くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ヴァムピール」樹なつみ

2010-10-17 05:35:44 | コミック
結局「ヴァムピール」(アフタヌーンコミックス)も五冊一気に買ってしまいましたね。ブックオフで四巻まで売っていたんで。
読んでいて思ったのは、これは「デーモン聖典」と対になる物語ではないかと。
ヴァムピールは食事が必要ではないけれど、ショウは食べることが好きなので食べているあたりとか、K2のエピソードと重なります。
あっちは「デーモン」と接触すると「鎖」以外は消えてしまうけど、こっちは主人公が「ヴァムピール」という存在と共存できるか迷う物語なのではないかと思ったのです。
主人公はリョウ。ある日、頭上に女の子が降ってきて転倒。一時的に仮死状態になります。そこにつけこんできたのがヴァムピールの「男爵」。リョウの体を自分のものにしようとしますが、生きかえった瞬間に弾き出されてしまいます。
でも、いったんは体を乗っ取られたので、リョウは色素を失い、金髪赤眼になってしまいます。これが、何度染めようとしても失敗。しかも、残留思念が読める、幽霊も見えるで、これまでの価値観が転換してしまうのです。
同じようにヴァムピールと共存しているのがショウです。でも、彼女はほかの例とは違うことが徐々にわかってくる。この段階の踏み方がうまいのです。
リョウを巡って様々な人物が繰り広げる人間模様。久々に樹さんの作品を追い掛けられるのがすごくうれしいです。
でも、樹なつみ作品、登場人物の名前が特殊なため、わたしの携帯では漢字が出ないのが残念です。
わたしが好きなキャラは、碓氷くん。さわやか系に弱い。
一応⑤で「運命のあなた」というパートが終わったのですが、次の巻から新しいパートになるのでしょうね。途中で「続く」になるのは辛い(笑)。でも、次巻も楽しみです。