書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

Simon Winchester 『The Man Who Loved China』

2012年01月10日 | 伝記
 副題「The Fantastic Story of the Eccentric Scientist Who Unlocked the Mysteries of the Middle Kingdom」。
 ジョゼフ・ニーダム最新の伝記。
 著者が専門家ではないこともあってか、彼の研究そのものについての評価はない。基本的に内容紹介にとどまる。しかしそれすらも、『中国の科学と文明』など、ほとんど巻名に毛の生えた程度のものである。だから私の抱く疑問には答えるべくもない。
 それならば彼を助けて膨大な漢文史料を英語に翻訳した王鈴の人となりにもっと焦点を当ててもよかったのではないかと思ったりした。それなら伝記として新たな切り口になったのではないか。

(New York: HarperCollins, June 2008; Harper Perennial edition, April 2009)

「タレントは一般人よりパニック障害になりやすい」

2012年01月10日 | 思考の断片
▲「Chosun Online | 朝鮮日報」2012/01/10 10:12、宋恵真(ソン・ヘジン)。(部分)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/10/2012011001002_2.html

 神経精神科のパク・ジンセン医師は「パニック障害は目標を達成しようという意識が強く、完ぺき主義的な傾向を持つ人や、大勢の人の前に立つ機会が多いのにいわゆる『舞台恐怖症』の人がかかりやすい。このため、一般人よりも芸能人や政治家の方がパニック障害に陥る可能性が高い」と述べた。また「芸能人は人気が下がると喪失感を抱え、精神的に不安になりパニック障害を発症して、自信をなくしうつ病に陥るケースが多い」と説明した。


 ステージに上がる前の越路吹雪さんの緊張ぶりは傍で見ていていたたまれないほどだったと、誰かの回想で読んだことがある。芸能人もしくは芸人・芸術家という種類の人たちは、普通よりも神経や感性が、いいにつけ悪いにつけ敏感だからこそなる職業――というより生き方――だから、パニック障害になって当たり前だろうと思う。