慰安婦問題を捻じ曲げるタイムス・新報





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慰安婦問題を捻じ曲げるタイムス・新報



沖縄タイムスと琉球新報は「問われる自画像・歴史認識と日本」の連載コラムを掲載している。沖縄2紙が同時に掲載しているということは当たり前のことではあるが沖縄の全ての新聞が掲載していることであり、新聞を読んでいるすべての県民は否応なく「問われる自画像・歴史認識と日本」を読むことになる。
 八月九日掲載の「再び傷つけられた」の記事はひどい内容である。

 中国の農村に住んでいた李秀梅(八六)さんは一九四二年の一五歳の時、山西省に進駐してきた日本軍に自宅から連れ去られて監禁され、毎日のように性暴行を加えられた。

 約五カ月後に「死んだ方がましだ」と思い、抵抗を試みた相手が「赤ら顔の隊長」であった。隊長は怒って革ベルトで顔を殴った上。左の太ももを長靴で蹴り上げ、頭もこん棒で殴りつけた。李さんは大けがを負って意識を失い、自宅に搬送された。
 娘の不幸を悲観した母親の自殺を知った。
                      沖縄タイムス

 東京高裁は二〇〇四年十二月に、日本軍兵士による「拉致」「連行」「監禁」「約五カ月間繰り返された性的暴行」の被害事実は認定したが、李さんの請求は棄却した。

 李さんの問題は慰安婦の問題ではない。李さんは一部の悪質な日本兵に拉致監禁され性的暴行を受けた。これは犯罪行為だ。事件が発覚して日本軍が知ることになれば李さんを拉致監禁した日本兵は裁かれるべきである。ただ日本軍が綱紀粛正を徹底していたらのことであるが。このような事件を大目に見ていたなら日本軍を批判しなければならない。

 「問われる自画像・歴史認識と日本」の今回の見出しは「首相発言『慰安婦』憤る」であり、李さんを慰安婦扱いしている。李さんは慰安婦ではない。慰安婦とは職業婦人のことであり、農村に住む普通の少女であった李さんは慰安婦ではない。農村の少女が悪質な日本兵に拉致され性的暴行を受けたのが李さんの事件である。

 戦時中までは日本は職業として売春を公認していた。国が公認している売春婦を公娼と言った。公娼になるためには親の承認が必要であり、定期的に性病検査けることを義務としていた。公娼になれるのは十八歳以上であり、政府が指定した場所(吉原など)でのみ商売を許されていた。政府の許可を受けていない売春婦は私娼といい、政府は私娼を厳しく取り締まった。

 日本が大陸に侵略した時、日本兵を追って多くの売春婦も大陸に渡った。日本軍が一番恐れたのは規制のない売春を許すと性病が蔓延して兵士の戦闘意欲を低下させることであった。そのために政府は日本国内の公娼制度を日本軍が制圧した大陸でも適用したのである。
〇 売春婦は十八歳以上であること。
〇 親の許可が必要であること。
〇 定期的に性病検査をすること。
〇 政府が指定した場所でのみ商売をすること。
など、公娼制度には十六の法規制があった。

 慰安婦というのは大陸に渡って日本兵相手に商売をした公娼のことである。公娼は国内と同じ法律が適用されるから、民間の医師がいない大陸では定期的に軍医の性病検査を受けなければならなかったし、軍が指定した慰安所でのみ商売をした。慰安所というのは国内の吉原と同じで、売春宿を民間から隔離する目的で造られたのである。
このことは慰安婦について調べれば簡単にわかることである。慰安婦についてコラムを書く人間であれば慰安婦が公娼であることは知っているはずであり、李さんのように拉致された女性は慰安婦ではないことも知っているはずである。ところが「問われる自画像・歴史認識と日本」は李さんを故意に慰安婦としているのだ。李さんを慰安婦にでっち上げることによって慰安婦が性奴隷であったというイメージをつくりあげている。

 李さんと同じように満州でロシア兵に拉致監禁され連日性的暴行を受けた一〇〇名余の日本女性がいた。女性たちは性的暴行を止めるように訴えたがロシア兵は聞き入れなかった。ロシア兵のひどい性的暴行に二十三人の日本女性は集団自決した。集団自決に驚いたロシア軍は残りの女性を解放したという。そのような痛ましい歴史もある。
 女性の人権向上を主張しているアンジェリーナ・ジョリーさんは「戦争は人間を変える」といい、現在、内戦などの戦場で婦女暴行が横行しているのを批判にしている。エジプトの一〇〇万人規模の反大統領デモの時も婦女暴行が多数発生したことが問題になった。李さんの日本兵による拉致監禁暴行は今でも発生している戦場における婦女暴行の問題である。日本軍の慰安婦問題ではない。「問われる自画像・歴史認識と日本」は慰安婦問題を捻じ曲げている。

 日本政府が慰安所を造ったのは李さんのような日本兵による婦女暴行をなくすのが目的であった。慰安所を造っても性的暴行をゼロにすることができなかったのは事実であるが減らす効果はあっただろう。慰安所を設置していないアメリカ、ロシアなどのほうが婦女暴行が多かったのは歴史的事実である。
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