最近色々忙しい。今日も夜お仕事。正直、このお仕事をやめたい。先日ご紹介したヤマトシマドジョウY86さん。専用の撮影ケースを用いて撮影しているが、あちらこちらに傷があり、近々研磨しなければならない。ちばけんま!
シマドジョウの仲間は同定が極めて難しい。基本的には体側の縦帯の様子や尾鰭基底にある黒点の有無などで同定できる。
ヤマトシマドジョウの尾鰭基底の黒色斑
アリアケスジシマドジョウの尾鰭基底の黒色斑
このヤマトシマドジョウY86というのは尾鰭基底にある黒色斑が上・下ともに明瞭であり、アリアケスジシマドジョウと識別することができる。この2種はいずれも有明海に面した河川に生息し、生息数は決して少なくはないようだが、乱獲には注意が必要。いっぽう河川改修などの開発により数は減少しているようである。
ヤマトシマドジョウY82
こちらはヤマトシマドジョウY82と呼ばれるものであり、博多湾に流入する河川に見られる。ほか遠賀川など北九州方面にY90、福岡県と山口県の瀬戸内海側にY94、そして山口県の一部にY98という集団が見られるが、ほかにも不明集団が九州のあちらこちらに散らばる。実はヤマトシマドジョウというのは異種間交雑による4倍体性種であり、Y98が最も原始的なものらしく急速に種分化しつつあるというのだ。交雑する可能性もあるため、放流はつつしまなければならない。
なお飼育は容易で、川砂を敷きヤマトシマドジョウ種群の魚が潜れる環境さえ用意できれば、長いこと飼育できる。餌は底生魚用のペーストフードを与えればよいが、野菜類なども与えたい。ペレットフードを与えるときはほかの魚にとられないかどうか、よく観察しよう。意外と大食漢で、多くの量の餌を与えたいが、それによる水質悪化には注意したい。
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