2022/2/10放送
「世の光」の時間です。いかがお過ごしでしょうか。福井誠です。今日も聖書を開いてまいりましょう。今日は民数記20章21節から「向きを変えた」と題してメッセージをお伝えいたします。
「こうして、エドムはイスラエルにその領土を通らせることを拒んだので、イスラエルは彼のところから向きを変えた。」
民数記という書名は、前半と後半で、イスラエルの人口調査が二度なされているところから来ています。つまりそれは数をとりあげており、前半はエジプトを脱出した古い世代の数とその物語、後半は荒野の40年間で育った新しい世代の数とその物語となるのです。
今日の20章は、その区切りとなるところ、古い世代の物語の終わりです。その象徴的な出来事としてモーセの姉ミリヤムの死、そして兄アロンの死が記録されます。また、彼らは40年の荒野の生活に区切りをつけるかのように、いよいよ約束の地カナンへ踏み出していくのです。
これまでイスラエルの民は、大まかに3つの旅を続けてきました。エジプトから紅海を渡ってシナイ山に至る旅、神の戒めである十戒を受けたシナイ山から最も長く滞在したカデシュに至る旅、そしてカデシュからヨルダン川東側を通って、約束の地へ入って行く旅です。
20章は、その最後の旅にヨルダン川東側のエドムの領地を通ろうとして拒否され、やむをえず向きを変えて迂回したことが記されています。エドムは、ヤコブの兄弟エサウの子孫の地です。彼らは血縁的にはイスラエル人と親族関係にある民族でしたが、イスラエルを歓迎しませんでした。不思議な記録だとは思いませんか。神の導きと神の目的に沿った旅なのに、どうして、このような妨害が起こるのか、実に不思議です。
しかし、それは私たちの人生の出来事をも象徴すると言えるでしょう。神のみこころを探りつつ人生を歩む時に、必ずしも順風満帆、物事がすいすいいくわけではないのです。人生とは思うようにはならぬもの、しかし神の最善を信頼して道を切り開くものだと言うことです。
では今日も良き一日となるように祈ります。
( PBA制作「世の光」 2022.2.10放送でのお話しより )
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