四角いフードが欲しい

 E-P2にフードを付けてみた。実は郷秋<Gauche>はフードが好きなのである。って、別にフードだけが好きなのではなく、レンズの造形美はフード付きで語られるべきだと思っていると云うことだ。例えばNikon(ニコン)のカメラのカタログにはよくフードなしのAi AF Nikkor 85mm F1.4Dが登場する。ルックスが良いからであるが、特に大柄なボディのD3などに着けると迫力満点で格好いい。

 でも、撮影の時にはフードが必備である。レンズ単体でいくら格好が良くても実際に使うとき、つまり撮影の時にはフードが着いた状態であるのだからフードが着いた状態で格好が良くないと意味が無いのである。高性能のレンズは美しい。それは速いF1マシンが美しいのと同じだ。美しいレンズには美しいフードが必要なのだ。

 既に旧型になってしまったけれど、AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRは郷秋<Gauche>お気に入りのレンズでなかなかの性能も良いのだが、鏡胴(レンズの筒の部分のことだ)がボディ側に行くに従って細くなり、レンズ単体では手放しで美しいとは云いにく。しかし、大振りのフードをカッチンと着けると俄然美しくなり、撮る側の気持ちも引き締まる。実は素性の悪くない女性が、素敵な服を纏った途端に輝くのと同じことか。

 前置きが長くなったが、だから郷秋<Gauche>はE-P2に専用のフードの用意がないのが不満だった。そんな折にヨドバシカメラをのぞいたらなかなか良さそうなフードがあったのでさっそく購入したのがこれである。


 OLYMPUS(オリンパス)からは純正のフードが出されていないから、当然社外品だがE-P1&2専用のアルミ製で作り・質感共に悪くない。でもだ、悪くはないけれど、なんかピント来ないと云うのか・・・。そうだ、E-P2には四角いフードが似合うのだ!と思い当たった。四角いフードだ。今どきこう云うフードはなかなか手に入らないだろう。ニコンは勿論、キヤノンもペンタックスもオリンパスも、多分作っていない。でも昔は結構あった。



 これはペンタックスのスーパータクマー28mm F3.5に純正のフードを着けたところだ。カメラ本体はペンタックスSL。SPとSLの外観上の違いは右手中指で隠れている辺りにSPOTMATICと書かれているのがSPで、ないのがSL。見えないのに何故判るかと云えば、上の写真のカメラが郷秋<Gauche>のものであり、カメラを構えているのも郷秋<Gauche>だからである。

 学生時代の写真仲間が撮ってくれた(勿論、大昔に)もので、最近仲間内のサイトに掲載されているのを発見したものである。郷秋<Gauche>は当時ペンタックスのSPとSL、レンズは28mm、50mm、135mmを使っていた。ボディはSPがブラックでSLがシルバーだったから、上のカメラはSLであると断言できるのである。

 こんな四角いフードをE-P2(正しくはM.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8に、だな)に着けたらきっと似合うだろうけれど、物は中古(大古?)を探して、ステップアップリング(フィルター取付枠径変換アダプタ)を介して取り付けることになるんだろうな。しかし、四角いフードを正しい角度で装着するのは難しそうだ。

 スーパータクマー28mm F3.5の純正のフードは勿論ねじ込み式ではなくレンズ鏡胴先端に差し込んでリングを回して締め付ける方式だった。そこそこ止まるんだけれど、肩からぶら下げている間にずれてしまうこともあったように記憶している。四角いフードはバヨネット式じゃないと難しいかな?
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