ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

生命は100万回か1回か

2019年06月13日 | 研究・書籍

絵本のロングセラー『100万回生きたねこ』(佐野洋子・作)を読みました。

100万年も死なない(虎)猫がいました。。と物語は始まります。

最初は王さまの猫でした。戦争で流れ矢に当たって死んでしまいました。次に生まれ変わって船乗りの猫になりましたが船から落ちて死ぬ。その次はサーカスの猫に、今度は事故で・・。

いろいろな環境で生きたり死んだり、その数なんと100万回にも。 やがて誰からも飼われない自由な野良猫になりました。 美しい白猫と所帯を持ち子猫たちに囲まれます。

やがて愛妻の白猫が亡くなり、そして後を追うように虎猫も。もう虎猫は、決して生き返りませんでした・・。

飼われていた不自由な100万回と自由に生きたさいごの1回。どちらが幸せだったでしょうか。そんな問いかけを読むものに投げかけているように感じました。

「ひょっとすると大人のための絵本かもしれない」との書評も。 100万回も生きたということは、死んでも死にきれない無念さが復活させたようにも思えます。やがて命は再び「生まれ変わる」の輪廻の死生観・・。

一方で、一度だけの「生き方」を、今のこの時を、愛をもって大事に過ごすという命の在り方。 とても意味の深いテーマがこの絵本から感じ取れました。

この本、わが家に2冊もあったこと気づきませんでした。

 

 

 

100万回生きた猫

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