答えのない質問。
この訳はいつも違和感がある。
いろいろ質問されたけど明確な答えがないままむやみに多弁な回答をした、というようなことだろうか。でもそうだったらジ・アンアンサード・アンサーになってしまうような。
答えられない質問。
答えるべきではない質問。
The unanswered question
アイヴスの音楽は他のアメリカン・コンポーザーの音楽とは一線を明確に隔する。
一言で言うと響きがウェット。
シンプルとコンプレックスの交差。
メロディーの複雑な綾模様。
いろいろあるがそれでも一番最初に感じるのはそのウェット。
交響曲第2番の驚愕のストップ・エンディングにたどり着く前に、この5分あまりの曲に耳を傾けてみよう。
確かに、耳を傾けないと音は聴こえてこない。
何故、このような音響になっているのか、というのはCDの曲の解説を。
初演を受け持ったバーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルもいいが、ここは弟子のマイケル・ティルソン・トーマス指揮のサンフランシスコ響で。
襟を正して厳粛になりたくなる。
演奏はいろいろある。
バーンスタイン/ニューヨーク・フィル1964
バーンスタイン/ニューヨーク・フィル1988
ジョン・アダムス/セント・ルカ1989
シンクレア/ノーザン・シンフォニア2000
MTT/シカゴ響1986
MTT/サンフランシスコ響1999
オルフェウス室内O. 1993
フル編成のオケの演奏の場合、トランペット・ソロの名前が明記されているケースが多い。短いながら聴きものではある。