ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

「人生9回の裏」最期のさいごまで力投だ

2020年01月23日 | スポーツ・健康
エモやんこと江本孟紀氏の新刊『人生9回裏の戦い方』(竹書房2019/11)を読みました。

いいですねぇ、江本節がさえていますな。

人生は長い暇つぶしをさせてもらったと思えばイライラしない
捨てる神あれば拾う神あり
人生トントン
明けない夜はない

頑強だった彼も胃がん宣告から2年、最終イニング9回裏を迎えた心境のようです。
阪神タイガース時代に「ベンチがアホやから」の放言はリアルタイムで私は偶然TV中継を見ていた記憶があります。ベンチに戻るなり帽子を叩きつけるようにしたしぐさも印象的だった。
本書にはあの試合のことも詳しく書かれていた。

対ヤクルト戦。先発で投げていた江本、8回のピンチの大事な局面でベンチに目をやると監督(中西太)が姿を消した。いわば采配放棄の態度。敬遠策も考えられたが自分の判断で強行策、うまく打ち取ったと思ったら野手がハンブル(落球)、同点にされたところでピッチャー交代を告げられた。江本が怒るのは無理ない事だったと思う。

彼は大学時代も監督と衝突、プロでも監督とウマが合わない。しかし上司とは対立しても選手会長に押されるなど持ち前の正義感には、それなりの周囲から支持もあったと思えます。


やがて政界に進出。スポーツ平和党を皮切りに国民新党までいくつか党は渡ったが非自民に徹したところはブレていない。
68歳で大型二輪免許を取りハーレーを乗り回す。高齢者免許返上の風潮には反発を覚える。粋な元気ジジイの彼には余計なお世話と映るだろう。ただそんな彼も人生9回の裏に立っている自覚はある・・。

率直で痛快な書下ろし、ますます好感が持てた。
エモやん、われら共に「9回の裏」だね。同志愛を感じるぜ。
さいごのさいごまで、カッコよく頑張るべ!



【江本 孟紀(えもと たけのり、1947年7月22日 - )
高知県生まれ、高知商ー法政大。元プロ野球選手(投手)元政治家、野球解説者。
愛称は「エモやん」


【木工さんの写真】矢嶋秀一作 フォト 田口大輔





 
コメント (2)
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