この日は都合でおそい昼飯を3時頃食べたのですが、踏んだり蹴ったりの食事となってしまいました。
女性も気軽に入れる大規模チェーン店の定食屋ということで、ふだんのお昼は混んでいるので行くこともないが3時頃だとかなりガラガラ。50~60人は入れそうな大箱定食屋だ。
スタッフに案内されて席につき、定食屋だが、だからかメニューが近くになく、もってきてもらう。しばらく考えるからとひとりにしてもらう。
.
それでようやく食べるものを決めた。
「ロースカツ定食(ナチュラルポーク使用)」ご飯大盛り。
.
でも誰もスタッフがいない。
河童は大声を出してスタッフを呼ぶようなことは決してしないし、気も長いのでしばらく待つ。待つ。待つ。。
ほかの少ない客のほうへ遠くで行ったり来たりしているが、こちらには寄ってこない。ここで日本人だと「すみませーーん」と、でかい声で叫ぶが、あれをアメリカでやる勇気をもっている人種が日本人だったりする。
.
それでいくら気が長いといっても時間のこともあるし、河童のお皿も渇いてきたので、スタッフのいないホールを歩き厨房のほうに行き中を覗いてみた。片づけに忙しそうな男に子がいたので、「オーダーを取りに来てくれいないか。」と頼んだら、今行きますということだったので、席に戻ったのだがやはり誰も来ず。それでもう一度同じことをしたら、その男の子がオーダーを取りに来てくれた。素晴らしい。サポートの良くきいたお店だ。
スタッフは家に帰ったのだろうか。それとも遅い昼寝か。
●
ということで、なんとか昼飯にありついた。
ロースとんかつ定食。。
.
さて、これで食えるはずだった。
しかし、
箸がない。
.
運ばれてきたお盆をいくら見ても箸がない。
テーブルにも箸がない。
どこに箸があるのだろう。
箸もセルフサービスなのだろうか。
コップの水のおかわりを取りに行くついでに周りを見回したが、箸がない。
それで結局またスタッフを気長に待つ。
面白いお店だなぁ。
スタッフが眠そうに歩きまわり始めたので、あのう、箸ください。といったら悪びれることもなく、というかまるで水のおかわりでもするかのように、はい箸ですね、といった感じで取りに行った。水はなくても飯は食えるが、箸がなくては日本人ではない。
本当に面白い店なのか、このタイミングではいったのがアンラッキーだったのか。
●
さていよいよ食らうか。
ここのお店では、とんかつ用のソース、キャベツ用のドレッシングが、それぞれ別の容器にはいってでてくる。安い定食屋のわりには気配りがある。
最初はそう思ったが、あまりに量が少なすぎる。とんかつ一切れをソースにつけたらもうなくなってしまった。
なんでこんなに量が少ないのだろう、そう思いながら一口目のとんかつにかぶりついた。感動のとんかつであった。
あまりの硬さに歯が折れた。
ような気がした。
とんでもない硬さなのだ。水分を全部飛ばして固形状に残ったようなとんかつを油ころもまみれにしたような代物でとても食えない。ころもは全部はずし、とんかつだけ食べようと試みたが硬い。
断片を食べてみたらそんなに変な味ではなかったのでおそらくそれなりだとは思うのだが何しろ硬い。
昔、別の定食屋で食った焼き魚定食を思いだした。硬くて箸がささらない。箸は魚に刺すものではないが、とにかく分けられない。あの時のことを思い出した。あれは渋谷だったなぁ。
.
それでとんかつですが、あごの運動のこともあるし無理して食った。
しかし一口でソースがなくなった。「すみません。ソース追加で特盛りで。」といいたいところだがスタッフがいない。厨房の男の子のところまでソースを取りに行くのもなんか変。待つか。待つか。待つか。
そのうちスタッフが昼寝から目でも覚めたのか出てきてようやくソースにありつけた。あのとんかつはソースなしでは食えないしなぁ。
●
それで、あまりの冗談の続きでこれはドッキリカメラではないかと思ったりもしたが、そんなことをされる商品価値のある河童ではないし、とにかく変なお店というかこんな時間帯はこんなもんかとあらためて思ってしまった。
別にこのお店のことをどうのこうのということでもないので、悪あがきはせず河童性特性でもってすぐに忘れてしまう。
ただ、大盛りにしたご飯のまずさはしばらく忘れそうもない。今頃、古米、古々米ということもなかろうが、まずかったぜ。
●
悪いことは重なるものらしいが、こんなにひどい昼飯ならいっそ、全部重なってくれてラッキーだ。
夜、帰り際、ハードリカーで今日の悪い出来事と胃のとんかつを一緒に洗い流せばいいだけ。
それにしても高くつくとんかつだったぜ。
●