♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して72年、
PBA『世の光』を文字で 

■十戒 -自由への励まし105 / 大嶋重徳

2019年06月20日 | Weblog
2019/5/16放送

世の光の時間です。いかがお過ごしでしょうか。大嶋重徳です。
 聖書には十戒と呼ばれる神と人との間に結ばれた約束があります。十戒第九戒は「隣人に対し、偽証してはならない。」(申命記 5章20節 新改訳第三版、参照出エジプト記20章16節)です。

 この戒めは裁判において偽りの証言をしてはならない、ということが求られています。なぜなら偽りの証言はその社会と偽証された人の人生の信頼を破壊するものとなるからです。

 ここで私たちの頭に思い浮かぶ聖書の箇所があります。
 「さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える偽証を求めていた。偽証者がたくさん出て来たが、証拠はつかめなかった。」(マタイの福音書 26章59 、60節 新改訳第三版)

 つまり、イエス・キリストを殺すために偽りの証言をする人を探していたということです。十戒に対して最も厳格であったはずのユダヤ議会において、第九戒の戒めを真っ向から否定する裁判によってイエス様の十字架刑の判決は行われたのです。十戒が公然と、権力者しかも信仰者の中で破られていたということは私たちに何を気づかせてくれるのでしょうか。現在においても、世界では偽証による冤罪が後を絶ちません。冤罪事件が発覚した時に明らかになるのは証拠となる事実を隠そうとする姿勢を権力者がとってしまうことです。取り調べる側の権威が失墜しないようにするために集団で事実を隠蔽しようとすることも起こり得るのです。そしてこの社会の秩序を保つためにも必要なことだ、と最もらしく言われることがあるのです。このような集団で行われる嘘は団体組織、会社でも起こり得ます。日本には「嘘も方便」ということばがあり、嘘も時によっては物事を円滑に運ぶ便利な手段であると公然と嘘が語られるのです。そして真実を語ることよりも守らなければならないものがあるという空気感は、殆どの場合、個人の尊厳や社会的公正さよりも家、会社、社会共同体の責任者が守られることが優先されます。そして嘘が明らかになったとき、本当にその責任を持つ立場にない数人がその嘘の責任を負わされます。

 十戒第九戒は本当に守られるべき人が守られるように神様が私たちを守ってくださっている教えなのです。今日も神様は私たちの人生を守り、支えようとしてくださっています。この神様の大きな愛に守られて生きていきましょう。そして神様の真実がこの地上で起こること、私の人生に起こることを神様に祈り求めていきたいと思います。

    ( PBA制作「世の光」2019.5.16放送でのお話しより )

******


さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


******
このサイトは URL名として  http://yonohikari.biblica.info  が使えます。携帯からもこのURLでどうぞ。


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ■主の民となるという契約 /... | トップ | ■エクソドス / 関根弘興 »