2020/9/28放送
世の光の時間です。お元気ですか? 岩井基雄です。
第四月曜日は歴史の中を歩んだクリスチャンの生涯から学んでいますが、今日は坂本龍馬暗殺に加わった今井信郎(のぶお)です。龍馬は慶応三年に京都大宮で暗殺されましたが、誰の実行かは今も不明です。しかし東京伝馬町の取り調べで、暗殺加担を自白した京都見廻組の今井信郎たちが有力です。幕府が治安維持のために新設したのが京都見廻組で,今井は剣の達人でした。自白した青年の命を奪うのは惜しい、と今井の助命嘆願に動いたのが西郷隆盛でした。一命を取り留めた今井は静岡に流されます。
当時の静岡は敗退した幕府の武士たちが開墾を行っていました。明治5年に赦免された今井は、静岡直轄の八丈島などを経て明治12年に初倉村で第二の人生を始めます。元幕臣であった今井は村人から一目置かれ、農業を指導します。この時期に彼はキリストと出会うのです。
静岡でのキリスト教の活動は明治4年、アメリカ人教師エドワード・クラークの赴任からだと言われています。まだキリシタン禁制が続く時代、旧幕臣たちはキリスト教を受け入れられず、宣教師たとちを切るために選ばれたのが今井でした。しかし聖書を開いた今井は内容が理解できず、宣教師暗殺を踏みとどまります。
ある日、今井は取引のため横浜に向かい、現在の横浜海岸教会に入ります。攻撃の材料を得る目的でしたが、牧師の語る説教に驚きます。その教えがまさに正道だったからです。これは邪教ではない、と確信した今井は、静岡に帰るや否や地元の教会を訪ねます。そしてキリストを信じ、洗礼を受け、新しい命を得たのです。今井は「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」と言われたキリストに人生の全てを賭けるということを決意します。彼から殺気や傲慢さが消え、農業指導では自ら肥桶を担ぐ野良仕事にも専念し、明治39年には初倉村の村長に就任します。78歳で召天するまで人々とともに歩み、キリストの愛を届け続けたのです。
キリストはあなたにも語ります。
「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。」
ヨハネの福音書14章6節
(PBA制作「世の光」 2020.9.28放送でのお話より )
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