ひとり座禅のすすめ

自分ひとり、坐禅(靜功)を日常生活の中で取り入れていくと今までと違った感覚を覚えていく。

吐く息を長く吐くことにより体中のツボが開き宇宙と一体になる

2010-05-25 07:31:40 | 座禅

お尻をどっかりと床につけ、両膝は転倒しない程度に床につけて、上体を頭のてっぺんが、天から引っ張られるような感じで維持しながら、胡坐を組んで座禅を行います。 上体が天と尻(地)が真っ直ぐになるように座ります。 禅宗でいうお尻と両膝の3点維持ですと、重心は3点の真ん中に来ますので、必ずしも天と地が真っ直ぐには、ならないのです。

現在、残されているお坊さんの像を見ても、お尻の高さが上がっているものは、見たことがありません。 どんな像でもどっかりと落ち着いた感じで、座っている姿しか、見ることは出来ません。

口を閉じ鼻だけで呼吸します。 大きく吸ってゆっくり出来るだけ長く吐きます。 全部吐ききろうとすると、苦しくなりますので、そのちょっと前に、軽く息を止めまた大きく息を吸います。 吐く息は実際は鼻から出ていますが、それを一切忘れ、イメージで体の中へ吐いていきます。 吸った息を口から喉を通り、胸からお腹を通り、下腹にある臍下丹田まで導きます。 体の中へ入っていく息を追うようにして、吐く息だけに意識を集中します。

体の中へイメージで息を吐きますと、息そのものは鼻から出ているのですが、自分では分からないかもしれませんが、宇宙の気が体の中に入っていきます。 宇宙の気は半ば眠っていた経絡(気の通り道)を、刺激しながら進んでいきます。 出来るだけ長く息を体の中へ吐くことによって、次第に経絡の奥へ奥へと、進んでいきます。

体の中へ入っていった宇宙の気は、経絡の途中に数多くある経穴(鍼とか灸のツボ)を刺激しながら、進んでいきますが、その多くは経穴から排出されます。 座禅の深化の過程で、衣服を下で宇宙の気が、経穴から出てくるのを、感じることが出来ます。

1時間の座禅を継続的に行うことにより、体中の経穴が全て開いた状態になり、自分の体が宇宙と一体になる感覚を、得ることができるようになります。
何も考えずに、ひたすら吐く息を長く吐きながらの座禅を行っていけば、きっと私達に何かを感じさせ、もたらせてくれるものと思っています。