オリンパスがバリアングルモニタの特許を出願中

えがみさんのblogエンジニアの嗜みで、OLYMPUS(オリンパス)が可動範囲の大きなバリアングルモニタの特許を出願中であることが掲載されていた(see here)。

 

動画撮影機能が充実してきた近頃のデジタルカメラだが、その形はあくまでもスティルカメラのまま。スティルカメラに相応しい形があるならば、当然のこととして動画撮影用のカメラ、つまりビデオカメラにはそれに相応しい形がある。ご存じの「デジカメ」と「ビデオカメラ」の形の違いである。

 

技術的には、ビデオカメラがその一コマを記録しスティルカメラと同様の働きをする方が、スティルカメラに動画撮影の機能を付加するよりも簡単なはずであるが、実際には用いているイメージセンサーの大きさ、プリントかディスプレイ(もしくは投影スクリーン)かと云う最終的な鑑賞方法の違いから、ビデオカメラがスティルカメラに近づくのではなく、スティルカメラがビデオカメラとしての機能を充実させてくることになったのは周知の通り。

 

スティルカメラの動画機能の充実は甚だしく、既にスティルカメラの動画機能で撮影された番組がTVで放送されるまでになっているが、カメラの形は相変わらずスティル写真に最適化されたままである。この形のままでは動画撮影の際には著しく不都合であるために、実際には各種のアタッチメントを装着して、所謂TVカメラのような操作性に設えて撮影しているのが現状である。

 

これでは素人が気軽に本格的な動画撮影とはいかない訳である。ここに来てより動画撮影を意識した電動ズームレンズが登場するなどしているが、カメラのホールドとモニタの位置関係がスティルカメラのままではいかにも使い勝手が悪い。

 

そこで登場するのが件のバリアングルモニタであるが、リンク先の画像をご覧いただくと、二軸で回転するモニタに、更にレスレックスファインダーユニットを装着するなどして、多様なモニタリングが出来る仕掛けであることが良くわかる。成る程良く考えられているのだが、これが2011年のオリジナルアイディアなのかと云えば、実はそうではないのである。こちらをご覧いただきたい

 

えがみさんのblogに掲載されている5枚目の「Reflex-finder」と1969年試作のMシステムカメラユニット、そっくりだと思いませんか。42年前に考えられたシステムが、デジタル時代に甦るかも知れないわけですが、オリンパスはこれ程先進的な技術をもった企業であった訳ですね。昨今、経営上の問題で新聞紙上を賑わしてはおりますが、こういうちゃんとした技術を持ったオリンパスですから、是非とも立ち直ってもらい、カメラ界に対して常に新しい提案と挑戦して欲しいものだと、郷秋<Gauche>は思う訳です。

 

 

例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、冬空をバックにした白木蓮の大樹。すっかり葉を落とした裸木だが、大きな写真で枝先を良く見ていただきたい。冬本番を前にして、既に大きく膨らんだ花芽をたくさん付けているのがお分かり頂けることだろう。

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