世の光の時間です。 いかがお過ごしですか? 原田憲夫です。
サハラ砂漠で生涯を過ごしたカルロ・カレットという人がいました。 現代人に向かってこんなことを言っています。
「自分の生活の中に砂漠を作らねばならない。 時々、人とのつきあいを離れ、沈黙と祈りの中で自分の魂を建て直すために孤独になることこそが必要である。」
砂漠や荒野といった過酷な世界が、むしろ現代の私たちには必要だと言うのです。
新約聖書マルコの福音書1章12節、13節をお読みします。
「そしてすぐ、御霊はイエスを荒野に追いやられた。イエスは四十日間荒野にいて、サタンの誘惑を受けられた。野の獣とともにおられたが、御使いたちがイエスに仕えていた。」
キリストは「サタンの誘惑を受けられた」、とあります。
サタンというのは神の敵です。 そして人の心に働きかけ、悪を善に、善を悪に見せかける誘惑者です。 神への信頼、人への信頼、自分への信頼、これらは人が生きていく上で欠くことができない大事な要素ですが、サタンはそこに疑問を起こさせるように人の心に働きかけてくるのです。
マタイの福音書にはイエスは「四十日四十夜断食したあとで、空腹を覚えられた。」(マタイ 4章2節)とあります。 この空腹は、いわば満たされることへの強い欲求です。
空腹は食べ物によって満たされますが、では心が空腹になった時、人は何によって満たすことが出来るでしょうか。 多くの場合、快楽を求めることでしょう。 最近では吐け口として弱い人や自分や他人を傷つけることが目立っています。 サタンは人の心の中に沸き上がる欲求を利用して自己中心的な行動を起こさせるのです。
キリストはサタンの誘惑という過酷な試練に打ち勝たれました。 神のことば・聖書の約束に信頼したからでした。
キリストはこう言われます。
「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばによる。』と書いてある。」(マタイ 4章4節)
今日もしあなたが過酷な試練の中にいるのでしたら、失望しないで聖書を開いてみてください。 キリストのことばに真実の助けがあるからです。
( PBA制作「世の光」2008.11.8放送でのお話しより )
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