上手に使って

　ちょっとあたふたしていたら、もう４月になってしまいました。新学期、新年度がはじまりましたね。

　私は最近、「すべてのことは、自分が気持ちよく生きるための道具だと思ってよいと思う。すべては道具だと思って上手に使ってほしい」と言うことがあります。道具ってね、本来の使い方をしてもらって、上手に使ってもらえたら、もう嬉しい嬉しい！　喜ぶ喜ぶ！「嬉しさきわまりなし」　なんです。

　「道具が喜ぶ」ような使い方ができるって、使うほうも使われるほうも最高にいい関係だと思うのですよ。どのように使いこなしたら互いが生かされるかがわかっているってことですもの。カナヅチをカミソリのようには使えないし、カナヅチさんが「あんたはカミソリのように働きなさい」と言われても、できないものね。

　私はお客様に、「私は、あなたが自分自身を取り戻し、自分の道をあるがままに進むための道具なんですよ」と言うことがあります。私を上手に使ってもらえたら嬉しいなあ。

　さてさて、道具を上手に使いこなして、自分も道具も幸せになるという究極は、自分の身体や思考や感情などを、ちゃんとわかっているか、使いこなしているかというところに行きつくように思っておるのです、このところは。つまり、自分自身が自分のための道具。貸してもらって育ってくれた身体も才能も、身につけてきた知識、思考、感情なども道具。

　今回は何をしようと思って生まれたのかなあ、今回はこうしようと計画したそれを実行するために、自分を、そして、自分の周りの環境や人なども上手に使ってあげているかなあ……たまにはそんなことを考えてもいいんじゃないかな。