安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

鉄道ネタ3題

2013-01-31 23:03:55 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
このところ、ネットに鉄道関係の話題が多くなってきた。春の改正が近くなってきたな…と感じるのはこのようなときだ。

東海道新幹線、4月から「若返り工事」 運休はなし(朝日)

東海道新幹線が、民営化後初のリフレッシュ工事をようやく行うことになった。国鉄時代には、昼間に列車を止めて大規模な施設、設備の更新を行うリフレッシュを行っていたが、驚くことに民営化後は1度も行われたことがなかった。

リフレッシュが行われなかった理由は、飛行機や高速バスに客を取られることをJRグループが恐れたためと言われるが、実際問題、新幹線と飛行機・高速バスではあまりに輸送力が違いすぎる。もちろん新幹線の客の何割かは流れるであろうが…

国鉄時代は、航空運賃は新幹線より高く、今のような多種多様な割引制度もほとんどなかった。高速道路は未発達で高速バス網も発達していなかった。新幹線のリフレッシュ運休は何ヶ月も前から時刻表誌面や駅の張り紙、新聞・TVニュース等で報道されていたから、企業がそれに合わせて出張日程をずらすなどの対応を取ったと言われる。そのためか、リフレッシュによる社会的混乱はまったくと言っていいほどなかった。

四半世紀以上の長期間にわたって、通常の保守・保線作業を超える更新工事は行われてこなかった結果、施設・設備は老朽化し、東海道新幹線はかなり危険な状態にある、とする見方も一部にある。JR東海が中央リニア新幹線の建設を急ぐのは、老朽化しいつ事故が起きても不思議ではない東海道新幹線の代替輸送ルートを早く確保するためだ、とも言われている。今回の大規模リフレッシュは、リニアの行方が不透明感を増す中、新幹線が今後も輸送の大動脈であり続けるために必要不可欠なものといえる。

3月で85年の歴史に幕、JR貨物・梅田駅の夜景 輝かしい未来への序章(産経)

梅田貨物駅が3月末限りで廃止になるという。1927年の開業以来85年の歴史を誇る梅田駅は、梅田地区再開発に伴っていよいよその役割を終えるのだ。

記事にあるように、梅田駅廃止後の貨物業務は吹田貨物ターミナルと百済の両駅に集約されるとのことだ。百済駅に発着する貨物が増えれば、城東貨物線の列車が増発となる可能性もありそうだ。

現在、2013年版貨物時刻表の購入受付が始まっている。城東貨物線の列車が増えるか、それとも据え置きか、興味が湧く。

先に紹介したとおり、大阪外環状線の工事に伴い、赤川鉄橋の歩道も廃止され複線化工事も始まる。この先2~3年で、大阪周辺の鉄道貨物輸送事情は大きく変わることになりそうだ。

当然ながら、梅田駅がなくなるからといって、線路も全部はがされてしまうわけではない。特急「はるか」や「オーシャンアロー」など、新大阪以東を出発し、天王寺以南に直通する列車は梅田駅廃止以降もこの区間を通らなければ大阪環状線に入れないから、連絡線として線路は残るであろう。

あおなみ線SL列車運行を中部運輸局が認可(レスポンス)

そして、正気なのか? と思わせられるのがこのニュースだ。

あおなみ線SL構想自体は、河村たかし・名古屋市長がかねてから意欲を見せており、昨日今日出てきたアイデアではないが、実現可能性には疑問の声が上がっていた。

今回の計画は、SLが走る区間を貨物列車が運転されている区間に限定するなど、極めて現実的な案になっている。名古屋~荒子間であれば、EF66など重量の大きい機関車が貨物列車を牽引して走行しており、中型のSLでも十分走行可能だろう。転車台がないため、名古屋行きの復路はDE10が先頭に立ち、C56は後部補機として後ろ向きに走るというのも面白い。

現在、あおなみ線の経営状態は思わしくなく、このSL走行が起爆剤になってくれればと思う。全国各地でSLの保存運転が行われている現状から集客は厳しいと思うが、新幹線の全列車が停車する名古屋駅から直接乗車できるという強みがある。同じ東海地区でSL保存運転が行われている大井川鉄道の客を食ってしまうのではないかという心配もあるが、何とか共存共栄を目指してほしい。
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