♪ラジオ放送・文字版「世の光」

   1952年以来、キリスト教会が協力して全国民放ラジオで放送して70年、
PBA『世の光』を文字で 

■声はヤコブ、手はエサウ / 山本陽一郎

2022年06月29日 | Weblog

2022.1.19放送

 「世の光」の時間です。いかがお過ごしですか。山本陽一郎です。
  
 「なりすまし」ということばを耳にしたことはありますか? インターネット上で第三者が別人になりすまして不正行為をすることです。旧約聖書の創世記にも、もちろんネットはまだ無い時代ですが、なりすました人が出てきます。ヤコブです。

 ある時、ヤコブが料理をしていると、兄のエサウが腹ぺこで帰ってきました。煮物を欲しがる兄にヤコブは取り引きを持ちかけます。「長子の権利を私に売ってください」と。
 長子の権利とは、一言で言えば、長男だけに与えられる神の特別な祝福でした。財産の相続分が弟の二倍になる他、様々な祝福があったのです。全く釣り合わない大事な特権なのに、エサウはそれを軽んじ、何と煮物を選ぶのでした。

 時が流れ、父のイサクが祝福を授ける時がいよいよやって来ました。創世記27章には、その一部始終が書かれています。ヤコブを偏愛する母リベカが彼に入れ知恵をしました。「目がかすんで見えない父上を騙して、祝福を横取りしなさい」と。ヤコブはエサウが猟に出た隙にエサウの衣を着て、子やぎの毛皮を自分に巻きつけました。毛深い兄になりすましたのです。そして父のところへ行き、「お父さん」と言いました。

 「おお。おまえはだれかね、わが子よ」

 「長男のエサウです。…私を祝福してください。」

 ヤコブが父イサクに近寄ると、イサクは彼にさわり、そして言った。

 「声はヤコブの声だが、手はエサウの手だ。」

 イサクは何となく怪しいとは思いながらも、まんまと騙され、弟のヤコブに長男の祝福を与えてしまいました。後で分かっても時すでに遅し。騙された父の悲しみ。そして、奪い取られた兄の憎しみ。結果的にヤコブは家を追われることになります。

 ただ、エサウが目の前の快楽を求めて生きていたのに対し、ヤコブは長子の特権と神の祝福をいつも望んでいました。そして神の手によって、ここから大きく変えられていきます。祝福は奪い取るものではなく、神から与えられるものだと学んでいくのでした。

 神はすべてのことを用いてご自身のご計画を進めていかれます。人知を超えて働かれる神に導かれて私たちも一歩一歩進んでいきたいものです。

      (PBA制作「世の光」2022.1.19放送でのお話しより)

 ***

さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。日曜日に教会を覗いてみるというのもいいんじゃないかなあ。日曜日は大抵、朝10時か、10時半頃からお昼頃まで集まっていて誰が行ってもオーケー。でも、新型コロナ禍で集まるのを制限したりオンラインの集まりに切り替えたりしているかもしれません。PBAに聞くと近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせるといいでしょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。


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