自民党を安定与党にしている犯人は共産党である1


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内なる民主主義26新発売

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自民党を安定与党にしている犯人は共産党である1

 衆議院選挙で立憲民主、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党が選挙共闘をすることになった。共産党が選挙共闘に参加するのは珍しいことである。共産党は民主主義革命・社会主義国家を目指しているから他の政党とは性質が違う。これまでの共産党は単独政権を目指して、すべての選挙区に立候補を出していた。他の政党と共闘するのは共産党が拒否してきた。そんな共産党が他の野党と選挙共闘を始めたのである。2017年の衆議院選挙からである。
 共産党が他の野党と共闘しようと戦略転換したのは2015年からである。
2015年に共産党にとって激変が起こった。これまで堅持していた政治戦略を変更しなければならないほどの激変だった。共産党の路線変更させたのが安倍政権が成立させた平和安全法制である。
平和安全法制の内容は、日本と密接な関係にある友好国に対する武力攻撃が発生した時に自衛隊を出動させて戦う。合衆国軍隊等に対する後方支援活動する。国際連携平和安全活動のために実施するなどであり、自衛隊の国外活動を拡大するものである。平和安全法制は安全保障関連法ともいい安保法と略称する。共産党は安保法は自衛隊が戦争するのを正当化した法律であると主張し反対した。しかし、安保法は2015年に成立し、2016年に施行した。
共産党にとって安保法とは自衛隊を実質的に軍隊にし日本が戦争をする国にする法律である。専守防衛の自衛隊さえ軍隊であると反対してきた共産党にとって安保法は絶対に阻止しなければならない法である。安倍政権が安保法を提案すると、すぐに共産党配下の学者たちが「安全保障関連法案に反対する学者の会」を結成し、安倍政権へ圧力をかけた。法案が成立すると「安全保障関連法に反対する学者の会」に改名した。学者だけでなく共産党の配下で統一戦線を展開しているグループも安保法制反対運動に結集した。それが安全保障法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合である。2015年に結成した。
日本共産党の機関誌「しんぶん赤旗」が市民連合に参加した団体を紹介している。戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、安全保障関連法に反対する学者の会、SEALDs、安保関連法に反対するママの会、立憲デモクラシーの会などである。共産党の統一戦線で市民運動を展開している団体が市民連合を結成したのである。
共産党にとって総力を挙げて破棄したい安保法案である。しかし、少数政党の共産党では実現不可能である。廃棄するには安保法反対の野党が選挙共闘をして過半数を確保する以外にはない。共産党は野党連合を枝野代表に持ち掛けた。しかし、枝野代表は野党連合は断った。野党連合は断ったが選挙共闘には応じた。

本来の共産党なら他の政党と共闘することはない。共産党と他の政党とは決定的に違うことがあるからだ。このことは共産党自身が認識していることである。共産党は資本主義を否定している。搾取するブルジョア階級と搾取されるプロレタリア階級に分かれているのが資本主義社会である。共産党は資本主義を廃止して搾取のない社会主義社会を目指している。資本主義の象徴である米国を否定し、米国との安保条約を廃棄することを共産党は目指している。資本主義を乗り越えて社会主義になるのを目指しているのが共産党であり、共産党綱領にも明記している。

TBSの番組『ひるおび!』で八代英輝弁護士が、日本共産党は「まだ暴力的な革命というのを党の要綱として廃止していない」と発言したことが話題になった。
すぐに志位和夫委員長が反論した。現在の共産党の綱領には、暴力革命を示唆する文言はないと主張して、『ひるおび!』に抗議し、謝罪と訂正を求めた。「暴力」は共産党にとってすごいイメージダウンだ。TBSは誤りを認め、13日の同番組で八代弁護士は「謝罪」した。しかし、その「謝罪」もまた問題があるとネットでは騒がれた。
政府は共産党の『敵の出方論』に立った暴力革命の方針に変更はないものと認識していると述べ、共産党の暴力革命を否定しなかった。これに対し、共産党の志位和夫委員長は「全く成り立つ余地のないデマ攻撃だ」と反論する談話を出し、政府見解について「到底許されない」と非難した。

志位委員長の「暴力的な革命」の党というのはデマであるとの抗議に、矢代弁護士は謝罪したが矢代氏の批判はまずかった。共産党が反論できない批判は「暴力」ではなく「革命」にである。矢代氏が「暴力」ではなく「革命」を強調し、「共産党は革命を目指している」と言えば志位委員長は反論できなかったはずである。
共産党は民主主義革命を目指していると綱領で明言している。革命とは社会の体制をひっくり返して根本から変えることである。共産党は今の日本国家を根底から変えるのを目指しているのだ。  
学生の頃、国家を根底から変革することを暴力革命と呼んでいた。暴力革命とは社会を根本から変革することであり、暴力的であるか否かは関係がなく一切の妥協のない革命を暴力革命だと教えられた。私は納得した。
志位委員長は「暴力」にこだわり共産党は暴力的ではないと言ったが「革命」は否定しなかった。共産党は革命を目指している政党であるのだ。革命とは体制を根本から変革することである。共産党の民主主義革命が成就すれば資本家階級が存在しなくなる。資本主義を容認する政治家はゼロになる。つまり自民党議員はゼロになる。それは非暴力で実現できることか。

八代英輝弁護士には「暴力」ではなく「革命」を強調してほしかった。共産党は「革命」を目指している。共産党は資本主義の今の日本を根本的に変革して社会主義にするのを目指している。志位委員長も「革命」は否定できない。むしろ民主主義革命を強調する立場にある。「革命」を話題にすれば4野党が共闘することになったが共産党以外の政党が革命を認めているか否かが問題になり、4野党の共闘が崩れる可能性がある。
「暴力」と言ったことで「八代氏の発言は、共産党だけでなく、野党共闘を目指す私たちへの攻撃でもあり、野党共闘を望む市民への蔑み」だと批判された。まあ、批判されても仕様がない。矢代弁護士の研究不足だな。

共産党が否定している資本主義社会で政権を握り資本主義経済発展の政治を行っているのが自民党であると共産党は認識している。資本主義政治をやっている自民党を資本家と同じように敵視し、自民党を政権の座から引きずり下ろすだけでなく消滅させるのに執着しているのが共産党である。
共産党は自民党が出す法案にことごとく反対する。自民党の法案に賛同する政党があれば第二自民党と敵視する。維新の会や国民民主党を第二自民党呼ばわりしている。自民党の出す法案に反対するだけでなく、森友疑惑、文書改ざん問題などのスキャンダルでも自民党政府を追い詰めることに執着している。共産党は自民党を徹底的に敵視している。

自民党を徹底して敵視しているから自民党を政権の座から下ろして共産党が政権を握り、志位委員長を首相にするのを目指しているのかといえばそうでもない。共産党は志位委員長を首相にする気もなければ志位委員長も首相になる気はない。自民党政権打倒を目指しているのに自民党に代わって政権党になることは目指していないのだ。共産党が目指しているのは民主主義革命である。体制を根本から変革することを目指している。革命後の首相にはなりたいが現在の資本主義国家の首相にはなりたくないのが志位委員長である。

 戦後は自民党、社会党、共産党の3党体制が続いた。自民党に代わって政権を握るには社会党と共産党が合流すれば可能性があったかも知れないが合流はしなかった。社会党は保守系議員を受け入れて政権を握ったこともあった。しかし、共産党は保守系政治家は絶対に受け入れることはなかったし、左翼でも社会党系を受け入れることはなかった。社会党系と自民党を出た保守系政治家が合流して政権を握ったことはあった。保守と左翼系の合流で政権を握った時にも共産党だけは距離を取り、合流することはなかった。合流しなかったのは資本主義を否定し、民主主義革命を目指していたからである。民主主義革命を実現し、革命政府で政権を握る。それに執着しているのが共産党である。
もし、共産党が共産党という党名を捨てて、他の政党と合流して、野党が一つの党になっていたら二大政党になり自民党と政権を争っていたはずである。しかし、共産党は他の政党と合流したことはない。自民党が政権の座に長くいられるのは共産党のお陰であるのだ。
創立より99年間、共産党は同じ政党名のままである。共産党のままである間は自民党の与党は安泰である。
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