ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

白人同化では解決しない F・ファノン

2021年02月20日 | 研究・書籍
フランツ・ファノンを詳しく知りました。
NHK Eテレ『100分で名著』最終回は明後日2/22月曜10:25~放映予定

「白人と黒人とは一つの世界の二つの極。たえず対抗関係にある両極をあらわしているように見える。白人か、黒人か、これが問題なのだ」
(「黒い皮膚・白い仮面」より)

今回の名著はフランツ・ファノンの『黒い皮膚・白い仮面』。
黒人が自らを否定して白人になろうとすること、つまり「白人同化」。白人への憧れをこうした形で求めることをファノンは、これを「黒人の病」とする。

黒人が白くなりたいとする「乳白化」も同じ。その例として、ある黒人女性が白人の男性と結婚しようと願望することも。こうした内面化される差別構造を精神科医でもあるファノンは批判的に分析する。かと言って逆に黒人優越性を強調する「ネグリチュード」には賛成しない。ネグリチュードとはフランス語( Negritude)で黒人性の意味。

番組では伊集院光氏が「過剰なダイエットでも同じことが言えるのではないか」と良い質問をしている。
白=美、黒=醜は、痩せる=美、太っている=醜・・??。

この二項対立的なとらえ方は、言語についても当てはまる。ファノンの生きた時代でも、彼の出身地のクレオール語ではなく盟主国のフランス語を駆使できなければ白人文化の担い手になることは難しかった。

こうしたことは黄色人種に置き換えても同じようなことが言えるのではないでしょうかね。もし日本が地球のキングとして君臨していたら日本語が「優越語」として世界の人々の共通語としての地位を得て普及していたのではないでしょうか。今の英米語がそうであるように。
話は飛びますが、ですから私は国際語エスペラントが好きなのですね。ポポロのその精神が好きなのです。

さてフランツ・ファノンですが、彼はフランス植民地西インド諸島出身(1925-1961 36歳没)精神科医であり革命家。「ポストコロニアル理論の先駆者」とウィキペディアにあります、顔写真もお借りしました。


 


今夜はプレスリーの『ロック・ディス・タウン』。黒人音楽をルーツに持つソウルフルなブルースロックを白人の彼がうまくアレンジしています♪ きょうのテーマの逆バージョン(笑)




Elvis PresleyRock This Town
コメント
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