世の光の時間です。お元気ですか? 安海靖郎(あつみやすお)です。
今日は、悲しみと慰めについて考えてみたいと思います。
今、日本は平和で、戦争やテロはありません。それでも毎日のように恐ろしい事件や事故が起こります。その犠牲となった方々の御遺族の悲しみがブラウン管を通して痛々しく伝えられます。一瞬にして電車事故で百七名もの方が亡くなり、その遺族の方々の悲しみも記憶にまだ新しい所です。夫や妻、親、子、親友という愛する人を失う悲しみは経験した者でなければ分らないと言われます。本当にそうだと思います。
今話題の『ナルニヤ国物語』の著者C・S・ルイスは、人の苦しみや痛みについて真剣に取り組みました。そして『痛みの問題』という本を書いて多くの人に慰めとなりました。しかし自分の愛する妻が病床で衰弱し、亡くなっていくのを全部看取りました。その時C・S・ルイスはクリスチャンの作家ですから神の存在を疑うということはありませんでしたが、神様を身近に感ずることが難しいほど辛かったと言っています。まさに研究や人の教訓、慰めのことばでは通じないのが愛する者を失った心の悲しみ、痛みなのでしょう。
それではそんな時何が慰め・力になるのでしょうか。アメリカ合衆国第16代大統領アブラハム・リンカーンは三人の愛する息子を、四歳、十一歳、十八歳で亡くしています。そんな悲しみの深い経験からこんなことを言っています。
「私たちが住んでいるこの悲しみに満ちた世界にあっては悲しまない人など一人もいません。悲しい時には胸が張り裂けそうな苦しみを味わいます。その苦しみは時を待たねば完全に消え去りません。やがていつの日か、心の晴れる日が来ようとは今は夢にも思えないことでしょう。けれどもそれは思い違いというものです。 あなたはきっとまた幸せになれます。私は自分自身の経験から申しています。」
聖書をこよなく愛したアブラハム・リンカーンは、時と神の慰めを得たということでしょうか。
(PBA制作「世の光」2005.7.29放送でのお話しより )
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