私は、呼吸法を伴いながら座禅を行い始めた当初は、夜、半身浴をして汗をかいた後に、家族がテレビを見ている隣室で、部屋を暗くして1時間の座禅を行っていました。 場合によると、ガンにかかった友人の無事を祈って、3時間の座禅も行っておりました。
私をその当時、オリンピックのレスリングの選手達が、八田さんの指導の下、精神力と集中力を高めるため、照明のランプをつけたまま寝ていたという話を思い出し、ゆっくりと長く吐く息に集中しさえすれば、多少の雑音は気にならないものと思って、ひたすら隣室から漏れるテレビの音が聞こえながらも、座禅に集中していました。
よく座禅をしていると眠くなってしまうという声を聞きますが、私自身は意識しながらゆっくりと、イメージで体の中へ息を吐き、体の中へ入っていく息を追いながら、座禅を行っていますので、眠くなったことは一度もありません。
座禅を始めようとした時に、ちょっと今日は疲れているなとか、眠たい感じがするなと思ったら、さっさと寝てしまいます。 一眠りして深夜や早朝に起きて、さっぱりしたところで座禅を行ってきました。 何も決まった時間に行なう必要はありません。 人の生活は、いつも毎日決められたスケジュールで、進んでいるわけではないのです。 その意味で、自宅で行なう座禅は自由なのです。