沖教組と高教組の国批判はおかど違い

教育改革関連三法案成立を受けて沖教組と高教組が抗議声明を発表し、「国による教育の支配だ。」と批判した。

 沖教組と高教組は税金を収入源にしている。税金をもらって仕事をしているのだから沖教組と高教組の教員は公務員である。つまりは沖教組と高教組もまた本質的には国である。彼らが国と呼ぶのは中央政府のことであって、教員は地方公務員ではあるが国の一員であり、自分達を労働者や民間と同じ立場にいるようにみせるのまやかしである。
教職員は生徒や父兄ではない。国の一員である。国民の側に彼らがいるわけではない。


 沖教組と高教組は「国による教育の支配だ。」といっているが、民間の目から見れば沖教組と高教組も国である。政府と教職員の対立は国の中の覇権争いであって、中央政府と現場教職員の教育方針のちがいから現場教職員が反発している図式である。

 どこに分があるかというとそれは中央政府にある。中央は選挙で選ばれた議員で構成されていて国民の意思を反映するのを基本としている。教育三法も国会で議員の過半数の賛成で成立したのである。
 一方、沖教組と高教組の教員は県民の選挙で選ばれたのではない。彼らは教員試験に合格して教員になったのであり、彼らに教育についての政治的権利はない。

 「規範意識」や「愛国心」が強制され、子どもが管理されると沖教組と高教組は危惧している。危惧するのは自由である。しかし、国民の選挙で選ばれた議員の過半数の賛成で決まった法律である。議会制民主主義の方式にのっとって決まった
法律は国民の意思としてみなすのが公務員の義務ではないのか。

 「国による教育の支配だ。」と沖教組と高教組は批判したが、教育は沖教組と高教組が支配するよりは国が支配するものである。「国による教育の支配」は当然である。

 米軍占領時代に米民政府は教育税を設けている。教育税を設けることによって教育の自立を保証した。ところが教員はそのやり方を拒否している。理由は高い給料がのぞめないからである。
 祖国復帰運動は公務員の生活保障の獲得運動だった。教員は米民政府の教育税の方針より早く祖国復帰して中央政府からの交付金が降りるのを目指したのである。祖国復帰するまでは日の丸君が代運動を強力に進めたのが沖教組と高教組である。中央政府に従属する運動をやった組織が復帰を実現して高給取りになり生活の保障がよくなるとアンチ中央政府の運動をやるようになった。
 ご都合主義的な運動をやったのが沖教組と高教組である。
 
 国からお金をもらう限り国の管理下に置かれるのは当然であり国による教育の支配をするのは自然のなりゆきである。国の支配を断ち切るには国からの教育費を断ち切らなければならない。そうなれば給料が減ることになる。そんなことは絶対にやらないのが沖教組と高教組である。


 教員免許更新制度について「国のさじ加減で教職員を排除し、国の言いなりになる教職員づくりを意図するものとしかいえない。」と厳しく批判していると新聞は書いているが、ちっとも厳しく批判していない。教員免許更新制度はその通りなのであり、「さじ加減」という表現は言葉のあやの問題であって、首相は教職員の勝手にはさせないで「国の言いなりになる教職員づくり」を目指していると明言している。ちっとも批判にはなっていない。

 「免許更新制で教師は十年に一度、首をきられることになる。」のは歓迎されるべきである。学校は倒産しないし給料もいい。だから何年もねばって教員になるのもいるし、待遇がいいという理由だけで教員になる人間も多い。教員の待遇がいいために教員に不適切な人間が教員になっているのが現状である。十年ごとにふるいにかけるのはいいことである。

 「教師には日々研さんする体制の保障こそ求められている。未来像を示さない法律で規範意識や愛国心を押し付けるのではなく、
しっかりと子と向き合える時間をつくるべきだ。」締めくくっている。

 「べき」というのであれば、具体的に法律案をつくり示すべきである。このような抽象的な意見はきれい事であり、結局は具体的な提案はしない。国に要求するのならもっと具体的に表現し、法律案として県民に公開するべきである。こんな抗議行動は政治的価値がない。

 沖教組と高教組の方針が県民に支持されているという保障がないことを自覚するべきである。



 沖縄の教員は自分たちの思想が正しいという信念が強い。しかし、沖教組と高教組の思想が県民に支持されているかどうかは疑問である。

 沖教組と高教組は学力向上教育を拒否して、人間教育を教育目標にしている。人間教育とはなにかを明確にしないでだ。父兄の望む教育を拒否しているのが沖教組と高教組である。 
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