録されたものですが、EXTONSACDではありませんが、HDCD DSDレコーディングによるもので、抜群のサウンドですね。

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アイスランドがいつか復活すればオーケストラも息を吹き返し、あらためて日本公演ができることでしょう。その日を楽しみにしております。

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