ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

胸式肺呼吸から逆腹式呼吸、胎息へが自然の流れではないかー2

2011-02-23 09:48:03 | 座禅

私達はお母さんのお腹から生まれ出てからは、下腹が動く腹式呼吸を行い、それがやがて自然と肺呼吸に、移行していくのです。 その間は呼吸と胸及び下腹の動きは、ごく自然な動きの中で、推移していくのです。

 然しながら禅宗の腹式呼吸では、今までの大きく胸いっぱい息を吸い、また吐く呼吸から、いきなり息を吐く時に下腹が凹み、吸うときに下腹が膨らむ呼吸になるのです。

 そこには下腹と胸の出入りについては、全く今までの肺呼吸とは違った感覚で、呼吸をしなければなりません。

 私がこれまで行ってきた逆腹式呼吸は、生来行ってきた胸式肺呼吸を行いながら、自然と逆腹式呼吸になっていくのです。 大きく息を吸うときには、胸が拡がり下腹は凹みます。 その普通呼吸を行いながら、吐く息を長く吐きながら、イメージで体の中へ息を吐くだけです。 胸と下腹の動きは今までの呼吸の仕方でよいのです。

 私は逆腹式呼吸が正規で、複式呼吸がアパレル(非正規)だと、いつも思っているのです。 ただ、下腹の丹田を中心に考えるから、下腹から息を吐く時に下腹が凹むので、それを腹式呼吸と言っているだけなのです。

 禅宗では「空」の概念が優先されますので、下腹の丹田を「空」にすることが、需要視されるようです。 

 私達がお母さんのお腹の中にいたときに、胎息という気の呼吸をしながら生長し、お腹から生まれ出た瞬間から、「オギャー」という鳴き声と共に、下腹が出たりへっこんだりする腹式呼吸を経て、胸式肺呼吸にごく自然に推移していくのだと思っております。

 無理に下腹を中心に考えなくても、普通呼吸を行いながら胎児のときに行っていた胎息に、たどり着くのだと感じております。