書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

高梨素子 『古今伝受の周辺 』 

2016年09月23日 | 日本史
 出版社による紹介

  古今伝受(伝授)の内容(記録を「聞書」とよぶらしい)は、字の読み方あり、発音あり、字義の解釈ありと、漢籍の注疏をおもわせる。個人的に連想したのは朱子の新注、また次いで『資治通鑑』の胡三省注である。歌そのものの解釈になると、「こう読むべきだ」という信念の吐露と、「こう読むのだ」という強制になる。

(おうふう 2016年5月)