「どうしたものかわからないとき、どっちを選んだものか迷うときは、結局のところ何がいちばん大事なのか、これだけは失のうてはならないというものをたったひとつだけ考えるようにしましたよ。
そのためには身内に我慢を強いることもあるし、相手に対して鬼のようにならねばならぬこともある。いずれにしても、おのれがきちんと決めることですよ。人に聞くのはあくまで意見のみ、最後の判断はいつでも自らせねばなりませぬ。そうなればすべても責任はおのれにかかってくる。ひるがえってみれば、すべての責任を負う覚悟がなければ、一大決心などできようはずもない」
誰かの意見通りにして思うとおりの結果が出なくても、その意見の通りにしようと決めた自分にすべての責任があるんだよ。