くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「キキさんち」南Q太

2010-10-14 05:23:09 | コミック
というわけで、買ってみました。南Q太「キキさんち」(アスペクト)。
南さん、本名はかなり珍しいのだそうです。枡野浩一によると、結婚している間は彼女の籍に入ったので「枡野」は本名じゃなかった、とか。
これも、「結婚失格」同様の現実仮託作品かなと思って読んでいたのですが(内田春菊もエッセイまんがをフィクションだと言い張るでしょ)、途中で「南Q太」というペンネームを十八から使ってきたら、その後知り合った人はみんな、ペンネームの方で呼ぶようになった(なんと前夫含む)というエピソードが書かれていました。今の旦那さんの「オイさん」だけが、「キキ」と呼ぶんだそうです。
「キキさんちはいわゆるステップファミリー」で始まるこのまんが、キキさんが結婚三回、オイさんは二回ということで、子供が五人。しかも全員戸籍上は長男長女。
オイさんと恋愛中のことには少し触れているけど(三鷹から豊島区まで通ったとか)、前の結婚にはほとんど触れていません。内田春菊が前夫をぼろくそに言っていた(あ、前々夫か。「犬のほうが嫉妬深い」とか)のとは対称的ですね。
結婚前の方がケンカが多かったし、気に障ることも少なくなかったということが書かれています。今では全くケンカはなし。
よく「ケンカするほど仲がいい」といいますが……。わたしもケンカはしないです。
七人という大家族が仲良くやっていけるのは、やっぱりお姉ちゃんのアイが優しいからなのかなと思いました。赤ちゃんの面倒もよくみてくれるし、アシスタント的な役割まで果たすとは。
アイ、イク、エミ、カエ、あ、子供たち五十音順なんだ。
「結婚失格」のあとがきには、子供二人の名前を詠みこんだ短歌が紹介されていますので、まんがは仮名ということがわかります。
出産のところで、体重増加よりも低体重の子の方が心配云々という記述があったのですが、上の子供たちを産むときは難産になるから食事制限するようにと言われたことが書いてありました。わたしも妊娠中は体重増やさないように気をつけろと言われましたよ。でも、ほかの妊婦さんみたいにおにぎりとプチトマトだけなんて食事は耐えられん! みごとに太りました。なかなか戻りません……。でも、難産ではなかったなー。二人ともつるっと生まれましたよ。
当然のごとく三キロある大きい子でしたが、すぐ首もすわったし、しっかりしていて育てやすかった。一キロ軽い赤ちゃん、怖くて抱けませんでした。
南さん自身、オイさんと知り合って変化した部分が大きいのではないでしょうか。
南Q太といえば「さようなら、みどりちゃん」がすぐ思い浮かびますが、そういえばずーっと気になっているのに、読んだことないですね。