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まだまだあるぞ! セクハラ暴言大王・細田衆院議長の「文春も書かなかった暴言」

2022-05-21 08:41:37 | 原発問題/一般
(この記事は、当ブログ管理人が「レイバーネット日本」に発表した記事をそのまま掲載しています。)

本日発売の「週刊文春」をご覧になっただろうか。女性記者を深夜に自宅に呼び出す、プライベートに関することを執拗に聞くなどの女性蔑視・セクハラを続けていたという細田博之衆院議長の恥ずべき醜聞が踊っている。詳細は週刊誌をご覧いただくとして、この際、筆者はこれまで闇に埋もれて消えていった細田衆院議長の暴言を白日の下に晒しておきたいと思う。

今からさかのぼること約9年前の2013年7月、BSフジの番組に出演した細田氏が、こんなことを宣っている。

「原子力発電を推進しようって、みんな世界中が言っているんですよ」

今さらながら、筆者は世界でどれだけの国に原発があるのか改めて調べてみた。やや古いが、2015年現在の外務省データ(よくある質問/世界の国の数)によれば、世界には196の国があるという。一方、原発を運転しているのは、たったの31カ国である(「世界の原子力発電開発の動向2021年版」/日本原子力産業協会」)。全体の6分の1にも満たない国しか原発を運転していないのに、いったいこれのどこが「世界中」なのだろう。

もっとも、原子力ムラプロパガンダ団体「日本原子力文化財団」が運営しているサイト「エネ百科」でも「世界中で利用されている原子力発電」などと宣っている。世界中の国々の中から原発を持っている国を引き当てる確率はサイコロより低いのに、厚かましくも「世界中」と言ってのけられる図太い神経には毎度のことながら感心させられる。福島の除染で出た汚染土が基準を超えそうになったらいきなり基準のほうを80倍に引き上げたり、福島県伊達市民の被ばく量データを4分の1に切り縮めたりするなど、自分たちに都合が悪いデータが出てくると隠蔽・改ざん・ねつ造・はぐらかしを繰り返してきた原子力ムラだけのことはある。原発を持っていない国を地球上に存在していないことにして、原発推進を唱える国が「世界中」であるかのように見せかける程度のことは朝飯前だろう。

自民党に優しいフジサンケイグループの、BS放送という気楽さもあってか、あけすけに語る細田氏の暴言はまだ続く。

「もちろん福島の不幸はあったけれども、それで全部やめてしまおうという議論を前提にやることは、やっぱりとても耐え難い苦痛を将来の日本国民に与えると逆に思いますね」

私は3.11後の福島を生き、原発事故により「耐え難い苦痛」を味わった。その記憶がまだ生々しく残っていた2013年の段階でこんなことを言われて、細田氏は私が忘れたとでも思っているのか。

細田氏がこんなことを恥ずかしげもなく言ってのけられるのには理由がある。自民党の原発推進派議員連盟「電力安定供給推進議員連盟」会長を長年にわたって務めているのだ。要するに自民党内における「原発推進勢力のドン」である。正常状態でも原発は1年動かしたら1か月は定期点検で止めなければならない。原子力規制委員会の規制基準に適合せず10年以上にわたって止まったまま1ワットも発電していない原発が多くあるのに「安定供給」とはいったい何の冗談だろうか。しかも、今回のウクライナ戦争では原発がロシア軍に占拠され、あわや破壊寸前だった。展開次第ではヨーロッパが全滅する危険すらあったというのに!

細田氏は自民党「憲法改正推進本部長」も務めている。最高裁に勧告された衆院小選挙区の「10増10減」区割り変更の実施に責任を持つべき立場にある衆院議長が、地方を衰退させてきた自民党の罪を棚に上げ、区割り見直しは「地方軽視」だと言い訳を続けている。死ぬまで働いても「年収」が100万にもならない非正規労働者が日本社会の底辺で呻吟しているのに「衆院議長になっても「月収」100万円しか増えない」などと言っている。セクハラ・女性蔑視も当たり前。黒を白と言いくるめ、福島県民が原発事故で受けた被害より、原発がこのままずっと動かないことのほうが「耐え難い苦痛」と言ってはばからない。そんな人物がトップを務める「国権の最低機関」が、この夏の参院選の結果によっては改憲を発議するかもしれないのだ。

あなたのような無自覚、無教養、無神経な人物が国会のトップを務めていることのほうが私にはよほど“耐え難い苦痛”である。今年78歳の細田氏に対し、晩節をこれ以上汚す前に引退するよう勧告する。潔く引退するとともに、この期に及んでも無反省に原発再稼働を進めようとする電力安定供給推進議員連盟も解散してくれたら、あなたも歴史に少しくらい名を残せるし、福島県民も歓迎してくれるに違いない。

<参考記事>「原発推進 世界中言ってる 福島の不幸でやめられない」自民・細田幹事長代行が暴言(「しんぶん赤旗」2013.7.24付け記事)

(文責:黒鉄好)

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