くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「威風堂々惡女」白洲梓

2018-12-16 12:51:59 | YA・児童書
 10月発売のオレンジ文庫三冊借りてきました。
 「威風堂々惡女」は、中国王朝もの。瑞燕国最下層の奴隷とされる尹族の娘玉瑛は、国外追放の勅命により命を失います。
 尹族が今のような身分に落とされたのは、かつて皇帝の側室だった柳雪媛が謀反を企てて失脚したため。雪媛を恨み、自分を斬った王青嘉将軍を恨み、やがて意識を取り戻したとき、玉瑛は時を超えて柳雪媛の体に入り込んでいました。
 
 青嘉は、突然皇帝の側室の護衛に選出されて戸惑います。勇猛果敢な武人の家に生まれた青嘉ですが、先の戦で父と兄を失い、兄の妻と息子とともに暮らしています。
 なぜ、自分が護衛になったのか。
 不審に思いながらも、青嘉は次第に雪媛に心をひかれます。
 しかし、彼女の部屋には日ごと「愛人」と思われる男たちが出入り。
 さらには生まれたばかりの名家の跡継ぎを、策略を巡らして殺そうとする。
 ちぐはぐな彼女の行動の意味は? そして、火山の活動までを予言するのは、やはり「神女」だから……?

 玉瑛の命を守り、尹族の身分を保証するにはどうしたらよいのか。
 二人の想い、交差する時代の運命、波乱。表紙も素敵です。